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「大とんどと山焼きの深~い関係 ~春日大社の神事に参加しよう~」に参加してみた!

2015.01.24 | 授業 | by Staff

2015年1月24日(土)。
晴れた~晴れた~晴天だぁ~!
ツイッター担当の“よっしー”は雨男のようですが、私は「スーパー晴女」なのですよ!
そう、今日は絶対晴れてもらわねば困ります。
よかった~(^.^)

大とんどと山焼きの深~い関係_10

今日の授業では、奈良の代表的な冬のイベント「若草山の山焼き」の前に行われる「春日の大とんど」に行って参りました。

奈良生まれ奈良育ちの私は、家のベランダから山焼きがよく見え、例年その日は家から出ることなく、花火や山の焼けていく様子を眺めて楽しんでおりました。
実は、山焼きの前に御神事やたくさんのイベントがあることをよく知らなかった私・・・。
もったいない~(涙)

しかし今日の授業では、大とんどの御神事に参加し、山焼きとの深いつながりについて春日大社の権禰宜 千鳥祐兼さんに学び、さらに御本殿を特別参拝できるというスペシャルコース!
大感激でございます。

「大とんどと山焼きの深~い関係_1

さあ、始まりますよ。

「大とんどと山焼きの深~い関係_2

飛火野に太鼓の音が響き渡り、「春日の大とんど」の御神事が始まりました。
たくさんの人が見守るなか、祝詞が読み上げられます。
「かしこみ かしこみ・・・」
(ジャンプしても、前は全然見えません(涙)。)

祝詞の後は御祭壇の火を松明につけて、5メートル四方に組まれた火炉のなかに積まれたお守りやお札、しめ飾りなどの山に火入れされます。
瞬く間に火が燃え上がり、すごい勢いで真っ赤に・・・。
禰宜さまの祝詞の声と燃え盛る炎の音のなか、粛々と御神事が進んでいきます。

祝詞の後は、巫女さんによる神楽奉納。
最後に玉串を奉り、御神事は終了です。
御神事中は撮影NGだったので、終わったところを急いでお焚き上げの撮影をしました。

「大とんどと山焼きの深~い関係_3

御神事の後は、お焚き上げの祭壇の周りをぐるり一周、お神酒をいただいて(いいなぁ)席に戻り、ご神事に参加されたみなさんの祈願串を奉納し、祈願の読み上げが始まりました。
もちろん、奈良ひとまち大学の学生のみなさんの祈願も読んでいただきましたよ!

「大とんどと山焼きの深~い関係_4

この後は、場所を貴賓館に移し、千鳥権禰宜にお話を伺いました。
貴賓館は、皇族の方々がご参拝される折に休憩をされるところです。
現在の貴賓館は、昭和天皇がご参拝される時におもてなしをするため、改装されたそうです。
部屋は広く、皇族ご一家のご参拝の時の写真が飾られていて、厳かな空間です。
(そうそう、後から聞いた話ですが、貴賓館へは、一般の来訪者は通常は南側の入口から入れていただくものなのですが、今回は千鳥権禰宜の計らいで、皇族の方々が出入りされる正面玄関から入らせていただきました。ありがとうございます!)

「大とんどと山焼きの深~い関係_5

千鳥権禰宜のお話は・・・
春日大社の大とんどは2月11日(紀元節)に行われていた行事だそうで、後に1月15日(成人の日)に若草山のふもとで、2002年からは飛火野で、行われるようになったとのことです。

若草山の山焼きの起源は、もともと山から出る悪い霊が人々を怖がらせて、この山を焼かなければ不幸事が起こるという迷信で人々が放火を重ね、寺社に延焼すると困るということから、江戸時代の末期頃に奈良奉行所と東大寺・興福寺が日を決めて山を焼くという風習が始まったとのことです。

そして、その山焼きをする火は「御神火」といって、春日の大とんどよりもらい受けることになったそうです。
この大とんどから山焼きまでの一連の行事は、春日大社・東大寺・興福寺の神仏が習合して、鎮魂と慰霊、また奈良全体の防火と世界平和への祈りとして催されているのです。

「大とんどと山焼きの深~い関係_6

実は、ここまでで予定時間が押しておりまして、千鳥権禰宜は急ぎながら、でもゆっくり解りやすくお話してくださいました。
学生のみなさんは、真剣に耳を傾け、頷いたり、時には笑ったりと、楽しい時間を共有することができました。

この後は御本殿の特別参拝に向かいます。
時間のこともあって、少し急ぎ足でお願いしま~す。
それでも参道でのお話は欠かせません!

「大とんどと山焼きの深~い関係_7

さあ、いよいよ特別拝観です!
この朱色の扉からどうぞ!

「大とんどと山焼きの深~い関係_8

私は毎年、初詣には春日大社にお参りさせていただくのですが、御本殿のこんなに近い場所に立ち入らせてもらったのは初めてです。
テンション上がりますね!
また、御蓋山浮雲峰遥拝所も普段はなかなか立ち入ることができない禁足地で、こちらでもしっかり参拝させていただきました。
この後、藤浪之屋の中で万灯籠の美しさを体感し、一連の特別参拝は終了です。
千鳥権禰宜、長い時間どうもありがとうございました。

「大とんどと山焼きの深~い関係_9

この余韻を暫し味わいたい方はそのまま残っていただいて、春日大社の山焼きの行事にも引き続きご参加いただきました。

今日はお天気にも恵まれ、由緒ある場に参加させていただき、また楽しいお話も伺い、最後に御本殿のお近くで参拝することができて、とても幸せな気分です。
スタッフの役得ですね!
有意義な時間をありがとうございました。

(さとちん)

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