奈良ひとまち大学

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たくさんの思いからから生まれた、ひとつの空間

●レポーター:奈良市在住 ひらはらこ さん

ふわふわの赤い椅子が並ぶシアタールーム。
つくっちゃった。
自分が使わないときはみなさんこの部屋どうぞ。
シェアシアター「ならまちシアター青丹座」は、ざくっと簡単に書くと、こうしてできた「部屋」だそうです。

たくさんの思いからから生まれた、ひとつの空間_1

有限会社ならがよいの平田さん。
今回の授業の先生で、また、ならまちシアター青丹座をつくった方です。

たくさんの思いからから生まれた、ひとつの空間_2

2時間の授業でしたが、たっぷり青丹座を堪能させていただきました。
ドルビーアトモスという360度から立体的に音が聞こえる機能だったり、臨場感を味わえる3D映像を観られたり。
とっても贅沢です。
そう、青丹座にはとっても良質で、映画を楽しむためにあったらいいなあと思う設備が全て揃っていました。
しかも、説明を聞くと、それらの設備はiPadを指で操作するだけで思いのまま。
なんてやさしい。

平田さんは奈良が好きだそうです。
奈良が好きな理由は、街に日常と非日常が混在している雰囲気が大阪万博を想像させ、非日常の歴史的建造物たちはみんなゴジラのように大きい。
子どもの頃に好きだったもののある街だから、とのこと。
独特の目線をお持ちなんだなあと思いました。

たくさんの思いからから生まれた、ひとつの空間_6

そんな奈良好きが高じて、物件を見ずに町家を購入されたそうですが、そこでは自由に映画が観られなかったそうです。
どうしてかというと、町家には遮音性がなかったから。
ご近所さんに気を遣いながら、ヘッドホンで音を流しながら、映画を観るには不満足な町家での生活。
しかし、平田さんは不満足があってこそだとおっしゃっていました。
これは発想の転換。
確かに、どうして満足のいくものを目指すかというと、現状に不満足だからに他なりません。

そこから行動に移す。
よし、部屋をもうひとつ。
シアタールームを町家の外につくっちゃおう。
遮音がしっかりしたものを。
ふわふわの赤い椅子を。
ロールスクリーンではないスクリーンを。
細やかなこだわりは、映画館が好きという平田さんだからこそ。

たくさんの思いからから生まれた、ひとつの空間_4

最後は「岸辺の二人」という8分ほどの短編作品を観て、学生それぞれで感じたことを話し合いました。

たくさんの思いからから生まれた、ひとつの空間_5

奈良が好き、映画や映画館が好きという思いから生まれた空間。
そこを、借りている時間だけですが、「わたしの部屋」と言えるのも嬉しい。
なんの映画を誰と観ようかと考えながら、青丹座のホームページにある空き状況をチェックしています。

たくさんの思いからから生まれた、ひとつの空間_7

奈良市に映画館を復活させてくださって、ありがとうございます。
青丹座もぜひ奈良の日常に!