奈良の魅力がつまった出会い

●レポーター:奈良市在住 水彩 さん

ネットニュースで〈奈良ひとまち大学〉を知り、古民家で古い松の木のある店舗というところに惹かれて今回初めて参加したのは、「松籟 ~まつのおと~」の店主である松本さんの講義でした。

奈良の魅力がつまった出会い

5年ほど前に奈良のきたまちにある古民家を購入した松本さんは、大阪芸大卒で都市計画や造園を専攻していたことや、これまでにも内装業の経験もあって、松籟のリノベーションを自ら手掛けたそうです。
店舗づくりに加えて奈良という地域の趣向に合うメニュー開発をするなど地に足のついた取り組みが実を結び、テレビ番組でも取り上げられるほど注目を集めています。

奈良の魅力がつまった出会い

ものづくりに興味のある私は、古民家がリノベーションでどんな店舗になったのかを見ることも楽しみのひとつでしたが、講義のなかで古民家は購入時にはわからないことが多いためリスクが高いということや、店舗の中庭にある樹齢300年(推定)という松の木についても移設や撤去をするのではなく現存する木を生かした家づくりをするという考え方にとても関心を持ちました。

奈良の魅力がつまった出会い

松本さんのこれまでの経歴や松籟の店舗づくりについて伺ったあとは、参加者の自己紹介を交えたディスカッションが始まりました。
このディスカッションでの発見は、参加者の半数ほどが奈良出身ではなかったことです(私自身もそうです)。
地元の方だけでなく、他府県から移住されてきた方も奈良をとても大切に思っている気持ちが伝わってきました。

奈良の魅力がつまった出会い

松本さんは地元が奈良ではないため、地元住民にとって外部から奈良へ関わることについてどのように思うかという質問を投げると、参加された方からは「人がたくさん集まることでお気に入りのお店の予約ができなくなったりするのは困る」といった本音や、奈良が変わってしまうことを望まず今のままが良いという声もありました。
何か新しいものや人が入ってくることは構わないとしながらも、奈良という地域性に合わせてもらいたいという考えに頷いている姿が見受けられました。

伝統文化や歴史的建造物が現存しているのは、参加者の皆さんのように奈良にあるものを守る気持ちを持つ人が少なからずいるからだと思えます。
奥ゆかしさとも言える奈良の人々の気質は決して商売上手とは言えないかもしれませんが、来るもの拒まずといった他を排除することもない懐の深さのようなものも感じられました。

奈良の魅力がつまった出会い

私は奈良に引越して5年目になりますが、奈良について知らないことも多く、まだまだ新米だと気づいた講義でした。
帰り際に声を掛けてくれて奈良駅までの道を一緒に歩いたおかめさん(愛称)から神楽に携わっているとのお話を伺って驚きましたが、〈奈良ひとまち大学〉は本当に奈良の人と人をつなぎ、まちの魅力を教えてくれる場になりました。