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「鑑真和上が伝えたコト、モノ ~唐招提寺で学ぶお寺の愉しみ~」に参加して
「鑑真和上が伝えたコト、モノ ~唐招提寺で学ぶお寺の愉しみ~」に参加して

●レポーター:田尻町在住 ピーナッツさん

この授業に参加したきっかけは、ズバリ唐招提寺に入ってみたかったからです。
今まで、寺社仏閣に特に興味を持ったことはありませんでした。
それは私が奈良で生まれ育ち、身近な存在過ぎてその価値に気付かなかったからです。
3年前に奈良を出て他府県で生活をすることになり、その環境が実に希少なことだったと気付きました。

「鑑真和上が伝えたコト、モノ ~唐招提寺で学ぶお寺の愉しみ~」に参加して_1

今回の講義は、唐招提寺執事の石田さんのお話、歩きながらの境内の紹介という流れになっていましたが、一番印象に残ったのは仏像の表情でした。
境内を散策しているときに石田さんに仏像の表情に着目するよう言われ、じっと見てみると・・・確かに一つひとつ表情が異なります。
作られた年代や作り手が異なると、その表情に違いが出てくるそうです。
その後、境内を散策していると、紅葉の美しさに目を奪われました。
お寺というのは、ちょっと散歩に来るのにもいいなと感じました。

「鑑真和上が伝えたコト、モノ ~唐招提寺で学ぶお寺の愉しみ~」に参加して_2

時間が前後しますが、講義の最初に鑑真和上のお話を聞いたのは、以前僧坊として使われていた場所だそうです。
この日は晴れたいい天気でしたが、木造づくりの建物はひんやりしており、肌寒く感じました。
暖房に慣れてしまった現代人は、昔の人に比べて体が弱くなっているのだろうなと思いました。

「鑑真和上が伝えたコト、モノ ~唐招提寺で学ぶお寺の愉しみ~」に参加して_4

鑑真といえば、5回の渡航に失敗しても諦めず、6回目の挑戦でようやく日本にたどり着いたことで有名です。
鑑真の目的は仏教を広めることにありましたが、彼が渡航に際して持参してくれた数々のものも、当時の日本に住む人にとって珍しく刺激的あったことでしょう。
石田さんのお話を聞きながら、鑑真が何を持って来ようとしていたか、また実際何を持って来たかという資料が残っているのにも驚きました。
と同時に、なんだかとても有難い気持ちになりました。
現在の中国と日本は緊張状態にありますが、互いの利権を追うだけではなく、鑑真がもたらしてくれたような宗教や文化の交流により仲が回復すればいいと思いました。

「鑑真和上が伝えたコト、モノ ~唐招提寺で学ぶお寺の愉しみ~」に参加して_3

今回、鑑真和上をテーマにお話しいただいたように、各お寺等にあるエピソードを聞くのは興味深い体験でした。
また違うところでもお話を聞いてみたいと思います。

唐と日本をつないだ人
唐と日本をつないだ人

●レポーター:大阪市在住 まいけるさん

鑑真和上をもっと学びたいと思い参加しました。
2013年は、鑑真和上が亡くなって1250年、日本に来て1260年という年だそうです。
鑑真和上は、僧や尼になる際に重要な「授戒」という儀式を行える正式な僧侶が日本にいないと知り、日本に渡り仏法を広める決意をしました。
その当時、船で日本に渡るのは危険を伴うこと事でしたが、5度の渡航の失敗の後、6回目にしてようやく日本にたどり着きました。

唐と日本をつないだ人_7

まず、今日の先生である唐招提寺執事の石田太一さんから、レジュメを見ながら鑑真和上が伝えたモノ・コト・ヒトについて教えてもらいました。
配られたレジュメには、いわゆる鑑真和上の伝記本にあたる『唐大和上東征伝』に記載された持ち物がズッシリ。
レジュメには第2回・第6回乗船時の持ち物が一部記載されていましたが、まず第2回目の乗船時の持ち物から。

