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「宝蔵院流槍術」を、ご存じですか?

2024.10.09 | 授業info | by Staff

みなさんは「宝蔵院流槍術(ほうぞういんりゅうそうじゅつ)」をご存じでしょうか?
歴史小説がお好きな方は吉川英治の『宮本武蔵』、漫画が好きな方は井上雄彦の『バガボンド』の中に登場する、あの「宝蔵院」です。
11月2日(土)の授業「奈良発祥の武道、宝蔵院流槍術とは ~女性初の『目録』授与者、あらわる~」は、この宝蔵院がテーマです。

私“さとちん”は子どもの頃に、役所広司が宮本武蔵を演じているNHKの連続ドラマをずっと見ていた記憶があって、その中でも「槍の宝蔵院」の回は、この授業を企画するにあたって、すぐに思い出したくらい印象深いです。
その宝蔵院流槍術が奈良で誕生したと知り、今もなお受け継がれていることに感動すら覚えます。

ここで、授業を受ける前に少し予習をしておきましょう!
まずは宝蔵院流槍術を紹介します。

宝蔵院流槍術は、奈良を発祥とする日本を代表する武道で、約470年前、興福寺の子院である宝蔵院の院主・覚禅房胤栄が猿澤の池に浮かぶ三日月を突き、十文字鎌槍の技を創始したと伝えられています。
十文字鎌槍を活用した槍術は「突けば槍 薙げば薙刀 引けば鎌 とにもかくにも外れざりけり」とうたわれるように攻防に優れ、江戸時代には最大の槍術流派として大きく発展しました。
ところが明治に入ると、上知令により寺領は政府に没収され、宝蔵院は消滅、明治以降多くの武道は消滅し、宝蔵院流槍術も危機を迎えました。
こうしたなか、第一高等学校(現・東京大学)撃剣部に伝わる宝蔵院流高田派槍術が石田和外を中心とした有志によって復興し、1976年、発祥の地である奈良に伝えられ、以来、奈良を中心に、名古屋・東京・ハンブルグ(ドイツ)・トロント(カナダ)の各道場で多くの伝習者が技を磨いています。
※「奈良宝蔵院流槍術保存会」パンフレットからの抜粋
奈良宝蔵院流槍術保存会のホームページはこちら↓
https://hozoin.org/

国内外に多くの伝習者が居るなか、この奈良ゆかりの武道・宝蔵院流槍術において、技の習得の証でもある「目録」を授与された女性の第1号が、今回の授業の先生、小松 令和(こまつ りか)さんです。

「宝蔵院流槍術」を、ご存じですか

次に、小松さんは、すごい&おもしろい経歴の持ち主なんです。
ぜひ「ひとまちの人」をご覧ください♪
https://nhmu.jp/people/41666

実は小松さんとの出会いは、私が勤める三笠公民館で活動している自主グループ「関西雅楽會」の主宰であることがきっかけです。
雅楽は、寺院や神社で奉納される舞や音楽の総称です。
小松さんは、この雅楽を学ぶために、故郷・横浜から関西への移住を決めたとのことでした。

「雅楽で活躍している小松さん」しか知らなかったのですが、世間話をしているうちに・・・
小松さん:「実は今年、流派で女性初の『目録』をいただいたんです!」
さとちん:「えっ!?流派って何!?宝蔵院流!?女性初!?『目録?』って、すごいことじゃないですかっ!」
・・・という楽しいやり取りに。
そこで、宝蔵院流槍術のことをもっと多くの方に知ってほしい!ということで、奈良ひとまち大学の授業になりました。

そして7月某日、百聞は一見に如かずということで、中央第二武道場にて開催されている「こども槍術教室」に行って参りました。
道場では、宝蔵院流高田派槍術 第22代 流派代表の駒喜多 学 重吉さんが迎えてくださり、十文字槍の説明をしてくださいました。

「宝蔵院流槍術」を、ご存じですか

長さは2.7メートル、十文字の刃は実は8ヶ所も研がれており、どこに当たっても切れるという工夫が成されていること。

「宝蔵院流槍術」を、ご存じですか

また、突くばかりではなく、十文字の刃先で切り落としたり、長い柄で相手の武器を巻き込んで落としたり、また引き落とすこともできる万能な武具なのだそうです。

「宝蔵院流槍術」を、ご存じですか

子ども槍術教室ということで、中学生男子の、十文字槍ではなく素槍での稽古を見せていただきました。

「宝蔵院流槍術」を、ご存じですか

声もさることながら、棒と棒が当たる音に気迫を感じます。
授業では、槍術の基本の技を見せていただきますので、楽しみにしていてくださいね。

また授業の内容としては、宝蔵院流槍術の歴史や、女性から見た槍術の魅力について、伝習者として、また後継者の1人として思うことや展望などをお伺いしたいなと思っています。

小松さんはとてもお話が上手で、その引き出しの多さにも驚かされ、またその話術に引き込まれること間違いなしです。
みなさん、どうぞお申込ください♪
申込はコチラ↓
https://nhmu.jp/class/41664

(さとちん)

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