いつもおいしく食べに行っていたお店の店長が、折り込みチラシですごい量の文章を書いて広告を出し、さらに食べに行ったら背中に看板は背負ってるし、どんどんどんどんヒートアップしてヤフーのトップニュースにも掲載される。
そんなお店が奈良市神殿にあるとんかつ屋「まるかつ」さんです。
味は間違いないのですが、店長が怪しすぎるので凄く気になっていた矢先、奈良ひとまち大学で授業をされる情報を聞きつけ、何者なのか突き止めるべく参加させていただきました。

店長の金子友則さんは京都府生まれの奈良県育ち、焼肉店を開業することを夢見て17年間修業をし、資金的な面から今の地にとんかつ屋を開業して4年目を迎えられます。
「まるかつ」は開業当初、某牛丼チェーンのような「早い・安い・おいしい」を目指して、多彩なメニューと安い価格帯、お店に券売機を設置する勢いで経営を始めるが失敗に終わり、今までに4回廃業の危機にあったとのことです。
「早い・安い・おいしい」では経営が成り立たないことに気づき、今から1年半前に大きく方向転換をされます。

メニューを減らして、値上げに踏み切り、さらに提供に時間をかけていく、一気にお客さんは減ったようです。
そして、そこから少なくとも半径100mの人から喜んでもらえるようにしよう、やりたいことを素直に着実と実行していくようにしたそうです。
2万部の新聞折り込みチラシは、そんな時に配られたものだったのです。
店長の思いのたけを綴った文字だけのチラシは大反響を呼び、「まるかつ」を応援したい人たちが来店するようになります。

昨年1月、北陸豪雪のお見舞いと半額サービスのツイートは1万リツイートを記録して、260人の北陸の人たちがお店に足を運び、笑顔で感謝を述べて食べて行かれたとのことです。
続いて昨年5月の無料食堂開始も、様々な葛藤があるなかで実施して、北海道・九州・東北など遠方からも、共感者が応援に食べに駆けつけてくれる反響があったとのことです。
そして、無料食堂は色々な困っている方の利用があり、心から感謝をしてもらえるお店に成長をしていきます。
店長の話から、心通じる・心温まる店舗経営を通して苦難を乗り越えた歴史が見えてきました。
「とんかつで、笑顔・幸せにするきっかけを作る」ことをモットーに、これからもこの地でお店を続けていかれるとのことでした。

店長のお話のあとは、お楽しみのミックス定食でお腹を満たしました。
間違いなく、どこのチェーン店のとんかつ屋より「まるかつ」が一番であることを確信しました。
とんかつを食べるなら「まるかつ」と、うちの家族では決めています。
店長、また食べに行きますね。

娘が万華鏡ミュージアムに遊びに行き万華鏡の魅力に引き込まれた。
そんな娘の誕生日がもうすぐだ。
初めてアクセスした「奈良ひとまち大学」のHPで今回の企画に出会えた。
手作りの万華鏡をプレゼント出来る!と思い迷わずに応募。
当日は胸躍らせ喫茶店へ。
受付を済ませて店内に入ると沢山の万華鏡と長居したくなる昔ながらののんびりした空間が広がっていた。
決して広くはないが、小さな物までひとつひとつにオーナーの拘りと長い時間の経過を感じさせる。

授業が始まり、オーナーから万華鏡喫茶になっていった経緯や万華鏡の歴史・種類について、メンタルケアにもなる事なども教えて頂いた。

また、「どうぞ」と合間に覗かせてくれる万華鏡はどれひとつとして同じものがなく、他の学生さんと「これ好きだわあ」「私はこれが好きかも」と、神秘の世界に自然に会話も弾む。

万華鏡作りはビーズの選択で全く違う趣きになる為、ああでもないこうでもないと、また他の学生さんと会話をしながらの楽しい製作となった。
オ-ナーの的確なアドバイスもあり、お茶の時間までにはふたつとない万華鏡が完成!

ひと息つきながらのTea timeにオーナーの万華鏡との出会いや思い入れのお話。
出身地の吉野愛と万華鏡愛から作った吉野の木とスコープ型万華鏡を合わせた「ドラゴンエッグ」や、3,000円から作れるオイル型の万華鏡製作キットも紹介下さった。
そしてマスターからは、お店の前の路地はお水取りが行われる二月堂へ抜けられ、途中には戒壇堂があり四天王を拝観できると、大仏さまのお膝元ならではのお話も聞かせて頂けた。

帰りには今回出会えた学生さんとマスターお勧めの路地から戒壇堂を拝観し、母でも妻でもない自分だけの時間を久しぶりに過ごした。
そんな、楽しい企画を下さったスタッフの皆さんに感謝!!
今日は娘の誕生日!
筒へのアレンジも行った万華鏡を覗いた娘の反応が楽しみだ^-^

奈良に通うようになって久しいのに行ったことのなかった「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」、初めて授業で行かせていただきました。
最初に10年前のなら瑠璃絵の立ち上げから関わられた、元実行委員会長の平井さんのお話を聞く時間。
巷にたくさんあるイルミネーションイベントとどうしても比べられてしまったり、来る方もする方も寒い中で重ねられた前向きな改善など、大変だっただろうことを笑顔でお話いただきました。
奈良ならではの取組として東大寺・春日大社・興福寺をお詣りする回廊を光で照らすんだという趣旨に、主催の皆さんの奈良を好きな心と奈良に来る人へのおもてなしの心の両方を感じました。

それでは、その回廊を通ってお詣りに出発。
参加者は三社寺に別れてお詣りします。
私は東大寺コースへ。
今年は久しぶりの大仏殿特別拝観、ご案内は現役僧侶の清水公仁さん!
シンと夜ならではの静まりの大仏殿は、ご説明はもちろん8月の御身拭いの楽しい裏話まで清水さんの優しいお声が心地よく響きました。
帰り際に振り返った時、八角燈籠、観相窓から大仏さま、おごそかな光に堂々と佇まれる大仏殿、寒さを忘れて荘厳さに震えました。

クライマックスに奈良ひとまち大学参加者で、国際フォーラム甍会場を再点灯して堪能させていただきました。
奈良ひとまち大学の授業、やっぱり贅沢です・・・(嬉)!

最後に。
平井さんがなら瑠璃絵スペシャルメニューですよ、と言っておられた「しあわせココア」、とってもとっても美味しかったです。
吉野葛すごい、奈良すごい!