詳細
●レポーター:東大阪市在住 しかまろ さん
2016年11月27日(日)
奈良ひとまち大学の授業「ホトケ女子、奈良に降臨! ~『奈良ひとり観光協会?!』って?~」に参加しました。
以前からその存在だけは知っていた講師の安達えみさん。
奈良が好きな「ホトケ女子」と認識していましたが、そもそも「ホトケ女子」さらには「奈良ひとり観光協会」とは何だろう?
また、安達さんが、何故奈良に移住するまでに至ったのかを知りたくて応募しました。
まず冒頭に「ホトケ女子」の説明があり、ただ仏像などに興味があるだけでなく、仏やお寺、僧侶への尊敬の念を持ち、お参りする女子が「ホトケ女子」であるとのこと。
仏像との出会いは、学生時代の日本史のテキストという安達さん。
その後、就職活動で挫折しながらも、有名アニメ制作会社に入社し、何故か鳥取県の映画祭立ち上げを運営することになり、そこでイベント運営のノウハウを学ぶとともに、地方のおもしろさを実感したそうです。
また、みうらじゅんさんと、いとうせいこうさんの「見仏記」と出会い仏像に興味をもち、実際に仏像を見てみたい!という想いを持った頃に、祖父からの「それなら奈良に行ったほうが良い!」との言葉で奈良通いが始まります。
安達さん曰く、「祖父母は、あるお寺を名前が良いと言ったり、正倉院展バスツアーで奈良に来て正倉院展に行かず社寺を巡ったり等、ズレた感覚の持ち主」とのことで、その感覚が安達さんにも隔世遺伝しているのだなと感じました。
さらに、友人から奈良ガイドを頼まれて、それに応えたところ、友人からとても喜ばれ、「奈良を紹介すること」の嬉しさを知ります。
その後、アニメ制作会社を退職した安達さん。
当初は東京で次の仕事を探すつもりだったらしいのですが、知人からの「大阪で仕事がある。大阪は奈良が近いよ。」との一言で、ついに2014年の秋に奈良に移住されます。
なんという奈良愛!
移住してしばらくは、ほとんど知り合いもおらず一人だったそうですが、奈良の様々な職種の方々と出会い、その方々や、仕事の魅力を伝えたくなったそうです。
「人と人をむすぶのが自分の役目、仕事だ!」と安達さん。
自分の使命に気づいた人は、ぶれない強い意思を持つのだなと感じました。
「奈良ひとり観光協会」については、ガイドやトーク等のイベント企画・運営や、宣伝、デザイン、グッズ作製など、通常観光協会が組織としてすることを一人でやってしまう「PRのための何でも屋」であるが、決して一人ではできず、奈良で出会った様々な人たちと共に創っているとのことでした。
何事も、人とのつながりが大事だなと思い知らされるところです。
前半はここまでで、安達さんオススメの樫舎さんの和菓子で休憩。
とても美味でございました。
後半は、安達さんがオススメする奈良のお寺や、飲食店情報を、早朝から深夜にかけて時系列で紹介していただきました。
私の知らない情報も多く、今後是非行ってみようと思います。
安達さんがお話されていた中で、
「県庁前に鹿がいたり、駅から25分で原始林に行けたり、未だに解けない謎が多々あったり、そういう既にあるものを面白いと思える感覚を共有したい。」
「奈良に住んでいると、神仏の世界のすみっこに住まわせてもらっている感覚になる。」
「今ある、そのままの奈良を伝えたい。そのために魅力的な見せ方をしたい。」
「奈良の魅力を知らない人と奈良を『むすぶ』ことが自分の仕事。」
という言葉がありました。
新しく大規模なイベントを開催することも、奈良を知ってもらうきっかけになるのかもしれませんが、安達さんの言う「そのままの面白い奈良」を魅力的にPRしていくことが一番大事なのではないかと感じました。
今回、授業に参加して、自分以外の人の奈良愛を知ることができ、改めて奈良の良さを感じることができました。
雨の日曜日でしたが、とても良い日になりました。