奈良ひとまち大学

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奈良公園に現れる流れ星??
奈良公園に現れる流れ星??

●レポーター:奈良市在住 あき さん

6月26日に、奈良ひとまち大学の授業「奈良公園でナイトウォーク ~夜にうごめく魅惑のいきもの~」に参加しました。

最初に、集合場所である奈良県庁横のバスターミナル屋内にて、講師の「なら・ツバメらぼ」のみなさんによる出発前の説明がありました。
今日は、ムササビやフクロウ、アオバズクの鳴き声が聞けたらいいなぁ、運が良ければ姿も見れるかなぁと、ワクワク。

奈良公園に現れる流れ星

奈良公園に向かって出発すると、氷室神社の前に人だかりがありました。
なんと、母鹿が子鹿を出産した直後とのこと。
ちっちゃくて可愛いバンビちゃん、愛おしそうに体を舐めてあげているお母さん鹿です。
まだ立ち上がる前だそうですが、産まれた直後であっても、赤ちゃんというより、もう既に子鹿ちゃんでした。
母鹿は、胎盤が外に出ていて、自ら食べているように見えました。

奈良公園に現れる流れ星

みなさん写真を撮影したりして、参加者さんのおひとりは、めったに見られない場面に遭遇し、鹿の親子の様子を見守りたいと、授業から離脱されました。
私もしばらく見ていたかったけれど、この先のいきものとの出会いに期待して、その場を離れます。

気を取り直して進んでいくと、奈良国立博物館前の「鹿だまり」に出会いました。
鹿が集団で座って休んでいるという、奈良公園ではおなじみの風景ですが、なぜここに集まるのか理由はよくわかっていないそうです。

奈良公園に現れる流れ星

続いて、春日大社の境内に入っていきます。
陽が長い時期とは言え、うっそうとした森の中、一気に薄暗い雰囲気になりました。
ここで耳を澄ますと、キビタキやメジロの鳴く声が聞こえました。
可愛らしい声でした。

奈良公園に現れる流れ星

そして、春日野園地・浮雲園地を通り、北に抜けます。
この夜の時間帯に、歩みを止めたり、ゆっくりと歩いて夕方の景色を楽しんでいると、遠くでアオバズクの「ホーホー」という鳴き声が聞こえました。
一部濃いピンク色に染まった空と、飛んでいく鳥(カラス?)とが一体になった風景、休日の貴重な1コマでした。

奈良公園に現れる流れ星

手向山八幡宮のそばを通り、ムササビの声が聞こえるかも?というゾーンに来た時に、講師の方から教えてもらい、木を登る黒い物体、その後、チカチカと滑空する様子を2回見ることができました。
空も黒色、木も葉っぱも黒色に見える闇の中で滑空するムササビは、白いチカチカした流れ星のように見えました。
この時はすっかり外も真っ暗になっていましたので、教えてもらわなければ、気のせいかなと思って気に留めてなかったことでしょう。
流れ星も見ようと思って見ていなければ見落とすみたいに、ムササビの滑空も同じように感じました。

最後に、大仏蛍が見れるゾーンに行きました。
今年は蛍の数が少ないということでしたが、夜8時前になり、電灯が消え、暗闇の中に目を凝らしてみると・・・遠くに「1、2、3匹。いた!」
蛍の近くに寄ることも叶わない場所であり、また、たくさん飛翔しているわけでもないですが、しっかりユラユラ黄緑色に発光して飛ぶ姿を見ることができました。

奈良公園に現れる流れ星

これから奈良公園に来る時や、自然の中に入る時は、もっと耳を澄まして、ゆっくりと周りを見て、観察していこうと思わせてもらった楽しい授業でした。
流れ星また見に行きたいな。

香花の絶やさざる寺 伝香寺
香花の絶やさざる寺 伝香寺

●レポーター:奈良市在住 椿 さん

毎年7月、はだか地蔵の着せ替え法要が営まれる事で知られる伝香寺さんへ伺いました。
伝香寺は戦国大名の筒井順慶と筒井氏一族の総菩提所で、律宗のお寺です。
今回はご本尊の釈迦如来坐像が安置され、天正13年(1585年)に建立された本堂にて西山明範執事のお話をまずお聞きしました。

香花の絶やさざる寺 伝香寺

西山さんは唐招提寺にて得度、受戒を受けられ、これまでの経歴を楽しくお話しくださいました。
唐招提寺は鑑真和上の私寺として始まりましたが、共に来日した弟子の思託(したく)律師が住まいとしていたのが現在伝香寺の建つ場所で、元は実円寺というお寺だったそうです。

そののち、順慶が没した際に母の芳秀尼が実円寺の跡を再興し、筒井家の総菩提寺となりました。
奈良三名椿のうちのひとつ、散り椿も芳秀尼が植えたと伝わり、殊に散り様が美しく武士(もののふ)椿とも呼ばれています。
また、ご本尊は奈良の仏師宗貞の作と伝わっていますが、京都方広寺のかつての大仏も宗貞が手掛けたとされ、伝香寺の釈迦如来坐像が所謂試みの大仏であったのでは、とも言われているそうです。

香花の絶やさざる寺 伝香寺

後半は、はだか地蔵と親しまれている、春日地蔵菩薩立像のお話です。
裸形のお地蔵さまで、7月23日の地蔵会で毎年新調・奉納された御衣の着せ替え法要が有名ですが、なぜ春日地蔵であるのかをご存知の方は多くないかも知れません。

