ディープな世界への第一歩

●レポーター:奈良市在住 おたか さん

奈良に来てから早5ヶ月。
東大寺や二月堂や春日大社は行ったけれど、まだ行ってなかった奈良国立博物館。
今回、奈良ひとまち大学のウェブサイトで「白鳳期の仏像をディープに楽しむ」という授業があるのを見つけ、初めて行くいい機会だと思い参加しました。

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さて、今回の授業は、開催中の奈良国立博物館開館120周年記念特別展「白鳳-花ひらく仏教美術-」の裏側を語っていただくというもの。
先生は、特別展開催に尽力された学芸部情報サービス室長岩井共二さんでした。

印象に残ったお話のひとつは、仏像を運ぶのはとにかく大変、ということ。
特別展では、薬師寺の月光菩薩立像を見ることができるのですが、薬師寺から博物館まで運ぶのは2週間程度かかったそうです。
梱包や設置といった作業の写真を見せていただきましたが、多くの人が細心の注意を払ってここまで運んできてくれたことが分かりました。

ディープな世界への第一歩_2

もうひとつ、印象に残ったこと。
それは博物館ならではのものにしたかったという岩井さんの思いです。
そもそも奈良では貴重な文化財の多くはお寺にあります。
そんななか、奈良国立博物館は仏教美術の専門館という方向性を打ち出し、歴史を紡いできたそうです。
仏教美術の専門館だからこそ、決してメジャーではない白鳳文化の魅力を伝えたい。そのために出土品から月光菩薩立像まで、さまざまな文化財をひとつのストーリーとしてまとめ、文化財の魅力を高める照明を考える。
岩井さんの展示のプロとしての面を感じました。
まだその文化や歴史の魅力を知らない人に分かりやすく伝える、博物館のいいところはそこなのだ、と改めて感じました。

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授業の後、実際に特別展を鑑賞しました。
楽しむコツを教えていただき、ありがとうございました。