唐と日本をつないだ人_1

第2回目の持ち物は、現代の日本でも使用している味噌・かりん糖・煎餅などといった食べ物から、鑑真和上が授戒の際に使用する仏舎利・経典・法衣などが記載されていました。
その中に、「袈裟一千領、褊衫一千対、坐具一千介」とありました。
これはどういう意味を指すのかというと、「一千人分の僧を生み出す」という鑑真和上の思いがあったと石田さんは教えてくれました。
残念ながら、2回目の渡航は失敗に終わりました。

唐と日本をつないだ人_2

第6回は、第2回の渡航計画時に比べ、乗船の持ち物が簡素化し、より重要なものに厳選されていってました。
私はこれらの乗船の荷物を見て、鑑真和上が「必ず日本に行くぞ」と日本渡航の目的を何ひとつ揺るぎない信念で挑んだのだなと感じました。
持ち物はより厳選されていましたが、全て、授戒を行い仏法を広めるために必要な持ち物ばかりでした。
5回失敗して更に渡航に挑むことは、容易いことではありません。
鑑真和上の固い決意を感じた気がしました。

唐と日本をつないだ人_3

その後、唐招提寺境内を石田さんに引率してもらい見学。
金堂にいらっしゃる三尊の仏像の解説や、境内にあった鑑真和上がかつて住んでいた僧坊跡(残念ながら火災にて焼失)、鑑真和上の御身代わり像のお参りなどをしました。
講堂にいた四天王像は、鑑真和上が渡航した際に引き連れた渡来人仏師が制作したものと、その仏師に仕えた日本の弟子が制作したものがあり、師匠と弟子が制作した2体を比べることも出来ました。

唐と日本をつないだ人_5

今回の授業では、鑑真和上が伝えたモノなどを学びました。
また更に、日本に仏法を広めようと行動した鑑真和上やお弟子さん、その当時関わった日本の人たちの、仏法によってつなぐ心みたいなものを知ることが出来ました。
そして、授業を受けた唐招提寺東室も普段入ることが出来ない場所なので、貴重な体験をしました。

唐と日本をつないだ人_8

執事の石田さんの軽快なおしゃべりであっという間に時間が過ぎた、楽しい授業でした。
鑑真和上、そして唐招提寺が益々好きになりました。
ありがとうございました。

感じる、知る、依水園
感じる、知る、依水園

●レポーター:上牧町在住 奈良ぼんちさん

授業当日は、空が高い、見事な秋晴れの日でした。
ちょうど紅葉の色づきが進んでいる頃で、緑・黄・赤、それぞれの葉の色が交じり合う景色を前に、なんて贅沢なときにここに来れたのだろうと感激したのを覚えています。

感じる、知る、依水園_1

この日の授業では、先生の牧岡さんに庭をご案内していただきながら、依水園の特色を生かすよう、どのように庭を維持・管理されているのかというお話を伺いました。

水が流れ葉が揺れる音を耳で、植物に囲まれたところ特有のしっとりとした空気を肌で、目からだけではない自然を存分に感じながら歩いていると、庭も”自然と”この姿であるような錯覚をしてしまいます。

ですが、見る人に大変さを感じさせない、一つひとつの苦労や工夫の上に庭の景色が成り立っている。

そのことを実感させられるお話の数々で、教えていただいてなければ、何度通いつめたとしても気付けなかったかもしれない秘密がたくさんありました。

感じる、知る、依水園_7

庭は生き物が相手なので、その土地の風土に合わせて、じっくり時間をかけて景色を守り、育てていく過程があるからこそ、よりその場所を美しくしているのですね。

また、依水園のことだけでなく、牧岡さんが外国で手がけられた日本庭園についても、写真つきでたくさんご紹介いただきました。

感じる、知る、依水園_2

気候が日本とは大きく違うところばかりなので、やはり使える植物や石にも制限があるようですが、写真のなかのその景色はまさしく日本庭園で、海の向こうの遠く離れた土地で、私たちと同じように庭を楽しんでいる人たちの存在を知ることができました。

