本日は小雨!
そういえば前回、私が授業に関わった時(12月の「大きな茶わんの愉快なお茶会」)も小雨が降っていたような記憶が・・・
もしや、雨オンナ?
そんなことはない!きっと今日は晴れる!!と念じながら、本日の教室・興福寺へ。
三条通り沿いの階段の下に車を止めて、荷物を興福寺会館へ・・・。
う~ん。雨、あがってほしいなぁ~。
興福寺会館では、本日の先生方が既に映像を写し出す準備をされていました。
おまけに、受付用に立派な机もご準備いただいて、恐縮・恐縮・・・。
受付の準備が整わないうちに、すでに学生のみなさんがちらほら。
今日は、60人の参加です。
受付がスタートすると、遅れることなく、あれよあれよと言う間に次々と参集。
受付風景の写真を撮る余裕は、どこにもありませんでした。
さて、いよいよ授業開始です。
今回の授業の先生は、興福寺に千年以上も前から伝わる「竪義」(正式には「慈恩会竪義(じおんねりゅうぎ)」)を終えられた僧侶・辻 明俊さんと、童子(付き人)を務められたSAILE 暁映さん。
21日間の加行(けぎょう)をされたのち、法相宗の教義についての難解な口頭試問を受けるのが、「慈恩会」における「竪義」というものだそうです。
「辻さんが受験生で、私は受験生の母ような感じ・・・」と表現されたSAILEさんに、みなさん「なるほど~」と大きく頷いておられました。
加行は厳しいもので、横になって寝ることは許されない。
浄火のみで灯りと暖をとる。しかも、加行中、浄火を消してはいけない。
1日2食。
諸堂参拝(1と6のつく日は約7kmに及ぶ)。
何より、難しい教義の論議を暗記しないといけない。
もちろん、テレビや携帯電話の使用は×。
俗世間から離れた生活。逃げ出したくなりそうな厳しい行なのですが、おふたりの掛け合いを聞いていると、厳しい行のなかにも楽しさを感じてしまいました。
「竪義」を成し遂げるという強い信念と大きなプレッシャーのなかでの生活を語るおふたりは、とても爽やかで魅力的。
もし私が漫画を描けるのなら、失礼ながらおふたりの『「竪義」加行日記』たる作品を描きたいと思いました。
それほど、おふたりの信頼関係は厚くて素晴らしい。
もの凄いことを成し遂げたおふたりですが、高慢なところが全くなく、むしろあらゆるものに感謝の気持ちをもつ謙虚なお人柄に、みなさんも本物の輝きを感じたことと思います。
いつまでもおふたりのお話を聞いていたいような雰囲気を残し、一旦授業は終了。
教室の興福寺会館を出て、SAILEさんの案内で興福寺境内を回ります。
ドイツ人のお坊さんに案内していただいていると、周りからの不思議そうな視線を感じます。
東金堂の前でSAILEさんと別れて、本日の授業は終了。
雨もあがって、心に虹がかかったような爽やかな授業でした。
「慈恩会」「竪義」については、興福寺のホームページ「年中行事とイベント案内」に詳しく掲載されています。
http://www.kohfukuji.com/event/festival/10.html
(HANA)