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歴史はくりかえす
●レポーター:奈良市在住 千寿 さん
前日の雨模様の肌寒さとはうってかわり、晴天の青空のなか、唐招提寺塔頭 西方院にて授業が行われました。
講師は西方院副住職の石田太一さん。
庫裏での講義のあと、境内にある五輪塔とご本尊阿弥陀如来立像へと案内いただきました。
石田さんの軽妙な語り口に(ご本人はたまに毒を吐くとおっしゃっていましたが)参加者は引き込まれ、あっという間に時間が経ちました。
西方院の縁起を、仏教・律宗の栄枯盛衰、唐招提寺における位置づけ、関わった高僧とともに教えていただきました。
講義中、石田さんが唱えられた律宗の「南無釈迦牟尼仏」の念仏は、他宗に比して呼吸がゆっくりとのこと。
庫裏の床に掛けられた軸は開基・慈禅上人座像で、前歯が2本ビーバーのように描かれていてお茶目なお姿でした。
ご本尊・阿弥陀如来立像は、鎌倉時代、快慶の晩年期の作で、重要文化財に指定されています。
本来は阿弥陀三尊像であったものが、脇侍2体と光背が盗難に遭い、現在は本像のみ安置されています。
参拝にあたり石田さんの読経があり、のびやかで心地よい響きでした。
大阪・関西万博開催を記念して、5月20日から5月26日まで阿弥陀如来立像の特別開扉が計画されているそうです。
また阿弥陀さまに会いに行きたいと思います。