ホッとする「菜園」で仏門のお話
2021.12.26 | 授業 | by Staff
雪がちらつく三条通りをやすらぎの道から東に向かって歩いていくと、テレビでよく観る高速餅つきのお店があります。
その角を曲がり、もちいどのセンター街に入ってしばらく歩いて、「え?この細い路地?」って感じの路地に入ると、目的のお店「ウエルト」があります。
今回の授業「取材を通して知った奈良のこと ~新聞記者、仏門に入る~」の教室です。
授業の詳しい内容は、「ひとまちレポート」をご覧くださいね♪
「奈良の『懐の深さ』とは」
http://nhmu.jp/report/37057
「奈良の魅力について」
http://nhmu.jp/report/37025
ウエルトはスペイン語で「菜園」という意味があるそうです。
パンが美味しいスペイン料理のお店です。
入口にはランチのメニューが・・・サンドイッチ食べてみたい!
ドアを開けると、お店のオーナーさんとお子さんがお出迎えしてくださいました。
しばらくすると花澤先生も来られ、和気あいあいとした雰囲気に。
ウエルトでの授業の開催は、先生からのご希望でした。
花澤先生の奈良での原点となるお店です。
お店の壁にかかっている大きな黒板には美味しいワインの説明が書いてあります。
カウンターの中にはワインのサーバーが・・・。
グラスの絵があるボタンを押すとワインが注がれます。
「授業中にこっそり呑んじゃいますか」なんて冗談が出れば、オーナーさんが「どうぞどうぞ、こっちには泡の美味しい飲み物のサーバーもありますよ」なんて返しがあり、緊張がほぐれます。
入口でのぼり旗を用意していると、小さな従業員さん(お子さん)が、箒と塵取りを持って学生のみなさんのお出迎えの準備を手伝ってくれました。
「いつも、パパが落ちてる葉っぱを掃除してるねん」とのこと。
しっかりお父さんやお母さんの姿を見ているのですね。
温かい気持ちになります。
授業が始まると、まずは新聞記者の仕事についてのお話。
そして、お店の白い壁に先生のいろいろな衣装を身につけた映像が。
先生曰く「コスプレ写真です」なんて。
山伏の衣装を着た写真や興福寺の追儺会(ついなえ)で青鬼をした時の写真、お水取りの松明の写真などです。
お話を聴いていると、記者となり凄惨な事件や事故に携わることもあり、そこに関わる人の悲しみのなかで情報を伝える大切さと、そこまでしなければならないのかという葛藤を持ちながら仕事をする大変さを感じました。
仏門に入られたことで、「生きる」ということの本質や、悲惨な現場でも一筋の光を見つけられたのだなと思いました。
そして、これからも自身に問い続けられる覚悟をもっておられるのだなと。
奈良にはたくさんの神社やお寺があります。
そこには、人が一生懸命に生きる姿や哲学が垣間見えるように思います。
(肉球ぷに×2)