奈良ひとまち大学

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世界に誇る奈良のバー“LAMP BAR”

●レポーター:奈良市在住 にしむ さん

お酒が好きなので、お酒の授業は毎回チェックをさせて頂いています。
西大寺に住んでいますが、職場が大阪市内の為、奈良市内で飲む機会があまりありませんでした。
この度、本授業を知り、「自分でカクテルを作って飲める&奈良でお酒を飲む良い機会になれば」と申し込みをさせて頂きました。
そして、私のこの気楽な考えは見事に良い意味で裏切られることになりました(笑)。

先生は、金子道人さん。
世界No.1バーテンダーの称号を決める「ワールドクラス2015」で優勝された方です。
「ワールドクラス2015」とは、ウイスキーのジョニー・ウォーカーやビールのギネスを手掛けるディアジオ社が主催する世界大会です。
予選は世界から2万人が参加し、54カ国から代表が集まります。

世界に誇る奈良のバー

最初の1時間は金子さんの経歴のお話でした。
1杯のカクテルに感動され、「感動するカクテルを作りたい」と和歌山と奈良のバーで修業され、“LAMP BAR”をオープンされました。
2015年に現住所に移転されています。
同年に「ワールドクラス2015」で優勝されました。

世界に誇る奈良のバー

金子さんのお話はとても面白くて、すぐに引き込まれてしまいました。
所々笑いも入れてくださり、優勝までの経緯やその時の思いや感じたことなどをお話しくださいましたが、私が想像つかないような努力をされたのだろうと言葉の節々で感じました。

バーに入店すると、陶器の石畳の廊下があります。
そこには「LAMP BAR」と書いてあります。
この石畳には人が通ると擦り切れていく「酔っぱらいの道」が表現されており、陶芸家でいらっしゃる先生のお父様が作製されたそうです。

世界に誇る奈良のバー

店内は、ヨーロッパのバーのような本格的な雰囲気です。
(見当違いかもしれませんが、ハリーポッターの世界観のように感じました。)
正直、奈良にこんな本格的なバーがあるとは知りませんでしたので、入店からすでに驚きでした。

世界に誇る奈良のバー

店内は3部屋あり、カクテルの歴史を表現されており、カクテルに使用する蒸留酒のポットスチルが多数置いてありました。
とてもアンティークな雰囲気で素敵です。

店内は細かいところまで金子氏のデザインと思いが込められています。
また金子氏のご家族をはじめ、周囲の方々の思いも感じられ、とても本格的でかっこいいのですが、人の温かみが感じられるバーだと思いました。

世界に誇る奈良のバー

カクテルは“ジンフィズ”を作りました。
きれいにテーブルに材料が並べられており、うっとりしました。
氷のきれいなこと!
正方四角形の氷です。
とてもきれいな氷です。

世界に誇る奈良のバー

作り方は、ジンとレモン汁とシロップをシェイカーに入れ、味見をし、氷を入れてシャイカーを胸手前に持ち、シェイカーの下部分を上下に振るようにシェイクします。
それを氷を入れたグラスに流し込み、氷の隙間を目掛けて炭酸水を注ぎます。
炭酸水が氷に触れると炭酸が抜けてしまうそうです。
家のハイボールも、これで作れると教えてくださいました。
マドラーでグラスの底を揺らして、炭酸の泡を水面に起こし、最後に1回転させて、レモンの皮をしぼり、金子さん曰く外国人風にレモンの皮を水面に投げて出来上がりです。
(日本人はレモンの皮を静かに水面に置くみたいです。)

世界に誇る奈良のバー

とてもおいしいです。
自分で作って、雰囲気あるバーで飲めるなんて贅沢です。
体に染みわたるおいしさでした。

最後に金子さんのこれからの展望などをお話しくださいました。
飲食業界のこれからと人材育成、世界への発信など多岐にわたるお話でした。
海外からもバーでの研修を受け入れているようで、ホテル代が高いからと、それ用に部屋を1室、用意されているそうです。

「自分が海外に行くとみんなお世話をしてくれた。
店の子にも言うが、『自分が海外に行った時なにが不安なのか考えてみて』と。
そして誰もがトップになるような経験はできない。
だからこそこれをやっている。」
トップになられたからこその役割だという思いが感じられました。

世界に誇る奈良のバー

トップになられた方お話が聞けたことに、本授業に感謝です。
お話で何気なくおっしゃっていましたが、金子さんがいかに周りの方々を大切にし、それがあるから周囲の方々に大切にされて今があるということを感じさせて頂きました。
魅力的なバーテンダーさんと素敵なバーで、今後は奈良でお酒を楽しみたいと思います。