古代スイーツに誘われて
2019.12.07 | 授業info | by Staff
12月21日(土)の授業「甘葛煎(あまづらせん)って、どんな味? ~まぼろしの古代スイーツ、復活!~」の紹介ブログです。
前回のブログでは、甘葛煎に焦点を当てました。
※未読の方は、ひとまちブログ「削り氷にあまづら入れて・・・」をご覧ください。
https://nhmu.jp/blog/info/14485
今回は、授業の先生・前川佳代さんを紹介しますっ!
じゃ~ん、『奈良かき氷ガイド2019』。
このガイドに、「かき氷な奈良ビト」の一員として掲載されています。
前川さんの本職は歴史研究家。
源義経や平泉の都市についての研究をライフワークにされています。
2011年に奈良女子大学で初めて行われた甘葛煎の再現の実験に携わったことで、食文化についても本格的に研究するようになりました。
化学調味料がない時代の食を再現したら、素材を活かした味わいが、思いのほか美味しかったのだそう。
今も昔も変わりなく、人の身体は食べたものによって作られます。
歴史的に日本人が食べてきたものを見つけ出し、見直して、現代の食に取り入れることで、日本の食の伝統と文化を継承する試みとして、「歴史を食卓へ ~歴食のすすめ~」をテーマに、食を通して歴史を身近に感じてもらいたいと、さまざまな活動をしています。
そのひとつが、古代スイーツの復活。
古代の史料に記された植物や食品の記述を読み解いて復元したり、植物を用いたスイーツを考案したりしています。
さて、復元とはいえ、当時のレシピが残っているものばかりではありません。
レシピがはっきりしないものも、さまざまな文献や時代考証を行い、考察した上で復元しているそう。
この写真は、Eテレの「趣味どきっ!三都・門前ぐるめぐり」に出演されたときに使われた唐菓子です。
最近は・・・「むべ」。
「むべ」とは、不老長寿の霊果として天智天皇が食したといわれる果実。
天智天皇が一口食べて、「むべなるかな」と言われたことより、「むべ」と名付けられたと伝えられています。
現在、栽培農家は滋賀県近江八幡市に1軒あるのみ。
珍しい果物といってもいいんじゃないでしょうか。
その「むべ」を使ったスイーツを、「奈良の雑貨とカフェBAR ことのまあかり」にて、12月14日(土)・15日(日)・16日(月)の期間限定でいただけます(予定)。
「冬氷 むべなるかな氷」として提供されるそうですよ。
詳しくはコチラ→ http://kotonomaakari.furukoto.org/calendar.html
今回の授業のことをお話したら、特別に作ってくださいました!!
野性味も感じる甘さで、なんだか懐かしい味。
古代に思いを馳せながら、ぜひ食べに行ってみてはいかがでしょうか?
ちなみに「奈良の雑貨とカフェBAR ことのまあかり」は学生特典のお店ですぞ。
詳しくはコチラ→ http://nhmu.jp/special/29429
授業では、甘葛煎のことだけでなく、前川さんの古代スイーツへの思いもたっぷり伺います。
特製の古代スイーツもありますよ。
しかも2種。
うち、ひとつは粉熟(ふずく)。
この写真は南北朝期のレシピで作ったものです。
これまで粉熟は南北朝期のレシピで復元されてきたのだけど、古代の史料を読み解いたら違うものになりそう・・・らしいのです!
授業では、令和の新作として提供させていただきたいとのこと。
本邦初公開!!
ビジュアルからして異なりそうなので、とっても楽しみです♪
スイーツから古代を身近に感じることができるかもしれません。
みなさんのお申込、お待ちしています。
お申込はこちら↓↓
http://nhmu.jp/class/33167
(なさ)