香花の絶やさざる寺 伝香寺

その理由は、像内納入品にありました。
像の頭部に舎利容器および仏舎利と、木造の薬師如来坐像、脚部に長谷寺式の木造十一面観音菩薩立像、その他にも胸部から経典などが近年の修理時に発見されました。
諸説ありますが、釈迦如来・薬師如来・地蔵菩薩・十一面観音菩薩は春日四所明神の本地とされており、胸部にあった願文の内容からも本地仏として造立された事が判っているそうです。

香花の絶やさざる寺 伝香寺

また、もともとは春日社と関係の深い興福寺塔頭のご本尊で、明治の神仏分離の際に伝香寺へ移された客仏でもあります。
筒井氏の家祖である順武は神護景雲2年(768年)、河内国平岡より春日の神さまが御蓋山へ御遷座の折に護衛としてお供をされたという伝承があり、何かしら春日社とのゆかりがあったのではと想像が膨らみます。
そして今回は特別に像内納入品を拝見、お地蔵さまと太子像にもお参りさせて頂きました。

香花の絶やさざる寺 伝香寺

また、西山さんおすすめの江戸時代の書「奈良坊目拙解」(村井古道著)には、伝香寺のある奈良市小川町は、元は子守川町と称され、のちに子川町・小川町となったという町名の由来や、お寺の由緒などが詳しく記され、奈良好きにはたまらない本との事です。

最後に本堂にて筒井家御位牌の御厨子、筒井家の守護神という春日稲荷明神の御厨子も開扉していただき、大変貴重なお話を伺う事ができました。

香花の絶やさざる寺 伝香寺

建立当時の本堂や表門、知らなかった歴史を垣間見ると、まるで芳秀尼の弔いの気持ちが伝わって来るようでした。
これからも菩提を弔う香花が絶えませんように。

伝香寺さんの授業
伝香寺さんの授業

●レポーター:奈良市在住 ただうち さん

西山執事にお話し頂きました。

伝香寺さんの授業

難しいお話は一切なく、執事の人柄が醸し出されたユーモアがたっぷりで、こんな方がお守りしているなら、またお参りに伺いたい、と思わせる楽しい授業でした。
貴重な寺宝も沢山見せて頂き、充実した内容でした。

なんにもしないが出来る場所
なんにもしないが出来る場所

●レポーター:奈良市在住 カカシ さん

1日5組限定の秘境キャンプ場 ~OIWAKE PARKに行こう~」に参加しました。

奈良のパノラマ景色を見ながら、キャンプが出来る場所。
管理人さんの熱い想いが伝わり、この場所が好きな人も協力をする、秘密にしておきたい場所でした。

キャンプ場の隣には、梅林があって。
今は梅が少なくなったけど、第二阪奈道路が出来る前までは、どこの梅林より綺麗だった。
まるで、お雛さまの段飾りの様に梅が段々に咲いていて、上から見たら、すり鉢の様になっていて、梅は少なくなったけど、当時を思い出す地形も見学が出来て、懐かしく眺めていました。

なんにもしないが出来る場所

少しずつ元の梅林になってほしいです。
貴重な授業を受けることが出来ました。

霊山寺1300年の歴史に想いを馳せる
霊山寺1300年の歴史に想いを馳せる

●レポーター:奈良市在住 みーちゃん さん

5月29日に霊山寺で管長・東山光秀さんのお話を聴講しました。
私は授業が開催される時刻より4時間も早く霊山寺に着き、散策しました。

まず不思議に思うのは、霊山寺の入口になぜ鳥居があるのかということです。
実は霊山寺には辯才天が祀られているからなんですね?!

霊山寺1300年の歴史に想いを馳せる

鳥居を抜けると緑豊かな自然に心が洗われました。
八体仏霊場や三重塔、鐘楼にも訪れましたが、アップダウンがあり、体力を消耗してしまい(笑)、行きたかった奥之院には行けませんでした(泣)。

霊山寺1300年の歴史に想いを馳せる

薬膳料理で有名な仙人亭があったので、ランチとアイスコーヒーを頂いて管長の講義に備えました。

講義が行われた天龍閣の内装は趣があり、宿泊も出来るそうです。

管長に霊山寺の歴史や境内の特徴等について話して頂きました。
印象的だったのは、管長のお祖父様が第二次世界大戦でシベリアに抑留された際、「地獄を見た」と仰られ、霊山寺を訪れる人が花を見て心の安らぎを感じ、平和の大切さを知って欲しいと願い、薔薇庭園を設置されたというお話でした。
また、薬師湯殿が小野妹子の息子である小野富人によって始められたと分かり、1300年の歴史に想いを馳せました。

霊山寺1300年の歴史に想いを馳せる

管長の講義が終わった後は本堂を参拝し、受講者全員で般若心経を唱えました。
不思議と心に平安が訪れたように感じました。
また、普段は入ることが出来ない場所にも案内して頂き、ラッキーでした!

霊山寺1300年の歴史に想いを馳せる

授業の最後は薔薇庭園を訪れ、色とりどりの薔薇を楽しみました。
よく見ると、薔薇園には子供の世界や青年の世界があり、輪廻を表しています。

霊山寺1300年の歴史に想いを馳せる

特に「ピース」という薔薇が印象的でした。

霊山寺1300年の歴史に想いを馳せる

生きていると辛いことや苦しいことはたくさんあるけれど、その辛さを置き、人生という、これから何が起こるか分からない楽しさを吟味したいなと般若心経から学びました。
盛り沢山の内容で大満足でしたが、薬師湯殿や奥之院には今回は行けなかったので、また霊山寺を訪れたいと思います。

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