奈良ひとまち大学

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(ならまちらくごかん)">奈良町落語館(ならまちらくごかん)
ひとまちの街 奈良町落語館
奈良町落語館(ならまちらくごかん)
住所:奈良市中新屋町26番地 鶉屋倶楽部2F
電話:0742-22-7227

※授業内容についてはお答えできません。
 奈良ひとまち大学までお尋ねください。

(たけにし たかこ)">竹西 多香子(たけにし たかこ)
ひとまちの人 竹西多香子
竹西 多香子(たけにし たかこ)
竹西農園「遊茶庵」オーナー

奈良市生まれ。
アパレル関係会社で婦人服のパタンナーとして勤務。
大和茶農家の夫と結婚後、お茶のことを深く知るために、奈良市内に在る煎茶美風流の門下生となる。
2003年、日本茶インストラクターの資格を取得。
お茶の生産など農業に従事するとともに、2004年から自宅横に併設した「遊茶庵」という店舗で日本茶カフェを営み、日本茶セミナーを開いてお茶の普及に努める。
また、里山の自然を体感していただくことで、里山がもたらす自然環境保全と農の役割を伝える。

(ありもと たかし)">有本 隆(ありもと たかし)
ひとまちの人 有本 隆
有本 隆(ありもと たかし)
作家
1960年生まれ。
奈良県立北大和(現・奈良北)高校卒業。
大阪芸術大学卒業。
奈良の鹿の語り部 第1号。
奈良の鹿の語り部養成講座 座頭。

著書
『奈良発オレたちシカをなめるなよ!』(真珠書院)
『ほめる達人は人生の達人』(グラフ社)
『書ける!話せる!31のテクニックと実践』(グラフ社)
『作文指導心得』(文芸社)

鹿との素敵な付き合い方
鹿との素敵な付き合い方

●レポーター:奈良市在住 なりりん さん

9月から始まったこの授業に連続受講させていただき、今回で5回目。
ちょっぴり、「鹿通」になった気分の今日この頃・・・。
月1回、愛護会の方々のお話を聞かせていただくことが楽しみになっています。

今回は、鹿を保護するとき、愛護会の車を覚えた鹿たちは「麻酔銃だぁ~」って逃げるので、カップルを装って近づいて麻酔銃を撃つという話に、鹿との知恵比べだとちょっぴり笑わせていただきました。
また夜は1人勤務で交通事故にあった鹿を保護しに行くなどのお話を聞き、何十キロもある鹿を抱えるなど大変苦労されていることも知りました。

ひとまちレポート 鹿との素敵な付き合い方_1   ひとまちレポート 鹿との素敵な付き合い方_2

奈良市で生まれ育ち、身近な存在だった鹿ですが、幼い頃は鹿せんべいを買うとどんどん集まり追いかけてくるのでちょっぴり怖い印象がありました。
また生態などを知ることもなく、まして昔からどのような扱いを受けたかなど知る機会もなく、ただ「奈良公園=鹿」というイメージでしたが、この授業を聞くことで、鹿にますます親近感がわき大好きになりました。
しかし、ただかわいいだけでは無いことも知りました。

奈良公園の周りの田畑を荒らす鹿がいること。
発情期のオスや出産期のメスに人が襲われること。
人や野犬に追いかけまわされたりして交通事故にあう鹿がいること。
草やどんぐりしか食べてはいけないのに、お弁当やパン・菓子などを口にしておなかを壊し、ひどい時には死に至ること・・・などなど。
そんな鹿たちを、愛護会の方々は大変な努力をされ保護に取り組んでいらっしゃいます。

ひとまちレポート 鹿との素敵な付き合い方_3

古来から神鹿として大事に扱われてきたけれど、いつの時代もそうであったわけでは無く、紆余曲折を経て現在、天然記念物に指定され保護されているそうです。
その理由には人との共存の難しさがあり、それはいつの時代も変わりません。
野生動物との素敵な付き合い方には、適度な距離感、人間側が生態を理解し対策を考える必要があるというお話でした。
身近に野生の鹿と過ごせるのどかさや和みのひとときをこれからも続けるためには、もっともっと鹿の生態をアピールし続けることが大事だと感じました。このようなお話を小さなころから奈良の子どもたちが知れば、鹿との接し方も変わっていくと感じました。
鹿との素敵な付き合いを続けていくため、未来への第一歩として、鹿の生態などを知人に話し広めていければと思いました。

“観光地”に染まりきれないあたたかさ ~奈良の魅力の側面~
“観光地”に染まりきれないあたたかさ ~奈良の魅力の側面~

●レポーター:奈良市在学 楼苑 さん

格子のある町屋。レトロなインテリアと書架に囲まれた暖かいカフェが、今回の教室でした。

ひとまちレポート “観光地”に染まりきれないあたたかさ ~奈良の魅力の側面~_1

掘りごたつに潜り、美味しいお茶をいただきながら、奈良出身の新進映画監督 戸田彬弘さんのお話に耳を傾けました。

映画監督という職を生業とするきっかけや、その苦労、今後の映画界に対する考えなど話題は多岐に及びましたが、お話の中心は奈良と映画との関係。

県外出身の自分にとって、奈良に住むまでのイメージは“大仏”“寺社”“鹿”に尽きるものでしたが、戸田さんはそういった当たり前の見方でない見方で奈良を撮ることにこそ、奈良独特の良さを伝えることができるとおっしゃていました。

ひとまちレポート “観光地”に染まりきれないあたたかさ ~奈良の魅力の側面~_2

例として出されたのは、平城宮跡。
確かに、世界遺産である平城宮跡に私鉄電車が横切っているなんて普通じゃ考えられませんし。
また、大袈裟な警備や案内板が見当たらない寺社に、何気なく歴史的価値のある文化財が置かれていたりしていることも、奈良の魅力であるとも。
整然とした観光地らしい場所は、同じくして都であった京都に比べると少ないかもしれませんが、逆に肩肘を張らなくて気軽に町歩きできる、良い意味での“ゆるさ”があることに惹かれているのかなぁと感じました。

戸田さんは、ご自身より若い世代が“遠いところへの想像力が強くなっている”とも一言。
裏返すと、身近な関係との繋がりが弱くなっているとの危惧なのでしょうか。
Webがコミュニケーションのツールとして大きな位置を占めるようになった昨今では中々に難しいことなのかもしれませんが、そんな時代であるからこそ、ご自身が映画の撮影を通じ、得た出会いや触れ合いを重視しているのと同様に、映画を観た人に伝わることを望んでおられるのではないのか、と勝手に解釈させてもらいました。

ひとまちレポート “観光地”に染まりきれないあたたかさ ~奈良の魅力の側面~_3

各々、参加者が座ったこたつごとで意見を交し合ったりしつつ、終始、和やかな雰囲気で授業は進行。
お店の黒猫ちゃんが「にゃー」と鳴いて、みんなが談笑するひとコマがあったり、ほっこりした気持ちになれたのは、部屋の暖かさだけではなかったように思えます。

貴重な学びの機会をありがとうございました。

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