奈良ひとまち大学

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秋の遠足、コフン三昧。

●レポーター:明石市在住 うめ さん

平城駅。
いかにも奈良らしい名前のこの駅に降り立つのは初めて。
西大寺での乗り換えも不安でしたが、もっとドキドキしていたのは、
このイベントにどんな人たちが集まるのか?ということでした。
募集時点から「古墳について解説するツアーではありません」と但し書きがあり、
むしろ全国から真の古墳好きが集結するのでは、という期待感とちょっとした不安が高まっていました。

秋の遠足、コフン三昧。_1

改札を出るとそんな心配も吹き飛ぶような笑顔な人たちが出迎えてくれました。
水色の「こふんかあさん」さんとピンクの「コフンナーラ」さん、
「ならほるもん」のメンバーとひとまち大学スタッフのみなさんです。
それにしても静かな町の中での古墳着ぐるみの存在感が圧倒的でした。
電車を降りてきた子どもにも手を振られたり・・・。
古墳群を擁する町。何となく馴染んでいるから不思議です。

秋の遠足、コフン三昧。_2

まずは駅前で円陣を組んでの自己紹介タイム。
「いつも近くを通りかかるので気になってました」という地元の方の参加率が結構高かったようです。
みなさんの古墳愛(地元愛)がひしひしと伝わってきます。

自己紹介を済ませるとさっそく散策開始。
歩き出していきなり細い路地へ。
民家が建ち並ぶ坂道を上がり、数分も経たないうちに緑の木々が生い茂る
1つ目の古墳「石塚山古墳(成務天皇陵)」へ。
すぐそばに「陵山(みささぎやま)古墳(日葉酢媛命陵)」も。
どちらも濠に囲まれた立派な古墳です。

秋の遠足、コフン三昧。_9

今回の参加者には、古代史を研究した方や、
奈良市内でボランティアガイドをされている方もいらっしゃったので、
しっかりと解説も聞けてとても楽しかったです。
成務天皇が実在したか?という歴史ロマンに想いを馳せるお話から、
ひとくくりに古墳といっても宮内庁や教育委員会など管理方法にも違いがあるという真面目なお話まで
興味深い話題がたくさん飛び出しました。

そこからはしばらくは、田園風景を眺めながらの散策です。
細い道を1列になって歩き「車がきましたよー」と注意されつつ・・・。
本当に秋の遠足という言葉がぴったり。
休憩ポイントでは、奈良銘菓をいだいたり、着ぐるみ試着会&撮影会が開催されたり、
徐々に「ならほるもん」さんのゆるーい雰囲気に参加者のみなさんも包まれていきます。

秋の遠足、コフン三昧。_5

ただの竹藪にしか見えないけど話題性抜群の「猫塚古墳」。
ほぼ頂上まで登ることのできるアミューズメントパーク的な「瓢箪山古墳」。
まだまだ研究価値のありそうで端正な佇まいの「塩塚古墳」。
バラエティ豊かな古墳群が私たちを迎えてくれました。
古墳が地元の人たちの生活に密接しながらも、歴史を伝える証人として大切な存在として扱われていることが感じられました。

秋の遠足、コフン三昧。_6

奈良といえば、どうしても奈良公園の寺社や博物館、鹿やならまちをイメージしていまいがち。
しかし、電車でひと駅、バスで数十分行くと、
これもまた素晴らしい奈良の見どころのひとつとして古墳群が存在することを知りました。
その周りの景色は、奈良の人だけでなく誰もが懐かしさを抱くようなホッとする風景、
また訪れたいと思わせてくれる風景です。

秋の遠足、コフン三昧。_7

本当に楽しい秋の遠足でした。
かなり暑い中でも道中ずっと着ぐるみしていただいた「コフンナーラ」さん、お疲れ様でした。
そして、古墳クッキーを作っていただいた「プティ・マルシェ&ぷちまるカフェ~」さん、
「奈良ひとまち大学」スタッフのみなさん、「ならほるもん」先生、
楽しい授業をご一緒できた学生のみなさん、
どうもありがとうございました。

秋の遠足、コフン三昧。_3

追伸。
このレポートを書きながら、ならほるもんさん特製遠足のしおりで復習中。
「佐紀盾列古墳群」の読み方「さきたたなみこふんぐん」をやっとマスターできそうです。

秋の遠足、コフン三昧。_8