奈良ひとまち大学

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糞虫の聖地で初めての糞虫探し

●レポーター:木津川市在住 そ~てぃ さん

奈良公園で糞虫を探したい。
「奈良公園は糞虫の聖地」

糞虫の聖地で初めての糞虫探し

そう聞いてから、ずっとやりたかった糞虫探し。
でも探し方が分からないでいたところに、この講義を受講できました。
今までやりたいと思っていながら、なかなかできなかったことを実現することができました!

時期的にはちょっと活動のピークは過ぎているそうですが、いろんな糞虫と出会うことも今日の目的。
頑張って探すしかないですね!

授業ではまず、探し方を説明いただきました。
・糞虫は糞のにおいをもとに集まってくる
・乾燥しているものより、かたまりになってるものの方がいてる
・ひっくり返して穴が開いていれば中にいる可能性が高い
なるほど、普段は避けたくなるような糞が良い条件のようです。

糞虫の聖地で初めての糞虫探し

また、糞虫の種類も説明いただきました。
皆さんに人気のあるオオセンチコガネは、他の地域では赤や緑ですが、こちらの地域では青いのでルリセンチコガネと言われているそうです。
確かに青く輝くその姿は「奈良公園の宝石」と言われるだけのことはありますね。

糞虫の聖地で初めての糞虫探し

説明が終わった後は、さっそく糞虫探し。
広い飛火野でピンセット片手にひたすら鹿の糞をほじくります。
さすがに最初は抵抗がありましたが次第に慣れてきて、「この糞は状態がいいな」とか「この糞はもういないだろうな」と、気付けば糞ツウ気どりになってきていました。

糞虫の聖地で初めての糞虫探し

そしてとうとう糞虫を発見!
イメージよりとても小さく、1cm程度の大きさでした。
しかも動いているわけではなかったので、見落としそうになりました。
もしかして生きてないのかな?とも思いましたが、足をぎゅっと体に縮めていれば生きているとのことで、実際、ケースに入れてしばらくすると元気に動いたり飛んだりしていました。

糞虫の聖地で初めての糞虫探し

見つかった糞虫の種類を先生に見ていただきましたが、
・カドマルエンマコガネ
・ナガスネエンマコガネ
の2種類だそうでした。
見分け方もお聞きしたものの、見つけても一人ではなかなか同定が難しそうです・・・。

さらに先生がルリセンチコガネを発見され、皆さんと一緒に観察しましたが、雑木林の枯れ葉の中で一点、青色に光り輝いている姿は本当に宝石のようでした。
オスとメスの見分け方も教えていただき、頭部まで同じ青色をしているのはオスということで、見つかった個体もオスでした。
もし次にルリセンチコガネを見つけたときは、オスとメスを見比べてみようと思います。

糞虫の聖地で初めての糞虫探し

また、この時期では珍しいチビコエンマコガネを見つけられた方がいて、見させていただきましたが、こちらは2~3mmとものすごく小さく、もはやこれは目のいい若者に見つけてもらうしかなさそうです。
しかもオスには角があるようですが、とてもそこまで見ることができませんでした。
こちらは、ならまち糞虫館の標本で見させてもらおうと思います。

こうやって実際に糞虫を探すことで、今後も一人で探すことができそうなので、今回は本当に良い経験をさせてもらえました。
また、授業が終わってからは、鹿の糞が目に入るとついひっくり返したくなっていたので、糞に対する抵抗もバッチリ無くなっているようでした。
来年のゴールデンウィークは繰り返して糞虫を探し、いろんな種類を見つけてみたいです!
今回は良い機会をご提供いただきまして、本当にありがとうございました!