私も自然の一部だった

●レポーター:奈良市在住 piano piano さん

「皆さん、目を閉じてください。」
春日山原始林の歩道の脇に立ち止まり、目を閉じた。

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視界が消え、頭から思考が消えると、鳥の声、風と森の音、川水の音が鮮明に入ってきた。
自然が織りなす色々な音がひとつになっていた。
でもそれは目を閉じる前も聞こえていたはずだった。
そして、目を閉じたまま、今度はそれぞれで風の方向、光の方向を感じ取り、指をさしてみる。

「目を開けてください。」
目を開く。
確かにあるのは目を閉じる前と同じ風景なのだが、見え方が変わった。
多分眼だけではなく、今は五感でこの山を感じているんだ。

生き生きとしていたり、神々しくもあったり、少し疲れているような悲し気な感じもあったり、山にも色々な表情があるような気がした。

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お天気が良くて、散策日和だった。
とにかく気持ちが良く、上を見上げると空と木々のコントラストが綺麗だった。
大木が1本倒れると、ぽっかり穴が開いて空が出てくる。
そしてそこに日が当たり、新しい生命が生まれるという自然のサイクルを知った。

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初めは空や全体を見てばかりいたが、スギヤマさんが虫やキノコや木の葉や実などを発見されて、それに関する解説をわかりやすく楽しく教えてくださったので、私も興味を持って地面や山肌にも目を向けた。
すると、色々な生き物や植物や、生き物が残した形跡を見ることができ、私も皆もだんだん夢中になり、地面や斜面にへばりついた。

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「こうやってると、止まっちゃってなかなか前に進まないんですよね(笑)。」
とスギヤマさんがおっしゃった。
そう、進まない。
それくらい楽しかった。

春日山原始林の素晴らしさと共に山の厳しい現状も知ることもできた。
すべては繋がっていることを感じた大変充実した時間だった。

スギヤマさん、スタッフの皆さん、ありがとうございました。