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●レポーター:大阪市在住 ペコー さん
奈良公園の人気者、といえば?
お店には人気者をモチーフにした商品が並び、少し歩くと出会えるくらいに町にいる。
そんな人気者=シカ。
この人気者の事をどれだけ知っているのか考えると案外何も知らない。
今回は、その素顔を教えてくださるとの事で参加させていただきました。
一つひとつを全て書くと小冊子が出来上がってしまいそうなので詳細は割愛しますが、
・全頭調査ってどうやってやるの?
・鹿苑にいるのはどんなシカ?
・公園付近にいるシカは鹿苑に帰ってくるの?
・そもそもシカがいるのはいつの時代から?
・・・これ以外にもたっぷり話していただきました。
全てを省略してしまうと話を聞いていないじゃないかと誤解を生じかねないので、一つ掘り下げてここに記したいと思います。
ニュースにもなり知っている方も多いかと思いますが、亡くなったシカの胃(第一胃)から3kg強のビニール袋の塊が出た時の話がありました。
ビニールなんて食べ物じゃないから吐き出せばいいじゃないかと言いたくなりますが、シカは食べ物の匂いがついていれば食べ物だと思って食べてしまうとの事でした。
当然食べ物だと思っているので吐き出さず、胃では消化されるはずもなく蓄積されていく、胃にはビニールが留まり続けるので本来食べるべきものを摂取できず亡くなってしまう。
奈良には多くの人が訪れるようになっていますが、人が増える事はゴミが増える事でもあります。
今年7月上旬に実施された清掃イベントで集められたゴミは53kgあり、そのうちの30kgがプラスチックゴミとの事でした。
最近マイクロプラスチック問題も話題になっていますが、ここではマイクロどころではない。
今回担当してくださった鈴木さんが、奈良の人と奈良のシカのこの関係は奈良の人の優しさで成り立っているのでは、と。
絶滅の危機は過去に2度あったものの、古の時代から人間とシカが共存している。
奈良の人だけでなく奈良を訪れる全ての人がシカへの優しさや配慮があれば・・・そう考えずにはいられませんでした。
堅苦しくなってしまいましたが、鈴木さんの朗らかで笑顔溢れる楽しい授業でした。
今回お話と鹿苑の見学をしましたが、まだシカの一部を知っただけに過ぎないので、新たな一面を見るべく再訪したいと思います。