制限がある環境は一見不利なように思えますが、だからこそ工夫をこらしてできあがった庭は、枠から飛び越え、きっと新しい日本庭園の可能性を広げていると思います。

最後のほうに牧岡さんが、もし私たちのまわりに、地下足袋を履いた、いわゆる”職人”と呼ばれる仕事に就かれている方がいれば、そういった方々を応援するために、「豪華でなくても良いから、手作りのお弁当を持たせてあげて欲しい」とお話されていたのも、とても印象に残りました。

感じる、知る、依水園_3

食べることを大事にする。
それは、難しくはないけれども、働くため、生きるための基本であること。

何十年もプロとして活躍されてきた方からの、その素朴な言葉は、今もじんわりと胸に響いています。

名勝とされる庭園を訪れると “ここだけ別世界のようだ”と思うことはありますが、依水園は、まわりから隔絶された空間ではなく、奈良の町の中にいることを強く感じる場所でした。

感じる、知る、依水園_8

それは、そばにある東大寺や若草山が庭の景色に溶け込んでいるからというだけではなく、牧岡さんが、「洗練されすぎると奈良らしさが失われてしまうので、この庭もそうはしない」と語られていたことに繋がっているのだと思います。

私から見た依水園は、かしこまって正座をしながら眺めるというよりは、余計な力を抜いて体を伸ばしながら景色を楽しみたくなる場所です。

感じる、知る、依水園_6

ここは、「ちょっとゆっくりしていきや」と手招きしてくれているような、憩いの庭だと思いました。
奈良の町のゆったりとした時間が、ここにも同じように流れています。

今回の授業を受けたことで、依水園はただ佇むことを楽しむだけではなく、その裏で尽力されている方々の存在を感じる、特別な庭になりました。
きっと私はここに来るたびに、牧岡さんのお話や、ひとまち大学の授業の光景を思い出すでしょう。

感じる、知る、依水園_4

この日、庭を”感じること”と”知ること”の両方を、たくさん楽しませていただきました。
貴重な機会を与えていただき、ありがとうございました。

依水園のすばらしさを再認識
依水園のすばらしさを再認識

●レポーター:所沢市在住 うさぎさん

依水園の管理を手掛ける庭舎MAKIOKAの牧岡一生さんのお話を、実際に依水園をめぐりながら直に聴けて嬉しかったです。

依水園のすばらしさを再認識_1

目だけでなく音や風などの五感で庭を感じるお話はなるほどと思いました。
また京都の隅々まで隙がなく洗練された庭でなく、奈良の庭は昔の空気が流れているし、外の空間も奈良らしくて少し隙があるところが良いというお話は納得できました。

依水園のすばらしさを再認識_2

ただ、プロフィールのお話で牧岡一生さんが国際的にもすごく活躍されているのはよくわかりましたが、プロフィールの説明時間が長く感じられました。
牧岡さんが手がけられた庭の画像を、後でまとめて見せるのではなく、プロフィールの説明のときに映しながら話していただければより解りやすかったと思います。

依水園のすばらしさを再認識_3

敷松葉のまき方で、織部好み・ 利休好み・遠州好みの違いは、写真を見せていただきながらの説明なのでわかりやすくよかったです。
もしできたら依水園についてのお話や、庭師ならではのお話をもっと聞きたかったです。

(喫茶店・カフェ・書店)">絵本とコーヒーのパビリオン(喫茶店・カフェ・書店)
学生特典 「絵本とコーヒーのパビリオン」  学生特典 「絵本とコーヒーのパビリオン」  学生特典 「絵本とコーヒーのパビリオン」
絵本とコーヒーのパビリオン (喫茶店・カフェ・書店)
所在地:奈良市今辻子町32-5
TEL:0742-26-5199(営業中のみ)
URL:https://pavilion-b.ocnk.net/

【特典内容】
コーヒーのおかわりをご注文いただいた方には、
半額にてご提供いたします。

【期間】
2025年6月29日まで


<学生特典をご利用の前に>
①この学生特典は、「奈良ひとまち大学」学生証をお持ちの方に限り、利用することができます。
(※学生証は、「奈良ひとまち大学」の授業を受けられた方にお渡ししています。)
②上記協力店にて学生特典をご利用の際には、学生証の提示が必要となります。
また、お店によっては個人を証明するものの提示を求められる場合があります。
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