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お松明だけではない!奥の深い修二会

2016.01.24 | 授業 | by Staff

今年の冬はとても暖かい日が多く、暖冬?と思っていたのに・・・
授業「知っているようで知らない、修二会 ~東大寺二月堂のお水取りって?~」の日は、「極寒」という言葉がぴったりなほどの寒い日!
それもそのはず!
昨日から気象予報士さんは、「数十年に1度の大寒波が到来します。沖縄でも雪が降るかもしれません」なんて言ってるのだから、寒いはず!
「どうか授業が終わるまで雪が降りませんように・・・」と願いつつ、教室の東大寺へ。

さすが東大寺!
この寒さにもかかわらず、観光客が意外と多い!?
観光客の間をすり抜け、駐車場から東大寺ミュージアムへ荷物を搬入。

お松明だけではない!奥の深い修二会_1

13時30分、少し早めに受付開始。
「さぶ~いですね~」と言いながらも、この大寒波のなか、全員にご参加いただきホント感謝感謝です。

さて奈良では、「お水取りが終わると春がやって来る」なんて言いますよね?
今日は、そのお水取り(正式には「修二会」)についての授業です。
先生は、修二会の練行衆を7度もお勤めになっていらっしゃる東大寺録事の佐保山曉祥さん。
752年より途絶えることなく続けられ、今年でなんと1265回目となる修二会。
本来はどのような行事であるのか?
また本行までには、さまざまな準備や私たちが知らない(辛い?)お勤めがあることなどを聞かせていただきました。

お松明だけではない!奥の深い修二会_7

授業の様子は、ひとまちレポートをご覧ください。
「不退の行法。続く思い」
http://nhmu.jp/report/25042

最後に、修二会に使われる道具や紙衣(衣装)などを拝見させていただき、講義は終了。

お松明だけではない!奥の深い修二会_3

続いて大仏殿へと移動。
拝観料の支払い窓口の横から入らせていただき、西回廊を歩きながらご案内いただいたのが、菩提樹の木。
この木は、重源上人が栄西禅師より譲り受けられて植えた後身とのこと。
寒いなか、その実を拾っては学生のみなさんに手渡してくださる佐保山先生。
とっても気さくな先生のお人柄が伺えました。
先生、ありがとうございました。
学生のみなさんには、きっと菩提樹の実のご加護がありますよ~!

お松明だけではない!奥の深い修二会_6

大仏殿の中では、須弥壇下でスリッパに履き替えて壇上へ上がらせていただき、大仏さまのお傍へ。
奈良に住みながら、大仏さまをお傍で拝見するのは、20数年ぶり?
須弥壇の上で拝見すると、圧倒されるのはやはりその大きさ。
創建当時、日本の国の人口の約半数、260万人もの人が携わって作られたとのお話にも納得。

お松明だけではない!奥の深い修二会_8

大仏殿を出て、二月堂へ向かう途中にあるのが「猫段」という名の階段。
名前のとおり、この階段で転ぶと猫に生まれ変わるという言い伝えがあるとのこと。
寒さで足先が冷えていた私は、転ばないよう足もとを確認しながらゆっくり上り、ようやく無事に二月堂に到着。
この場で行われる修二会の本行について、詳しく解説いただきました。
最後に「ぜひ修二会にお越しください!この二月堂から眺める奈良の夜景も美しいですよ~!」とご案内いただき、授業終了。

お松明だけではない!奥の深い修二会_5

凍てつくような寒さのなか、薄いお着物でご案内いただいた佐保山先生。
本当にありがとうございました。

(うしお)

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