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帯解のお地蔵さん

2025.08.27 | 授業info | by hitom@chi

9月27日(土)の授業「天皇家、将軍家ゆかりの古刹 ~安産&子授けの帯解寺~」の教室、帯解寺を紹介します。
帯解寺は奈良市の南部地域、JR帯解駅の近くにあります。
安産や子宝祈願で有名なお寺で、戌の日や土日には大勢の参拝者があります。

7月23日に、帯解寺のお地蔵さんまつり「大法要子安地蔵会式」に行ってきました。
18時30分から法要があるとのことで、帯解寺に向かうと、山門前には屋台が並び、子どもたちがたくさん集まって来ていました。
境内に入ると既に人だかりが。
間もなくすると紅白の岩田帯を持った平安時代の白丁装束の方やお坊さんの行列がやって来ました。

帯解のお地蔵さん

境内を練り歩き、御本尊さまである帯解子安地蔵菩薩にその帯をお供えして、安産や求子などを祈願するということです。
行列が本堂に入る手前で散華撒きがありました。
私も運よく1枚ゲットできました。

帯解のお地蔵さん

そのあと行列は本堂に入っていき、岩田帯練供養(ねりくよう)という法要が行われました。
みなさんご存じかと思いますが、帯解寺のご本尊・帯解子安地蔵菩薩は地蔵菩薩立像で、鎌倉時代の作と言われ、国の重要文化財に指定されています。
おなかのあたりにリボンのようなものがあしらってあり、腹帯地蔵と呼ばれ親しまれています。
本堂には千手観音や不動明王なども安置され、さまざまな文書も残されています。
帯解界隈が克明に残されている大和名所図会が見ものです。
今の皇室もこちらで安産祈願などをされていて、その時の御礼の手紙もありますよ。

帯解のお地蔵さん

境内には他に、鐘楼・水子地蔵・稲荷社十三重石塔・地蔵堂などがあります。
本堂の裏側の少し下ったところには清和閣という信徒会館があり、今回の授業の教室となります。
畳敷きのお部屋で、ここにも仏像が多くあります。

帯解のお地蔵さん

さらに下ると新御堂があります。
再建された本堂には護摩壇がなかったことから、2008年に竣工された新御堂で護摩壇祈祷がなされているそうです。
節分星祭などにはこちらが使われるそうで、壁面にある仏殿レリーフも、ぜひ見てもらいたいものです。

そして私が一番気になっているのは、小町の宮です。
小町とは小野小町。
六歌仙にも選ばれた歌の名手で絶世の美女だったと言われていますが、なんと帯解寺は小野小町御用達のお寺だったなんて。
それも病気平癒だけでなく、僧侶との逢瀬の場所だったとか!?
ね?興味がわいてきたでしょ?

帯解のお地蔵さん

この小町の宮は大和名所集に記述があることがわかり、2006年に建てられたものです。
以来、4月24日には小野小町忌という法要が行われています。

授業では、清和閣でお話を聞いたあと、本堂など、境内を巡ってお話を聞く予定です。
安産だけじゃない帯解寺の歴史や魅力に触れる授業です。
ぜひお申込ください。
申込はコチラ↓
https://nhmu.jp/class/43116

(たかねぇ)

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