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写真家の こころが宿る 古都の家

2015.11.28 | 授業 | by Staff

11月28日、授業「奈良を撮り続けた男、入江泰吉 ~旧居から見える、写真家の素顔~」の日は紅葉の隙間から青空が広がり、穏やかな日になりました。
教室である入江泰吉旧居の前は真直ぐな道で、北方向には東大寺戒壇院の石段が見えます。
入江泰吉は、この景色が好きだったようです。

写真家の こころが宿る 古都の家_1

また、入江泰吉旧居の玄関周辺は観光客で賑わい、何軒か隣の蕎麦屋さんでは列を作り並んでいました。
空を見上げると、もみじの葉や柿の実が真っ赤になっていて、その奥には真っ青な空が広がっていました。
入江泰吉旧居の玄関を上がると、水仙の刺しゅうの建具があり、落ち着いた住まいでした。

写真家の こころが宿る 古都の家_2

授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください。
「『伝えたい』という強い思い」
http://nhmu.jp/report/24583

本棚は2か所あります。
入江氏は夫人に「写真は単なる美しさだけではいけない。見ている人に、内面に潛んでいるものを訴えかけるものがないと、それは写真ではない」と語り、本や雑誌を読み、「歴史を知らないと、大和独特の雰囲気が撮れない。そのために本を読むように」と撮影助手によく話していたと言います。

写真家の こころが宿る 古都の家_3

倉橋みどりさんは入江泰吉の娘さんのように、「ここは入江泰吉の指定席、この席はお客様の席」とご案内したり、また、入江泰吉が写真を撮り続けた思いを穏やかに楽しそうに語っておられました。

窓から外を見ると、あたり全てが入江泰吉旧居の庭園のように見事な光景が広がっていました。
庭園には丸い石を敷いてあり、家の周りを歩いていくと、大きな広葉樹が紅葉しています。
その間には小川が流れ、庭には赤い椿の花が咲いていました。

写真家の こころが宿る 古都の家_4

離れには入江泰吉が使用した現像部屋があり、綺麗に保存してありました。

写真家の こころが宿る 古都の家_5

仏像を残すために必死の思いで写真を取り続けた入江泰吉は画家になりたかったようですが、写真に魅了され、奈良の風景・仏像・行事など写真に撮りました。
今も、古都奈良の魅力を発信しています。

(秋)

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