深夜0時、闇の中を神が渡る ~真夜中の神秘、春日若宮おん祭~

●レポーター:奈良市在住 奈良の親善大使 さん

12月17日、奈良市内の学校では昼から休校となる・・・。
住む人にとって身近であり、大切にされている神事が、春日若宮おん祭。私たちが知りえることは一面なので、「その奥を知りたい!」という思いから、春日大社権禰宜 北野さんのお話を伺うことができました。

会場となっていたのは御旅所の一室。

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「お旅所祭」が行われる場所で、仮御殿が建てられている途中にありました。

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一室に集まったのは、奈良まほろばソムリエ検定を受ける方や大学で奈良を学ぶ方など、奈良好きの方ばかり!みんなが夢中になってお話を伺いました。

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そもそもおん祭は、疫病が蔓延した際に水の神である若宮神に御神助を願い、祭礼を奉仕したのが始まりで、以後、五穀豊穣・満万民安楽を祈る神事として継承されているそうです。

12月17日は若宮神をおもてなしする日で、深夜0時に若宮神を本殿から御旅所へお連れする儀式「遷幸の儀」が執り行われます。暗闇の中、榊を手にした神職で若宮様を三重にとり囲み、警ひつを発しながら山から降りて来られます。北野さんはその姿を拝見し、畏敬の念を感じられたほどだそうです。

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そして御旅所では、「お旅所祭」として人々が芸能を奉納し、本殿へお帰りいただく儀式「還幸の儀」が執り行われます。若宮様をお連れするこの間は24時間以内との掟があり、北野さんはおん祭の儀式係として秒単位のコーディネートをされているそうです。現在は、携帯等による情報連絡のため全ての神事を行うことができることが多いそうなのですが、万が一、時間がうまく運ばれない際には、最後の雅楽や舞は容赦なくカットされてしまうそうです。

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大和一国で行われていた「春日若宮おん祭」。伝統文化と称されますが、その根底にはいつの時代にも人々の深い信仰や思いがあることを大切に感じてほしいと、北野さんは仰っていました。
以前は「お参りにきてくださる方が多かった」のに対して、近頃は「観光として見に来る人」が多いそうです。
神社仏閣はやはり信仰の対象として、信仰の心で愛でることを忘れてはならないと感じました。
奈良はあらゆることの起こりとして、「そのままのものがそのままの姿である」というのが素晴らしさ。
奈良で生まれ暮らす者として、ひとつずつ物事の神髄を知り、地を大切にしたいと思いました。

奈良の魅力再発見、神髄を知れる奈良ひとまち大学にまた参加したいです。
良い機会をありがとうございました。