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●レポーター:奈良市在住 レインボーパパ さん
私は、電車の便が良いので・・・と、15年ほど前に西大寺さんの近所に越して来ました。
今は通勤などで毎朝通り抜けさせていただいています。
大茶盛と言えば、もちろんニュースで見聞きして、知っていました。
子どもは、西大寺保育園にお世話になった時に体験させていただきました。
妻も自治会で体験済み。
うーん、自分だけは縁遠いなァ、と思っていました。
そこへ、奈良市ひとまち大学さんでこの行事を特別に体験する授業が開講されると知り、早速申し込みました。
今回の先生は、西大寺さんの僧侶、酒部さん。
鎌倉時代に叡尊上人が登場し、衰退したお寺と乱れた仏教を立て直されたことなど、柔和でウィットに富んだ語り口での、西大寺さんの歴史・仏様のご説明は、とても簡潔でわかりやすかったです。
お話を聞いた後、本堂を拝観しました。
広いお堂には、釈迦如来・文殊菩薩ご一行と弥勒菩薩のお像が、緊張感をたたえていらっしゃいました。
余談ですが、西大寺さんの創建当時(奈良時代)は、東大寺さんと対になる大寺だったそうで、今の私の住まいも、当時の境内の一角に位置すると思います。
その後、光明殿に移り、いよいよ大茶盛の体験です。
酒部先生が自らお茶を点てながら、道具や手順、それに大茶盛の由来などをお話ししてくださいました。
叡尊上人が、八幡様に献茶された後のお茶の振る舞いを始めたこと。
当時、お茶は貴重品でお薬でもあったこと。
参拝者の身分を問わなかったこと。
参拝者の数が多くて小さな茶碗では間に合わず、大きな茶碗で廻し飲みするようになったことなど、初めて知ることが沢山ありました。
八幡様と聞き、ふと思い当たったので、授業の帰りに、お寺の西側にある八幡神社に立ち寄ってみました。
由緒を記した石碑によると、やはりこちらが、お話にあった八幡様でした。普段お参りしている氏神様が、そうだったのかァと思いました。
今回の授業で、ようやく大茶盛を体験させていただき、また西大寺さんや地元の歴史の深さに改めて気づかされた、有意義な授業でした。どうもありがとうございました。