「仏教美術資料研究センター」に行ってきました!
って、どこにあるか知ってます??
奈良の人なら一度は見ているはずだと思うのですが・・・
実は、春日大社の一の鳥居からまっすぐ参道をゆくと、二の鳥居の手前に、この建物が見えてきます・・・重厚な和洋折衷様式の建物。
(奈良国立博物館の南側の位置にあたるんですけどね)
ねっ!見たことあるでしょ!
私も実は「見たことはある!」というだけで、何の建物かはよく知りませんでした(すみません)。
今回の授業は、奈良のレトロ建築シリーズ第??弾!
「奈良で生まれた近代和風建築 ~探訪、仏教美術資料研究センター~」です。
ゴールデンウィーク初日、今日も晴れた!晴れた!快晴?だぁー!
今回も雨男“よっしー”と一緒だったのですが、わたくしスーパー晴女のパワーの方が優ったといえましょう。\(^o^)/
スタッフが奈良ひとまち大学ののぼり旗を立てて準備をしていると、参道をゆく方たちがこののぼり旗を見て、
「今日は何があるの?」
「奈良ひとまち大学って??」
「この建物は何?」
「今日はここに入れるの??」
と、次々に声をかけられます。
今日はのぼり旗の効果絶大!かなり目立ってます!!
本日は、奈良ひとまち大学の学生以外の人とシカの立ち入りはできないので・・・
(ちなみに、公開日は水曜日と金曜日です。)
スタッフが門の前で一生懸命説明しています。
で、シカはなかなか言うことを聞いてくれないんですよねぇ~ (^_^;)
悪戦苦闘中のスタッフ“なさ”
間もなく受付が始まり、みなさんは建物の中へ・・・
今回は、お着物姿の学生さんもいらっしゃいましたよ!
実はわたくし、外から見て建物の中は薄暗いイメージを持っておったのですが、いやいや、明かり取りが随所にあって、とても明るいのです!
そして天井が高く窓が大きい!!
仏教美術資料研究センターは元々、「奈良県物産陳列所」として明治35年に竣工され、西洋建築の技術を取り入れつつ、外観は和風を基調としていて、蟇股(かえるまた)などの建築様式を取り入れる一方、窓にはイスラム風の意匠も伺える近代和風建築です。
いよいよ、授業スタート。
授業の内容は「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「すてきな建物でした」
http://nhmu.jp/report/22175
ここからは、本日の先生・奈良国立博物館の宮崎幹子さんのお話になりますが、「近代和風建築」は、幕末明治以降に建てられた和風建築のことで、寺社仏閣が多い土地柄、景観にも環境にもそぐうということから、奈良・京都が発祥の地とも言われています。
設計者は、古社寺建造物調査と保存修理に従事されていた関野貞さんで、古建築に関する研究の成果からの引用が多数見られます。
また関野さんは帝国大学在学中に平等院鳳凰堂を実測調査しており、奈良県物産陳列所設計の際、これを参考にしたとみられ、非常によく似せた設計なのだそうです。
また、宮崎先生は現代に生きる建築として、耐震補強改修についての話はもちろん、文化財の部分的な復原や、それを活用するための整備についてのお話もしてくださいました。
授業の終了後は、みなさん館内・館外の建物の特徴を見つけたり、先生に質問をされたりと、建物の持つ魅力や歴史の深さなど、それぞれに感じていただけたのではないでしょうか。
今日の授業では、100年以上前の建物が、歴史の流れのなかでその役割を担い、現代までその美しい佇まいを残し、これからも活用して次の世代へ引き渡していく取り組み、そんな貴重なお話が聞けて、大変有意義な時間を私も共有させていただきました。
ありがとうございました。
(さとちん)