話したくなる人に会いに
2015.06.28 | 授業 | by Staff
梅雨の晴れ間は気温も湿度も高いといいますが、心地よい風がときおり吹いて、涼しささえ感じる昼下がり。
本日の教室は、「町家カフェまめすず・ちちろ」の1階を貸切にしていただきました。
奥に細長く、手作りの和紙の灯りがやわらかくともる畳の部屋で、お菓子とお茶のある授業となりました。
6月28日(日)の授業「奈良を伝える、記者のお仕事 ~NHK奈良放送局から、発信!~」に応援スタッフとして参加した様子をご紹介します。
13:00過ぎに現地へ到着して、機材の設営など会場準備にかかりました。
私は、ひとまち大学ののぼり旗を持って、道の角に立ちました。
電柱が隣に居てくれたので、大丈夫でした。
なぜ大丈夫か?というと、静かな町のなかで、予想外に次々車が角を曲がってくる曲がってくる。
おそらく電柱ぎりぎりをいつも通っているのでしょう、自転車もすいすいとやってくる。
奈良女子大学が近いからですね、きっと。
ところでみなさん、のぼり旗の色、これって何色だと思いますか。
これを持って立っている間、気になりました。
「和の色」と検索してみましたが、同じような色でもいろいろな名前がずらり。
山藍摺(やまあいずり)、常磐緑(ときわみどり)、孔雀緑(くじゃくみどり)・・・。
良かったら調べてみてください。
先生の秋元宏美さんは、白いシャツで爽やかに登場。
記者をなさっているだけあって、挨拶の第一声も爽やかです。
学生のみなさんは、宇陀や大阪など遠方から参加の方もあり、記者のお仕事に関心をもってご参加いただいている様子が伺えます。
「実は人前で話すのはあまり得意ではない」とおっしゃる秋元さん。
「この授業では質問を投げかけてもらえると話しやすい」と切り出されました。
授業の始まりに、「秋元さんに聞いてみたいことを考えておいてほしい」とスタッフから伝えていたので、どんな質問が出てくるか楽しみです。
NHKニュースの録画がスクリーンに映されて、秋元さんの取材報告の様子が紹介されました。
映像が終わって、ほんの数秒の沈黙のあと、さっそく質問の手があがりました。
このときのホッとした表情の秋元さんが印象的でした。
質問を受けて、インタビューは何度も足を運んで言葉を交わし、相手が意識しなくなったらカメラを回すようにしているとか、1年間の取材で3分のニュースになることもあれば、2週間の取材で形にすることもあるということなど、記者としてのやりがいや心がけについても語ってくださいました。
奈良出身ではないという秋元さんから、奈良発祥のもの、奈良の伝統産業についてのお話を聞くにつけ、私はどのくらい知っているのか、自分の仕事を通して伝えていけているのか、考えました。
学生の方からも、奈良に来てみて、大仏や奈良漬だけでない奈良のステキをいくつも見つけて、お気に入りの場所もありますという発言を聞いて、嬉しくなりました。
このあたりで、時刻は15:00。
棚の上の置時計が、レトロな「ボーン、ボーン、ボーン」という音で懐かしく時を告げてくれました。
最近、こんな音で時間を知ることがないですね。
学生の方の何人かが、振り返って時計を探していました。
ここで、公共放送と民放の違いについての質問が出て、「NHKは1つの県に1つの放送局があるので、できるかぎり地域のことを丁寧に伝えたい」と答えておられました。
私も若い頃よりNHKを見る時間が増え、奈良の地元のニュースが貴重な情報源です。
ありがとう、秋元さん!
授業終了までの時間、質問だけでなく感想や意見も出て、何人もの人が秋元さんと言葉のキャッチボールを楽しみました。
そのなかで、「『奈良っておもしろい』そんな気持ちをもってほしい」と言った方がありました。
これって、ひとまち大学へのエールだと思います。
ありがとうございます!
さて、授業終了後、名刺交換がところどころで行われていました。
どこかで今日の出会いが生きていくのですね。
秋元さんと話したくて待っている人もたくさんいました。
そう、何か話したくなる、素敵な先生でした。
カフェの2階には猫がいるそうで、猫と遊びに行った方も数人。
みなさんご参加ありがとうございました。
これからの授業も、どうぞお楽しみに。
(和の美)