奈良ひとまち大学

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12/18「ご本尊は貴重な磨崖仏」に参加して

●レポーター:奈良市在住 ふうこ さん

近鉄富雄駅からバスに乗り、最寄りのバス停から歩くこと20分ほどにある「黄檗宗海瀧山 王龍寺」にて行われた「ご本尊は貴重な磨崖仏 ~奈良市西部・王龍寺を深掘り!~」に参加させていただきました。

昨年、大阪市内から奈良市内に引っ越ししてきたばかりで、奈良の神社仏閣や史跡について興味があり、今回参加させていただいたわけですが、まずご本尊である石仏・十一面観音菩薩像を見てみたいという軽い動機で、王龍寺や禅宗についての知識は皆無でした。

「ご本尊は貴重な磨崖仏」に参加して

十一面観音菩薩像には、はっきりと作製された年が1336年と刻み込まれており、鎌倉時代と室町時代のちょうど間の南北朝時代にあたる時期とのこと。
その脇に刻まれている不動明王像は1469年、ずいぶんのちに刻まれたものだということでした。

今はご本尊が刻まれている岩は江戸時代に建立された本堂内に安置されている形ですが、御堂の裏を見ると、切り離された、元は一体になっていたであろう大きな岩を見ることができました。

「ご本尊は貴重な磨崖仏」に参加して

そして他にも十八羅漢像が左右に安置されており、江戸時代に明から伝わった仏教彫刻だということ。
やや濃い目のお顔立ちの皆さま。。

一通り本堂内を案内していただき、本来ならその場で座禅を体験させていただく予定だったようですが、当日はとても寒く、副住職さんの計らい(?)で客殿で座禅を体験させていただくことになりました。

「ご本尊は貴重な磨崖仏」に参加して

まずは座禅をするときのスタイル。
胡坐をかくような座り方で、両膝・坐骨の3点を地につけるイメージで、手は右手を下に楕円を作る形。
目は閉じない。

「ご本尊は貴重な磨崖仏」に参加して

いざ始めてみると、体を動かさないように意識すると目が泳いでしまったり、呼吸を意識すると体が動いてしまったりと、体勢を一定に保つことの難しさを改めて実感しました。
瞑想は頭を空っぽにして無にするイメージですが、副住職曰く、体勢や呼吸を意識し頭を空っぽにする必要はないとのこと。
一点に集中するというイメージの方が強いのかなという私なりの解釈でした。

「ご本尊は貴重な磨崖仏」に参加して

これがうまくできるようになれば普段の仕事の効率もアップしそう。
在宅ワークの際は合間に座禅をするというのもいいかなと思いました。

なかなか普段お寺に行っても宗派の違いなどを深掘りすることはないのですが、今回禅宗(黄檗宗)に触れ、大本山萬福寺にも行ってみたくなりました。

さらに深掘りしたくなる禅の世界。
また折を見て座禅会に参加してみようと思います。