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●レポーター:奈良市在住 こめこ さん
私は大学で農業について学んでおり、今回の授業内容が気になって
初めて奈良ひとまち大学に参加させていただきました。
教室となった「cafe cojica」さんは、
“カフェ”とはいえども和の趣が感じられる町屋風のお店。
お座敷で授業を受けました。
先生は、奈良市の都祁で「羽間農園」を営む羽間一登さん。
お茶とお米をメインに、野菜や豆なども栽培されています。
共に農業を行っておられる妹さんも、同席されました。
農家の出身ではないものの、子どもの頃から農家になりたいという憧れを抱いていた羽間さん。
農業系の高校と農業大学校を卒業されて
さまざまな地でさまざまな農業を学んだ後に
都祁の荒れた茶畑を借りて羽間農園を始められました。
羽間農園のこだわりは、農薬や肥料を使わずに
できるだけ自然に近い状態で作物を育てておられること。
こういった方法は現実には難しくて理想論に終わってしまいがちですが、
羽間農園では試行錯誤をしながらこのスタイルを貫いておられます。
授業の中盤で、お茶の入った米粉のシフォンケーキと紅茶をいただきました。
ケーキも紅茶も、もちろん羽間農園の農作物から作られています。
紅茶は満月の日に摘んだお茶の葉から、
米粉は天日干しによって割れてしまったお米から。
ケーキは妹さんの手作りで、
米粉のモチモチした食感とお茶の深みがよく合っていて絶品でした。
紅茶も普段飲むものよりとても美味しくて、ほぼ全員がおかわりをしていました。
羽間農園の商品は、インターネットや提携しているお店で購入できるそうです。
また、農作物の生産・販売以外に農業体験イベントなども行っておられて
生産者と消費者との交流を大切にしていきたい、とおっしゃっていました。
等身大の姿で活き活きと農業をされている羽間さんたちを見ていると
自分の普段の悩みや凝り固まった考え方がくだらなく思えてきました。
もちろん農業は産業であって職業であり、生ぬるいものではありませんが
私たちが生きていくうえで欠かせない営みです。
日本の農業は今さまざまな問題に直面していますが、
農業の素晴らしさと大切さがもっと多くの人に伝われば良いな、と感じます。
今回は発言や質問ができなかったのが心残りですが、
また機会があれば奈良ひとまち大学に参加したいです。
お世話になったみなさま、ありがとうございました。