奈良町からくりおもちゃ館 Hi♪
2014.02.23 | 授業 | by Staff
日差しのなかに春を感じるような日曜の午後。
今日は、奈良町からくりおもちゃ館での授業「江戸の知恵が詰まったおもちゃ ~からくりおもちゃの愉快な世界~」です。
町屋の温かみを残す館内には、618点にも及ぶ復元されたおもちゃたち。
展示されているおもちゃは約2ヶ月に1回展示替えをするので、折々に楽しいおもちゃが楽しめるそうです♪
いいとこ見つけた♪♪
昔懐かしいおもちゃをはじめ、楽しいからくりおもちゃが展示してある母屋の奥には、本日の教室になっている体験工房がありました。
奈良町を歩いて来られた学生のみなさんは、なんだかちょっと良い旅夢気分。
温かい陽だまりのなかで笑顔の学生のみなさんの受付を終えて、いよいよ授業開始です。
授業の内容は、「ひとまちレポート」もご覧ください★
「あっぱれ!!からくりおもちゃ」
http://nhmu.jp/report/17517
まず、館長・安田真紀子さんから、からくりおもちゃの復元法や江戸時代のおもちゃの歴史の講義です。
からくりおもちゃの復元は、「江戸時代のおもちゃを通して、その知恵と思いを探る」時間なのだそうです。
そして、多くは生活のなかでの用品であることから、図面がない場合が多く、また図面があってもその通りにはできないため、様々な文献から大きさ・遊び方・動き等の情報を収集しながら、復元するとのこと。
「簡単そうに見えて実は難しい」「難しいけれども誰でもできる」と、誠に奥が深いからくりおもちゃの世界なのです。
学生一同、真剣そのもの。
熱心に安田館長のお話に聞き入りました。
次に本日の体験ワークショップ。
作るおもちゃは、なんとその名もありがたそうな「御来迎(ごらいごう)」です。
目の前で筒の中の棒を突き上げて、筒の中から御来迎がパッと開いて仏様が出てくると、学生のみなさん一同「おお~っ!!」一気にやる気全開です。
筒を作ってから、ワークショップ最大の山場!御来迎作りに突入です。
和紙を1.5㎝幅に丁寧に折るのですが、ちゃんと定規で図って丁寧に交互に折っていく作業は、とても緻密。
簡単な作業だけれど、やってみると難しい。
からくりおもちゃ館のスタッフさんに優しくご指導いただきながら、一折一折心を込めて折っていきます。
その後、木片の大きさを丁寧に揃える作業、御来迎を筒・棒にセットする作業等々が続き、学生のみなさんも、定規に紙やすり、はさみにボンドと持ち替えながら、静かに作業を進めます。
そして、作業も佳境を迎え、ついに・・・。
御来迎を筒に入れ、そーっと棒を動かすと、
中から綺麗な和紙の御来迎が「ぱぁ~っ☆!!」
みなさんのお顔も、「ぱぁ~っ☆!!」っと花が咲いたように明るいお顔に!!
教室いっぱいの笑顔に、私も「ぱぁ~っ☆!!」っと一気に明るい気持ちになりました\(^o^)/
できあがったお手製のからくりおもちゃを手に、みなさん絵を描きこんだり、丁寧にチェックしたり、とっても楽しそう。
やっぱり自分で作ったものには愛着ありますよね。
最後に、からくりおもちゃWorld♪
材質を知り、手間をかけた素朴な温かみのあるおもちゃの数々を実際に見ながら、江戸時代の町へタイムスリップ!!
「変わり屏風」「猫とねずみ」「箱ねずみ」「米搗き車」「紙つばめ」等の庶民のおもちゃから、「コンストフォンティン」「ネズミ灯篭」等々、武士や大名のおもちゃまで、からくりおもちゃは想像以上に多種多様。
みなさん一生懸命、からくりを確認し、感心したり感動したり♪♪
私も思わず「すごぉ~い♪」と仕事を忘れてつい学生に・・・。
数々のおもちゃが語る江戸時代の人々の思いや願い。
生活のなかから学び、知恵を生かしておもちゃを作り、楽しく暮らしている当時の人々の姿が、今を生きる私たちにもしっかり温かく伝わってきます。
学生のみなさんの熱心な質問に、安田館長から丁寧にお答えをいただきながら、春の日の午後、名残を惜しみつつ、奈良ひとまち大学の本日の授業は、実り多い時間とともに終了したのでした。
外に出れば、空気は少し冷えて早春の夕刻の気配。
「カタンコトン」「カタカタカタ・・・」ゆっくり動いた可愛いおもちゃたちも明日の朝までちょっと休憩です。
みなさん、お疲れ様でした。
今度はぜひゆっくり、母屋の可愛いおもちゃたちに会いにいらっしゃってくださいね\(^o^)/
(saku)