奈良ひとまち大学

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カメラが見せてくれる、もうひとつの景色

●レポーター:福岡市在住 スガブ花 さん

定年後は夫婦で奈良に住みたい。
初めて奈良に行った3年前にそんな思いをもったのをきっかけに、年2~3回奈良におじゃましている福岡市在住の夫婦です。
そんな折、ならまちのカフェ「にこすたいる」さんが縁で、素敵な写真を撮影している都甲さんを知りました。
今回たまたま奈良に行く日に授業があるのを都甲さんのwebサイトで知り、応募。念願の「ひとまち大学デビュー」ができました。

先生は、橿原市在住の都甲ユウタさん。色々なことを発案し、発信され、活動されている、新進気鋭のフォトグラファーさんです。
まず先生より、写真家に至った経緯の話。
スライドにより写真家になった思い出の1枚から最近の写真まで、簡単な説明とともにみんなで観賞しました。

ひとまちレポート カメラが見せてくれる、もうひとつの景色_1

そうそう、20人限定で抽選で集まった方々は、若い女性から年配の男性まで幅広く、持参のカメラもデジカメから本格的な一眼デジカメと様々でした。
そう言われてみると、撮影する風景があちらこちらにあり、それが絵になる奈良。カメラ好きも多いのも納得できますね。

観賞が終わり、外に撮影に出かけたのですが、先生より「撮影する時の工夫」の趣旨と説明がありました。
今回はカメラの使い方ではなく、「みんなで楽しく撮影しましょう」がテーマで、工夫が分からない点は先生が説明する授業なんです。

ひとまちレポート カメラが見せてくれる、もうひとつの景色_2

その工夫とは・・・
(1)例えば、猿沢池があったとします。池と五重塔を入れる撮影を、まず思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
 (私も最初に奈良に来た時は、トイレ前のあたりから撮影してましたし・・・。)
 そこを、あえて水面に太陽が射してるとこだけを撮る。(光が反射して違う色の池になる。)
(2)対象物を追いかけないで、ファインダーの中に来るまで、気長に待つ。入った瞬間に撮る。
(3)格子などを撮る場合に、カメラを縦にゆらしながら撮影し、あえて写真に流れをつける。(ブレさせる感じ。)
 (ここはシャッタースピードや絞りなども関係しますが、コンパクトデジカメでも十分におもしろい写真になるそうです。)
(4)わざとピントをずらして、ぼやけた感じにする。(コンパクトデジカメなら、あえて近づいて、ぼやけさせる。)
(5)歩いている人の足元だけ、人や物の影だけを、あえて撮影してみる。

まだ、あったかもしれないですが、覚えてるのはこの5つくらいでしょうか。。。
たぶん先生が伝えたかったのは、視点を変えることで想像力が増大することだったのではと、今では思います。

そんな工夫を聞いて、みんなで猿沢池周辺に行って、各々30分間の撮影がスタートしました。
撮影した作品は、後で教室に戻って「お気に入りの1枚」を提出しみんなで観賞するので、みんな必死です。

ひとまちレポート カメラが見せてくれる、もうひとつの景色_5

ひとまちレポート カメラが見せてくれる、もうひとつの景色_4

私はと言うと、「工夫を入れて」が逆に頭から離れずパニック状態。
撮影しては消し、その繰り返しでした。
刻々と時間だけが無情に経過します。みんなで限られた場所にいるから、同じように同じアングルを撮影してる人が同時に3人いたりして(笑)余計パニック。

ひとまちレポート カメラが見せてくれる、もうひとつの景色_6

私も一眼デジカメをオートフォーカスからマニュアルにしたり試行錯誤。カーブミラーに映るアングルいいかもと思いきや、見つからない(汗)

結局最後は、空を見上げると綺麗な秋空!(2)は鹿さんの撮影で慣れてる方なので、空と木々、そこに太陽がファインダーに入るまで5分待って撮影できました。

ちょうど鳩も飛んできたので、思いがけない1枚も撮影できました。

このときスガブ花さんが撮影した1枚です
ひとまちレポート カメラが見せてくれる、もうひとつの景色_11

「時間足りないねー」そんな会話をしながら教室に戻り、「お気に入りの1枚」を撮れたと思う人は提出、その後スライドで上映しながら、撮影した感想を本人が説明。
先生が、いい点などを分かりやすく解説してくれました。

ひとまちレポート カメラが見せてくれる、もうひとつの景色_7

私は納得できる写真が撮影できなかったので、提出しませんでした。
納得できないからと授業で提出しなかった私の写真も、帰って見直すと予想以上に大反響で自分でもビックリ。
言葉では難しいですが、自分でも明確には分からないけど、新しい撮影の何かが踏み出せた授業でした。
今では、なにげに通り過ぎてた場所で、足が止まってる自分がいます。

最後になりますが、写真に良い・悪いってないと私は思います。
失敗したものから得るものは成功した写真より大きいように思えます。

全体的に最初から最後までバタバタと時間が足りない感はありましたが、逆に言えば充実してたから時間が足りなかったのかもしれないですね。

都甲さん、ひとまち大学のみなさま。参加されたみなさま、お世話になりました。

来年また奈良に行く時に授業があれば、また参加したいです。

スガブ花さんの「お気に入りの1枚」
ひとまちレポート カメラが見せてくれる、もうひとつの景色_10

個人的にいただいた先生からのひとこと!
「今は、カメラが進化してて、綺麗な写真は少しの知識で撮影できますよ。あとは、どう工夫するかですよね。」