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小さな文房具に大きな未来が込められている

2021.06.25 | 授業 | by Staff

6月25日の授業「かわいい奈良を文房具に ~coto mono流の奈良の魅力発信~」に従事してきました。
先生は、文房具と雑貨の人気店「coto mono」店長の東岡さん。

小さな文房具に大きな未来が込められている

子どもの頃から「書きごと」が苦手だった私は、文房具にこだわったり、興味が湧いたりすることはありませんでした。
でも、今の文房具ってとても機能的にしてあって、またそこにうまくデザインがなされていたりして、最近は見たり触ったりするのがとても好きになっています。
子どもの頃にこんなのがあれば、私も書きごとにもう少し親しみをもって生きてきたかも・・・。

さて授業です。
今回はお店ではなく、新しくできた「奈良蔦屋書店」にある天平サロンが教室となりました。
日頃は書店内の本を見ながら飲食ができるスペースとなっている、そのスペースを貸り切っての開催。
ガラス張りの窓際で、夕方ともなると天井の灯りも手伝って、何ともオシャレな空間となります。
これだけでもこの授業に従事できて良かったなと思いました。

小さな文房具に大きな未来が込められている

東岡さんのお話が始まり、授業が進んでいきます。
授業の様子は「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「coto mono 東岡さんのお人柄が」
http://nhmu.jp/report/36114

就職したけど、デザイン系の業界は、若い新人の感性でのデザインとの対峙、昇進するに伴ってデザインよりも管理する仕事となることへのジレンマなど、組織のなかでの自分の生き方って、なかなか大変です。

意外だったのは、店を持つとき、初めは雑貨を考えていて、色々と足を運んでみたりした結果、やっぱり好きなものでないと選べないと分かり、文房具への想いを再確認して売るようになったということでした。
「楽しいコト、楽しいモノ、奈良から」が、お店のコンセプト。
そうです、ここからcoto monoなのです。

小さな文房具に大きな未来が込められている

文房具の良さは、安くて、自分の気持ちを動かしてくれること、またコミュニケーションツールにもなるところ。
実店舗で買う良さを大切にしていて、買うに至るまでの気持ちも大事にしているとのこと。
また、お店は自分の作品のショールームも兼ねていて、実際に見て手に取って商談となるようです。
なるほどね。

東岡さんのデザインは、「持っていると、思わずうふふと笑ってしまうような文房具」がテーマ。
大仏クリップは、印刷ができるクリップとの出会いから。
「形が何かに似てる・・・大仏っぽいなぁ」と思ってデザイン→採用となったそうです。
仏像に馴染みある台湾や香港の方などがよく買われるそうで、東岡さんの商品は海外にも置かれているそうです。

小さな文房具に大きな未来が込められている

ホテル日航奈良のロゴは、マスキングテープに使用したデザインを見て採用したいと言ってこられたものだそうです。
香港・ロンドン・パリでの展示会にも出展されました。

小さな文房具に大きな未来が込められている

そんななかで、出展されていたお店のクリエーターとの出会いから「小鹿企画」が生まれたとのこと。
「奈良発のかわいい・やさしい・楽しいものたちを届ける」。
なんと、5人メンバーのうち、奈良在住は東岡さんだけだそう。
奈良に住んでない方たちから奈良の良さを教えてもらうことが増え、自分のプラスになっているとのことです。

小さな文房具に大きな未来が込められている

今後については、店舗は増やしてもあと1店舗とし、ゆくゆくはメーカーになる野望があるとのこと。
メイドイン奈良を増やし、奈良で作る意味を持たせた商品を作りたいそうです。
「自分は接客が苦手。空気になって、雰囲気や商品でcoto monoを感じてもらいたい」とのことでした。
小鹿企画も、売るだけじゃなく企画力を出していき、チームでやる良さを出していきたいし、海外進出も考えたいとのこと。
ただし、しっかり足元を固めてから進めていきたいとのことです。

小さな文房具に大きな未来が込められている

私が東岡さんの言葉で一番心に残っている言葉は・・・
「あんまり好きじゃないことを、ものすごく頑張っていることに気付いた」ということ。
そう、私たちは日頃から、人間関係・仕事関係、いろんな「しがらみ」によって、やりたくないこと・言えないこと・やれないことのなかで生きているなと。
決してワガママを通すという意味ではなく、こんなしがらみから少しずつでも解放されるような自由な生き方を探していくのも大事なのでは?と考えました。
東岡さん、ありがとうございました。

(つて)

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