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●レポーター:奈良市在住 奈良シカ載せない地元民ユウキ さん
スパイスカレーは、昆布だしに多めの玉ねぎとトマトから作り、塩麹で味を整えて、ちーちゃん自慢の一皿は美味しい。
だったけど、それを白毫寺町において「食べたい人、店に来てくれる人が何人いるか?」ということに考えが至らず、1人の初老男性から「奈良は外食するなんて人は少ないよ」という言葉に愕然としたらしい。
広報兼任のチカちゃんの軽妙な語り口をもってしても、当時の心のダメージを窺わせる。
それは、私(奈良生まれ奈良育ちの45歳)でも20歳の頃には知っており、コロナ禍を機に東京から移住されたチカちゃん・ちーちゃん夫婦はご存知なく、「この通りは飲食店が少ない」という理由で開店された話には「そりゃ、お客さん来ないでしょ」ってツッコむしかない。
白毫寺町に住むご高齢の方々が普段食べるメニューに変えるのが当然の考え方だと思うのだけど、ご夫婦は「スパイスカレーを諦めずに、売れるアイデアを考えよう」と、熱々の鉄板に乗せて、白米をターメリックライスに替えて、非日常感→リゾート感を出した現在のオリジナルメニューを完成される。
また、YouTubeなどでお店の様子を発信したことが、予想以上に認知度を高めたことを含め、専門的な店舗経営のためのアドバイスを受けて、「一時は閉店も頭をよぎった」というお店を立て直された。
お店にお客が来なかったのは「そこに住む人」のニーズを見てなかった。
動画をアップして、お店には来たことがないけど「ネットで見た人」に訴求できた。
営業を2年続けたからこそ、同業のお仲間やお客の「新しく繋がれた人」と、奈良の食文化と外食のにぎわいを盛り上げたいと仰る。
私は、奈良の飲食店(特に個人経営のお店)のクオリティは大阪や京都にも負けていないと思う。
もちろん、お客になりうる人口の差は埋めがたいけど、それでも「人」を念頭に、地域で飲食店を営む人を応援したいと思う。