東アジア文化都市2016奈良市×奈良ひとまち大学 はじめの一歩
2016.03.25 | 授業info | by Staff
2016年春、奈良市では、ある壮大なイベントの幕が上がろうとしています。
それは「東アジア文化都市2016奈良市」。
「東アジア文化都市」とは、日本・中国・韓国の3ヶ国で、文化による発展をめざす都市を各国1都市選定し、それぞれの都市が1年を通じて行うさまざまな文化プログラム等で交流を深める国家プロジェクトです。
2014年は横浜市、2015年は新潟市で開催され、3年目となる2016年、奈良市で開催することになったのです!
ちなみに中国は寧波市、韓国は済州特別自治道が開催都市となっていますよ。
奈良は、およそ1300年前に平城京が誕生し、また東アジア文化を迎え入れたシルクロードの終着点という、歴史的・文化的に特別な意味を持つ都市です。
奈良市では「古都奈良から多様性のアジアへ」をテーマに、東アジアの多様な文化を色濃く反映させた現代の芸術文化や伝統文化、多彩な生活文化を体感することができる文化プログラムが予定されているとのこと。
楽しみだな~。
さまざまな文化プログラムは、主に「舞台芸術」「美術」「食」の3つの視点で展開されるのですが、このたび奈良ひとまち大学は、その「食」部門で連携することになりました!!
今まで200回以上実施してきた授業のなかで、奈良の食にも度々触れてきたことがきっかけで、声をかけていただいたのです。
5月以降の授業は、奈良発祥といわれる食に関するモノをテーマに現在企画中。
どんな食べ物が飛び出すか、お楽しみに。
さて、ただいま絶賛募集中の授業は、2016年4月23日(土)に春日大社で開催する、東アジア文化都市2016奈良市×奈良ひとまち大学 特別授業 食部門オープニングシンポジウム「教えて春日さん ~奈良のたべもの奥義~」。
オープニングにふさわしく、奈良の食の歴史を五感すべてで体感するプログラム満載なのであります。
写真撮影:桑原英文さん
授業は・・・↓↓↓
*春日大社の宮司による講話
*春日大社の宮司、奈良時代に詳しい学識経験者、食部門のディレクターである料理人によるトークセッション
*本殿参拝、食を司る建物である「竈殿(へっついどの)」「酒殿(さかどの)」の外観見学
*饗膳(きょうぜん、もてなしの料理の膳)のひとつである「愛敬祝儀膳(ういきょうしゅうぎぜん)」や日本で初めて作られたうどんで春日大社にも縁がある「春日はくたくうどん」の実食、大和茶のふるまいも(解説あり)
ね!盛りだくさんでしょ!?
このラインナップのなかで私が注目したのは、「愛敬祝儀膳」。
この由来は何なのでしょうか。
私たちは太古の昔から自然の恩恵にあずかり、食物を生産し、その実りを収穫することで生命をつないできました。
食物を育てるとき、そして収穫したときに、神さまに捧げる祈りや感謝の気持ちを具現化したものが、「お祭り」です。
春日大社のお祭りのひとつである春日祭では、必ず調理をした神饌(しんせん)が捧げられています。
古式神饌には御飯を円筒型に形どった「練飯」が必ず出され、かつて正月のお祭りの後、そのお下がりに香草である「茴香(ういきょう)」が添えられていたそうです。
また、3月13日に執り行われる春日祭の「御扉開ノ儀」に供えられる神饌は別名「八種神饌(やくさのしんせん)」と言われ、魚・野菜・菓子などそれぞれ8品目がお供えされているとのこと。
それらに因んで、「愛敬祝儀膳」は、御飯を円筒型に形どった「茴香飯」や8品目の御品が吟味されているそうですよ。
神さまがお近くにいる場所で、神饌にちなんだお膳を食べるなんて、なんか背筋が伸びる思いがしますね。
普段なかなか聞けないお話が聞けたり、貴重な体験ができる、絶好の機会!
ぜひ、お申込くださいね!!
※詳細・申込みは、「東アジア文化都市2016奈良市」ホームページ 食部門オープニングシンポジウム「教えて春日さん ~奈良のたべもの奥義~」をご覧ください。
http://culturecity-nara.com/#s02_03
(なさ)