働く人も、食材も、スローで自然なレストラン
2017.09.24 | 授業 | by Staff
「奈良は、スローフードが似合います。」
と、オーナーシェフの野村武司さん。
その横で力強く頷くのは、妻の日奈子さん。
今日の授業「大和野菜で味わうイタリアン ~奈良だからこそ、の料理を~」は、おふたりが経営するレストラン、「大和野菜イタリアン ナチュラ」で行いました。
野村家の四男、ヒト君が受付のお手伝いをしてくれました。
授業の様子は、「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「家族愛に溢れた美味しいお店ナチュラにお邪魔して」
http://nhmu.jp/report/29115
★ふたりの出会い、大和野菜との出会い★
まずお話は、おふたりが出会い、現在に至った道のりについて。
大阪のイタリア料理店で出会い、奈良に来られたのは2003年。
大阪育ちの武司さんと福岡育ちの日奈子さんにとっては、奈良は最初から思い入れのある場所ではなかったようで。
では、なぜ奈良で独立開店を?
きっかけのひとつは、大和郡山の知り合いが作っていた、丸ナス。
畑を見に行った野村さんご夫婦は、これまで使っていた米ナスとは全く違う、丸ナスの美味しさに感動。
さらに、この畑に集まる農家さんたちとの出会いをきっかけに、こんな気持ちが溢れてきたのだとか。
「こだわって野菜を作る人が、奈良にはたくさんいる。奈良でやらない理由はない!」
★「素」にこだわる。野菜も子育ても。自然に、丁寧に★
「野菜をはじめ、素材には納得がいくものだけを使いたい」と、武司さん。
最近は自分で畑も始められました。
今日もこの後、1トンもの有機たい肥を畑に運ぶらしいです!
素材にこだわって、本来の美味しさを味わってもらいたい。
おふたりの強い気持ちが、お店の名前「ナチュラ」(自然を表すイタリア語ナトゥーラ)からも伝わってきますね。
いよいよ、本日のメニュー、バーニャカウダが登場!
色鮮やかな野菜と温められたソースの香りに、歓声が上がりました。
学生のみなさんへサービスするのは、野村家の三男リキ君(中学2年)と、受付を手伝ってくれていた四男ヒト君(小学2年)です。
野村さんご夫婦は、レストランを経営しながら5人の子育ての真っ最中。
おふたりにとって、子どもたちが手伝っているお店の風景は自然なこと。
武司さん曰く、「小さい子がウロチョロする家族経営のレストランは、イタリアでは当たり前。そんな雰囲気を許してくれるお店をしたかった。」
厨房やホールでの立ち姿が、すっかり様になっているリキ君。
密かに、ご両親の仕事に憧れているようです。(ナイショだったかな?)
自宅でも時々、家族のために料理の腕を振るうのだそう。
お店の定休日を日曜日にしたのは、そんな可愛い子どもたちとの家族の時間を大切にしたいから。
プライベートが充実してこそ良い仕事ができるという、ご夫婦のステキなこだわりです。
本当は、日曜日の定休は、経営上キビシイとのこと。
だけど、野菜も子どもも、目先の生産性や効率じゃなく、本当に大切なモノだからこそじっくりゆっくり育てていく。
そんな風に、仕事や子どもたちに真面目に丁寧に向き合う野村さんご夫妻。
おふたりが作る温かな雰囲気と、愛情いっぱい育てられた野菜のバーニャカウダ。
学生のみなさんに、しっかり堪能していただいたようです。
(たぴ)