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●レポーター:奈良市在住 なりりん さん
9月から始まったこの授業に連続受講させていただき、今回で5回目。
ちょっぴり、「鹿通」になった気分の今日この頃・・・。
月1回、愛護会の方々のお話を聞かせていただくことが楽しみになっています。
今回は、鹿を保護するとき、愛護会の車を覚えた鹿たちは「麻酔銃だぁ~」って逃げるので、カップルを装って近づいて麻酔銃を撃つという話に、鹿との知恵比べだとちょっぴり笑わせていただきました。
また夜は1人勤務で交通事故にあった鹿を保護しに行くなどのお話を聞き、何十キロもある鹿を抱えるなど大変苦労されていることも知りました。
奈良市で生まれ育ち、身近な存在だった鹿ですが、幼い頃は鹿せんべいを買うとどんどん集まり追いかけてくるのでちょっぴり怖い印象がありました。
また生態などを知ることもなく、まして昔からどのような扱いを受けたかなど知る機会もなく、ただ「奈良公園=鹿」というイメージでしたが、この授業を聞くことで、鹿にますます親近感がわき大好きになりました。
しかし、ただかわいいだけでは無いことも知りました。
奈良公園の周りの田畑を荒らす鹿がいること。
発情期のオスや出産期のメスに人が襲われること。
人や野犬に追いかけまわされたりして交通事故にあう鹿がいること。
草やどんぐりしか食べてはいけないのに、お弁当やパン・菓子などを口にしておなかを壊し、ひどい時には死に至ること・・・などなど。
そんな鹿たちを、愛護会の方々は大変な努力をされ保護に取り組んでいらっしゃいます。
古来から神鹿として大事に扱われてきたけれど、いつの時代もそうであったわけでは無く、紆余曲折を経て現在、天然記念物に指定され保護されているそうです。
その理由には人との共存の難しさがあり、それはいつの時代も変わりません。
野生動物との素敵な付き合い方には、適度な距離感、人間側が生態を理解し対策を考える必要があるというお話でした。
身近に野生の鹿と過ごせるのどかさや和みのひとときをこれからも続けるためには、もっともっと鹿の生態をアピールし続けることが大事だと感じました。このようなお話を小さなころから奈良の子どもたちが知れば、鹿との接し方も変わっていくと感じました。
鹿との素敵な付き合いを続けていくため、未来への第一歩として、鹿の生態などを知人に話し広めていければと思いました。