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ならとうちわ
●レポーター:奈良市在住 松ぼっくり さん
今回私は、三条通りにある池田含香堂の奈良団扇の歴史についてのお話を聞きました。
お店の前は厳かな雰囲気がしていたので入ったことはなく、毎回気になっていました。
6代目の池田さんはとても気さくな方で、1300年の奈良と団扇の関係性や当時の使い方を順序を追って分かりやすく教えてもらいました。
まず、1300年前は団扇は現代のように扇ぐ使い方ではなく、権力者の象徴で、儀式として団扇が使われていました。
江戸の初頭には日本全国に広まり、デザインや色が付けられました。
それが今の奈良団扇になっていきます。
特徴は2つあります!
1つ目は、見た目が華やかで、透かし彫りがあることです。
色は5色あり(赤・白・青・橙・黄)、初めは色が鮮やかではっきりしていますが、人によっては色が落ちてきた団扇が欲しいという人もいます。
2つ目は、実用性があるところです。
奈良団扇を支えている竹製の骨は、通常の団扇より薄くて細いです。
これにより、多くのしなりを生むことができ、10の力で50の風ができます。
難しいものでは製作に1年から3年かかるものも・・・。
実際に透かし彫りを体験させてもらいましたが、不器用な私にとって彫るのはとても難しく、途中で池田さんの力を借りて完成させました。
そのあとは両面にのり付けをし、乾燥させ、数日待ちます。
最後に、念願の池田含香堂を訪問することができました。
奈良団扇の使いやすさや奈良絵の扇子を、見て、触れて、学ぶことができました。
貴重な体験をありがとうございました。