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ひとまち大学のスタッフが、授業準備の奮闘っぷりや奈良のアレコレをお届けします。
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  • アートの温故知新の場

    今回の授業「アーティスト・イン・レジデンスってなに? ~『スペースデパートメント』の取り組み~」は、先生の数々の作品の紹介からスタート。
    先生のユージンさんはオーストラリア出身で、日本語もお話しされるのですが、詳しく伝えようと熱が入ると英語になるので、学生時代を過ぎてウン十年英語から遠ざかっていた私は、初めはどうしようかと思いました。
    でも英語の場合でもゆっくり、または写真を交えて伝わるよう話してくださるので、ホッとしました。
    学生のみなさんの様子を見ると、フンフンと頷きながら聞いていたり、英語で質問したりと、英語を使える方が多くて凄いと感心しました。
    全部理解できたとは言い難いですが、私なりに先生の取り組みを知るよい経験になりました。

    アートの温故知新の場

    授業の様子は「ひとまちレポート」もご覧ください♪
    「古都奈良に根付け、近代アート」
    http://nhmu.jp/report/39693
    「アート・イン・奈良」
    http://nhmu.jp/report/39740

    作品の紹介から。
    フィリピンのコンペティションでは、台風が来たら傘のように閉じてやり過ごす屋根を持つ洗濯場が入賞。
    雨水を集め人を集めるコミュニティというのがコンセプトです。
    お金持ちの人のための高額な費用をかける建築だけでなく、人々のための安く作る建築にも興味があるとのこと。

    アートの温故知新の場

    雑誌『新建築』や、企業「セントラル硝子株式会社」などが行う多くのコンペにも参加してきたそうです。
    700エントリーを超える作品のなかで、わずか1ポイント差で2位となったものも。
    最終段階まで選ばれた7人が公開のプレゼンテーションを行い、10人程度の審査員が選定するそうで、コンセプトを伝えるのには、さぞ熱を込めたプレゼンになるのでしょう。

    そのほか、数々のインスタレーション作品も制作しています。
    インスタレーションって何?
    調べてみました。
    インスタレーションは、1970年代以降に一般化した、絵画・彫刻・映像(動画)・写真などと並ぶ現代美術における表現手法・ジャンルのひとつだそうです。
    インスタレーションは制作期間が短いものが多く、期間の決まった展示である一方、建築は時間がかかり、作った建築物も長く残ります。
    相反するようですが、先生が興味を持っている「コミュニティと素材」の2点が制作に共通しているとのこと。
    なるほどです。

    アートの温故知新の場

    インスタレーションは1日限りのものもあり材料がもったいないので、アーティストグループで会社などから廃材を譲り受けたり、安価な素材を使ったり、自然に返せる素材を使ったり。
    ロンドンでは、細い竹の棒を5,000本使って、外から中の様子を見ることができる茶室を展示しました。

    シドニーでは、2.9m×2.3mのスペースに2人用のオフィススペースを作るというテーマのところ、段差を付けて4階層にし、例えばテーブルを椅子としても使うなど1つの素材にいくつもの機能を持たせて、12人が座れるオフィスにしました。
    狭い空間を有効に使う日本らしい考え方が取り入れられています。

    京都市北山でのインスタレーションでは、3.6mの葦を5万本使って京都の嵐山をイメージした作品を展示しました。
    このコンペの審査員には、建築家の安藤忠雄さんや森ミュージアムのキュレーターさんなどがおられたそう。
    アイデア先行でコンペに通ったので、材料の調達に慌てたそうです。
    冬の時期で日本では葦が手に入らなかったので、中国から取り寄せました。
    値段が高くない時期でホッとしたそうです。

    なぜ奈良に来たのですかとの質問には・・・
    日本の建築・文化・哲学に興味を持ち、20年ほど前の学生時代に、長期休暇を利用して3か月滞在。
    滞在が終わりに近づく頃、「帰りたくない」と親御さんに交渉し、2年延長しました・・・とのこと。
    そんなに日本を気に入ってくださって、とても嬉しいですね。

    その後、世界のいろいろな国に行き、6年前に再度、日本に来られました。
    初めに西大寺付近の1980年代に建てられた家をほぼ独りで壊して新しく作り上げ、今はご家族で住んでいます。
    物をため込まないように収納は少なめで、合板やポリカーボネート板のような手に入れやすい材料を使用してリノベーションしたそうです。
    写真を見ると、暮らしやすそうで、とてもおしゃれな家です。

    さらに3年前に、今回の授業の教室となった「スペースデパートメント」の元になる古民家を見つけました。
    活かせるところはできるだけ活かし、少しのデザインを加えて新しい建物に。

    特徴的な和室の天井の三角のデザインは、高さを出すためです。
    これも先生自らの仕事で、ホームセンターの材料などで、ここだけで約1か月の制作期間がかかったそうです。

    アートの温故知新の場

    オープンキッチンもお手製で、シンプルでとてもおしゃれで開放的です。
    「日本のシステムキッチンはとても高いですね」とのこと。

    ここは、アーティストのためのレジデンスです。
    外国から奈良に来た違う文化の人たちが滞在し、奈良をリサーチしたり、新しいアートを創作したり、ここでお披露目したりして帰っていくための場所。
    アーティストにコミュニティを与えるための場所です。
    先生が興味を持っている「コミュニティと素材」のコミュニティです。

    アートの温故知新の場

    奈良には古い文化財、つまり古いアートがたくさん残されています。
    そこに海外からアーティストが新しいアートを運んで来る。
    それらをうまく繋げたい。
    奈良は温故知新の場にふさわしい・・・という思いで先生はこの地にアーティストレジデンスを作ったのです。
    奈良に住む私たちは、ここに来れば、外国の文化または新しい文化と奈良が融合した新しいアート作品に触れることができるでしょう。
    機会を見つけて訪れたいものです。

    (ぼちぼち)

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