茶がゆに詰まった思い
2017.10.27 | 授業info | by Staff
昔から「奈良の朝は茶がゆで始まる」と言われ、郷土料理として人々に受け継がれてきました。
みなさんは食べたことありますか?
“かっぱ”は少し前まで食べたことがなかったのです。
「茶がゆ」というからにはお粥さんのとろっとしたイメージだったのですが、なんとなんと、奈良の茶がゆはさらさらしているじゃありませんか!
まるでお茶づけみたい(茶がゆに失礼)!
それもそのはず、主にほうじ茶(緑茶や番茶のところも)で炊き出し、粘りが出ないようにさらっと炊き上げるのが奈良の茶がゆの特徴。
そして、お米の甘さも感じることができるのが嬉しい。
めちゃ美味しい。
今まで食べてこなかったことが悔やまれる一品。
先日も「町屋かふぇ 環奈」で食事をしていると、横の若いご夫妻が茶がゆを食べながら、
「茶がゆって美味しいんだ」
「もっとドロドロしていると思ったけど、全然違うね」
「これから大和の茶がゆも朝ごはんにありかな」
「せやね。茶がゆ・パン・ごはん、茶がゆ・パン・ごはん。これでいけるね」
「今日のお昼ご飯はナイスなチョイスやったね」
「おかきを七輪であぶって茶がゆの中に入れて食べるのって、醤油の香ばしいさが抜群でおいしいわぁ」
などなど・・・。
茶がゆの美味しい魅力にはまって、ふたりの会話が弾んでいました。
さて、12月2日(土)の授業「奈良の朝ごはん、茶がゆを学ぶ ~カフェで味わう、伝統の郷土料理~」の教室は、西寺林町にある町屋かふぇ 環奈です。
1歩お店に入ると、和の雰囲気をそこかしこに感じ、とても落ち着いていて何時間も居そうになります。
メニューは茶がゆだけではありませんよ。
「環奈の小箱」というスイーツはカワイイお重がおしゃれで、女性に大人気!
そして、お店の代表・池尾嘉奈子さんがまた素敵な方なのです。
“かっぱ”が書くより、実際話を伺ってもらうのが一番!なので、少しだけ紹介。
池尾さん、環奈を始めるまでは、マナー講師をしたり、奈良のホテルに勤務したりしていました。
そんな池尾さんの転機は!?
ホテル勤務のときに、「共に仕事をする仲間と奈良を訪れた人がゆったりとした時間を過ごせるようなおもてなしをしたい」との思いが募り、数年後にお店をオープン!したそうです。
授業では、奈良への思いを共有する仲間と環奈を経営していることや、お店の大切なコンセプト=「5つの『カン』」に込められた思いなどを、美味しい茶がゆをいただきながら伺います。
最後に、茶がゆの始まりは諸説あります。
大仏建立の時に庶民が米を粥にして食べたとか・・・
僧侶の食事として1200年前から食べられていたとか・・・
江戸時代初期に倹約のために茶がゆが発案されたことが江戸元禄期の書物『河内屋可正旧記』に記されているとか・・・。
ちなみに今でも伝統を受け継ぎ、薬師寺では毎朝、僧侶が朝食に茶がゆを焚いています。
それでは、お申込お待ちしています!
申込はこちら↓
http://nhmu.jp/class/28983
(かっぱ)