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大仏様がつくられた当時の思いを今に活かす

●レポーター:奈良市在住 のん さん

10月22日(土)、東大寺の森本公穣住職による「大仏さまはなぜ造られた? ~東大寺で見つける人生のヒント~」の授業に参加しました。

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奈良県に生まれ育って30年の私にとって、両手では数え切れないほど東大寺をお参りしたことがあるのですが、今回は森本公穣住職のご厚意で、普段は通ることができない回廊を歩いて、大仏さまのすぐ近くまで寄って講義をしていただきました。

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間近から見る大仏さまは、すごい迫力です。大仏さまは銅でできているので、銅を溶かしてつぎはぎ修復した跡まで見ることができました。大仏さまの顔と体では、色も異なっていることにも初めて気づきました。

大仏さまを造るのに、のべ260万人以上の人が携わったそうです。当時の日本は人口500万人。2人に1人は、大仏さまを造っていたということになるので、「ひょっとしたらみなさんのご先祖さまも、大仏さまを造っておられたかもしれませんね」とおっしゃったのが印象に残っています。ますます大仏さまを身近に感じ、好きになりました。

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当時は、地震が多かったり病気がはやったり・・・という時代背景のなか、聖武天皇が安泰を願って大仏造立の詔を発したことにより造られました。詔の一部に、「動物(人間)・植物みんなが栄えるため」、「少しの力でも持ち寄って、みんなで心あわせて国をつくろう」という意味の文言があります。

2011年3月11日、日本を襲った東日本大震災。森本公穣住職は、7月に東大寺学園の生徒さんと陸前高田市を訪れておられて、そのお話も聞かせていただきました。

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東北が被災し復興にはまだ程遠い状況ですが、そのなかで、自分のことばかりではなくみんなのために、少しでもいいので何かできることがないかと改めて感じさせていただき、大変勉強になりました。