夏の暑い日の夕方・・・
2016.08.21 | 授業 | by Staff
奈良市の奈良豆比古神社で、奈良ひとまち大学の授業「翁舞、を知っていますか? ~伝承を現代に伝える民俗芸能~」を開催しました。
私の担当は、バス停「奈良阪」で学生さんを迎えて誘導する係でした。
だんだん日が沈むなか・・・
バス停「奈良阪」の辺りは暗くなり、少しこわ~いと思っていた瞬間、1台のバスが・・・。
辺りは明るく華やかになり、降りてきた人たちを見て私は嬉しくなって声をかけました。
ひとつの任務が完了!!
学生のみなさんを誘導しながら万葉歌人の志貴皇子が祀られた奈良豆比古神社に着くと、学生さんは境内裏手にある樹齢千年の樟の巨樹などを見学に行きました。
薄暗い受付で私は独り・・・またまた寂し~いなぁと思っていたら、奈良豆比古神社翁舞保存会のメンバーさんが次々に来られ「こんにちは」と元気に挨拶してくださいました!
老若関係なく、拝殿に向かいお参りした後に練習場へ向かう光景は、心が温かくホッとしました。
授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください。
「奈良豆比古神社の翁舞の見方」
http://nhmu.jp/report/26468
イザぁ~、練習へ。
礼儀正しいメンバーさんの練習風景を観ていたら、大人のなかに少年が1人。
小学生くらいの男の子。
少し離れた場所には、その少年のおじいちゃんが、少し不安そうな~でも誇らしげな顔をして観ていました。
「俺もなぁ!昭和22年に『千歳』したなぁ」と言いながら、リズムに乗って身体を動かし、懐かしそうに話してくださいました。
「あの子は小学校3年生で、今着てる着物はなぁ、ばあさんが縫ったんよ」
「あそこの2つの缶は、本当はなぁ、燭台を立てるんやけどなぁ~。今日は、どの範囲が舞台かわからないから置いてるんやでぇ」
などと、色々な裏話をお聞きすることができました。
その少年は、おばあちゃんが縫ってくれた着物を着て、たった独りで大人のなかに入って笛や小鼓の音に合わせて最後まで誇らしげに力強く舞っていました。
能面など普段見れない貴重な物を見せていただき、奈良豆比古神社翁舞保存会の方々に感謝しています。
ありがとうございました!!
(micchan)