散華の世界
2014.03.22 | 授業 | by Staff
大正時代の民家を活かし、おしゃれに改装された丸窓や天井の梁が、昔を偲ばせてくれます。
アトリエには美しく描かれた散華が飾られ、春の陽気とともに暖かく包み込まれるような、奈良きたまち小さなギャラリー散華美術館。
本日の授業「寺院で生まれた可憐なアート ~美術散華の世界を愉しむ~」の先生、原田千賀子さんの雰囲気そのままの空間です。
学生のみなさんの自己紹介が終わり、いよいよ授業開始です。
授業の様子は、「ひとまちレポート」も併せてご覧ください★
「写経ならぬ写仏散華」
http://nhmu.jp/report/17917
「散華で自分がわかる?」
http://nhmu.jp/report/18077
お香で手を清め、面相筆を手に写仏散華に向かいます。
シーンとした教室、みなさんの集中力には、ただただ感心です。
みなさんから「描きたい!」というオーラが伝わってきます。
作品は、学生のみなさんのように優しく上品に仕上がっていました。
美術館スタッフさんの「いつもは、アバンギャルドな作品もあるけど、今日のみなさんは上品ですね」の声。
みなさんのお人柄でしょうね。
散華の裏に好きな字を書き入れ、落款を押して完成です。
「脳細胞が疲れたでしょう」と、チョコレートとコーヒーをいただきながら、できあがった作品を並べてみると「見れば見るほど自分に似てるでしょ?!」(笑)。
散華への思いなどのお話に、話題は尽きません。
アトリエの中には、子どもの似顔絵がたくさん飾ってありました。
これは、多賀城市で東日本大震災に遭われた被災者の赤ちゃんの似顔絵だそうです。
送られてきた写真の赤ちゃんを一枚一枚描いているそうです。
散華への思い、被災された方々への想い、大切にされていました。
「県外から久しぶりに奈良に戻りました。こんな良いところがあるんですねぇ。奈良の良さを再発見しています。ひとまち大学には初めての参加でしたが、これからは色々な講座に参加したいです。」
散華を大切に持って帰られました。
先生はじめ美術館スタッフ・学生のみなさん、お疲れさまでした。
満足そうなお顔に私たちも嬉しくなってきました。
「散華は人を幸せにする」という先生の言葉。
プレゼントされた散華を、私もいただきました。
宝物がまたひとつ増えました。
機会をつくり、私も散華を描きに行きます。
(m・n)