詳細
●レポーター:東大阪市在住 S.O さん
晩秋の1日、西ノ京を散策、唐招提寺で紅葉を満喫したのちに、唐招提寺にほど近いそば処「蕎麦戯 さか本」さんで、授業「20年以上愛されるお蕎麦」を受講しました。
「蕎麦戯 さか本」さんは姉弟おふたりで切り盛りされているお店で、おふたりは信州・上田の蕎麦の名店で修業をされたのち、奈良北町で開業され、その後ご出身地であるこの地に移転されたとのこと。
当日は蕎麦好きの皆さんが授業に参加され、修業時代のことも含めた蕎麦のお話を伺った後に実際の蕎麦打ちの様子を見せて頂き、最後にお蕎麦を賞味させて頂きました。
お蕎麦屋さんというと気難しい方を想像してしまいがちですが、おふたりともとても気さくでフレンドリーな方で、楽しいひと時を過ごしました。
店主であるお姉さまからは修業時代に師匠から受けた薫陶や、蕎麦の命である蕎麦粉・水へのこだわり、蕎麦打ちの奥深さなどについてお話を伺いました。
特に師匠からの人間味溢れる指導によって受け継がれた、蕎麦打ちに対する信念・美学が印象的でした。
続いて弟さんによる実際の蕎麦打ちを間近に拝見しました。
繊細な十割蕎麦が鮮やかな手つきであっという間に仕上がっていく様子を見ることができました。
そしてお待ちかねの試食。
「更科」「挽きぐるみ」「田舎」の3種の蕎麦に加えて、季節の変わり蕎麦(今日は大和茶の入った鮮やかな緑のお蕎麦でした)を食べ比べ、また店主のご厚意により普段はあまり食べられない蕎麦がきと蕎麦米も賞味させてもらいました。
打ち立ての十割蕎麦の香り・喉ごしを満喫しました。
最後に店主から、近頃はお店で少し気に入らないことがあるとすぐにSNSに心ない投稿があり、心を痛められているとのお話がありました。
たとえ客であってもお互い敬意をもち、心のゆとりとお店の方を思いやる寛容の気持ちを持っていたいものです。
この度はお忙しいところ楽しいお話と美味しいお蕎麦を有難うございました。
お陰様で心とお腹が満たされた蕎麦好きにとっては最高の1日となりました。
この地を訪れた際には、またお伺いしたいと思います。