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夏空や 心に染み入る 坐禅かな

2017.07.23 | 授業 | by Staff

今日は、奈良に数少ない禅寺での授業「地元で愛される禅寺のおはなし ~三松寺の住職トーク&坐禅体験!~」でした。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_1

三松寺の境内に入ると、まず漆喰塗りの門に仏像が鎮座されていました。
その下をくぐり抜け、中庭に出ると百日紅(さるすべり)の花が咲き、その下に蝉の抜け殻を発見!
夏の到来を感じました。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_2

本堂は唐破風の屋根の立派な建物です。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_3

その右に座禅道場、左に事務所がありました。
本堂の左脇から渡り廊下に上がると、よく手入れされた庭が見渡せます。

授業前に本堂の縁側で、今回の授業の先生、三松寺住職の皆川大眞さんと細かな確認をしました。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_4

これらの準備が整いますと、1人・・また1人と、学生さんが訪れてきました。
授業を前に本堂の仏様にご挨拶する方もいて、とても感心させられました。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_5

授業が始まりました。
授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください。
「スマホを手放して、何も考えない40分の座禅体験」
http://nhmu.jp/report/29087

まずスタッフからの授業の説明、そして先生の紹介、みんなで合掌。
先生曰く、「挨拶」という言葉も仏教用語なのだそうです。
知らなかった~(^^;。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_6

その後、みなさんは別室で道着に着替え、本堂にて寺の縁起(歴史)を教えていただきました。
三松寺は奈良時代の延暦4年(785年)に開かれたそうです。
桓武天皇の皇后の藤原乙牟漏(おとむろ)が万民富楽を念じた勅願寺として建立された当初は、現在の奈良市富雄地域の三松町にあったそうです。
寛永16年(1639年)に大和郡山藩の城代家老・松下将監の菩提供養のため、現在の七条町に曹洞宗の寺院として再建されたとのこと。
時折、笑いを誘うようなエピソードも交えながら語ってくださいました。
このように由緒ある寺での座禅体験、楽しみですね。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_7

いよいよ座禅についての授業です。
座禅の手の組み方から、心得まで教えていただきました。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_8

合掌と礼をして道場に入り、それぞれ座布団に着座しました。
まずは、身体を揺らしたり、捻じったりしてリラックス♪
それから先生の指導を受けながら姿勢を正して心を整えます。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_9

太鼓と叩き板の合図で瞑想に入っていきます。
叩き板の中心が深く抉(えぐ)れているのを見て、道場の長い歴史を感じました。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_10

先生は、座禅する学生のみなさんたちに、力強くも優しい声で説法をされていました。
「自分の思い込みという主観を捨て去り、自然に戻す」
「周りの音は聞こえるに任せる」
「自分の生命の働きに感謝し、そこから周りに感謝する」
「周りの人の幸せを祈ると、お顔も穏やかになるものです」
など、みなさんの心に語り掛けていきます。
調身・調息・調心の禅の3つの基本を、わかりやすく話してくださいました。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_11

座禅を終えるとまた本堂に戻り、みんなで「釈尊のことば」を音読しました。

夏空や 心に染み入る 坐禅かな_12

授業を終えたみなさんのお顔は、とても穏やかでスッキリした様子でした。

(やまたろ)

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