奈良ひとまち大学

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南極・防災・農業がつなぐもの その2

2016.03.05 | 打合せ | by Staff

「最近、南極に2回も行った女性が月ヶ瀬に引っ越して来はったらしいよ。」
・・・という噂を聞いたのが、事の始まり。
噂の女性とは、3月26日(土)の授業「生きる力をつける、ということ ~私が南極・震災・農業で学んだこと~」の先生、岩野祥子さん。

ひとまちブログ「南極・防災・農業がつなぐもの その1」で岩野さんの経歴を紹介していますので、ぜひご覧くださいね。
https://nhmu.jp/blog/info/10203

・・・やっと会えました。
実は授業を依頼した直後に、自然ガイドとして約1ヶ月間南極へ行っておられたのです!
授業についてのやりとりは全てメールにて。
(日本⇔南極で連絡が取り合えるってすごいね!)
帰国してからも多忙な日々が続いているなか、無理をお願いして打合せの時間を作ってもらったのです。

まずはご挨拶。
想像してたよりも華奢(きゃしゃ)な印象。

南極・防災・農業がつなぐもの その2_2

当日の流れを確認しながら、どんなふうに授業を組み立てるか、ああでもない、こうでもないと話し合う2人。
授業では、パワーポイントを用いて、画像なども交えつつ、岩野さんの今までの歩みをふりかえりながら、お話してもらいます。
「せっかくだから、一方的に話すだけじゃなくて、みんなとお話できたらいいよね~」と、共有できる時間を設けようと計画しています。

南極・防災・農業がつなぐもの その2_4

授業でどんなお話をしていただくかを相談するなかで伺った、岩野さんのエピソードを少し紹介。

初めて南極観測隊に参加したのは大学院1年生で、2年休学したそう。
2回目は登山用品メーカー(株式会社モンベル)に就職した直後。
南極観測隊は国のお仕事で国立極地研究所在籍となるため、一旦退社して参加されたそう。

南極での経験で得たものは、肉体的・精神的なタフさだけでなく、身の回りの整理整頓や業務の円滑な引継ぎ、コミュニケーションの取り方など、普段の生活にも必要不可欠(でもちゃんとできてる人ってどれくらい!?)なスキルが身についたこと。

東日本大震災の災害支援活動を行っていた際、担当した地域の方々と交流するなかで、困っている人の相談を受けて別の人と引き合わせることで課題解決したりと、地元の人よりも地元に詳しくなっていたことに気づき、つなげることが自分の役割だと感じたこと。

被災地で地域のつながりの大切さを痛感し、「私自身、住んでるところで知ってる人って大家さんだけかも?自分が暮らしている足回りをしっかりとしなければ」と、当時住んでいた大和郡山市で出会いを大切にすると、いろいろな人と知り合いになって、街の良さをどんどん知って、とても楽しかったこと。
地元の市民劇団で女優デビューも果たしたそうです(驚)。

「南極」と「防災」、これらを語ることは私の使命だと思っている。
伝え続けるために、自分の生き方を変えようとして出会ったのが農業。

「食べることは生きること。」
農業は始めたばかりで語れる言葉は少ないけれど、「みんなが自分で食べるものを作れる」ことが理想。

*****

話は尽きず、あっという間に90分過ぎていました・・・。
岩野さんは、「たとえそこに道がなくても、笑顔で前を向いていろいろな人と一緒に進むことができる人」だなと。

南極・防災・農業がつなぐもの その2_5

「農業はほんと厳しいよ~。やることいっぱいあるし、毎日が大運動会だねって職場でも言ってるの(ニコっ)。」
確かにきっと厳しい世界があるんだろうけど、それを「楽しい」「おもしろい」にポジティブ変換できる強さ。
その言葉も笑顔ももうキラキラしてて、なんか眩しかったのでした。
ココロが動く話ばかりで、岩野さんの強い信念と誠実な生き方、垣根を感じさせることのない人柄に魅了され、私自身もパワーをもらえました。

南極・防災・農業がつなぐもの その2_3

最後に岩野さんからのメッセージ♪
「質問大歓迎ですよ!私を取材するつもりで、来てくださいね!!」

そんな彼女が歩いてきた道のりから、「生きる力」を一緒に学べるいい機会、ぜひお申込くださいね。

授業申込はこちら
http://nhmu.jp/class/25174

(なさ)

南極・防災・農業がつなぐもの その1

2016.03.04 | 授業info | by Staff

アザラシ。
南極・防災・農業がつなぐもの その1_1

ペンギン。
南極・防災・農業がつなぐもの その1_2

そして、オーロラ☆彡
南極・防災・農業がつなぐもの その1_3

これらは全て、地球の南の最果ての風景。
3月26日(土)の授業「生きる力をつける、ということ ~私が南極・震災・農業で学んだこと~」の先生、岩野祥子さんが南極で撮影したものです。
手つかずの自然が現存し、雄大で力強く美しい一方、厳しく過酷な自然環境が人命を奪うこともある極寒の地、南極。
岩野さんは日本南極地域観測隊として、南極にて2度の越冬を経験した初めての日本女性という、すごい経歴の持ち主なのです!!
南極の昭和基地は日本から約14,000km以上も離れた場所にあるって、全くもって距離感がつかめない。
「遥か遠く」ってコトしかわからん。。。

そんな岩野さんの近影がこちら。

南極・防災・農業がつなぐもの その1_5

野菜畑にいるのは、岩野さんの日常の風景。
今は農業に従事されていて、そして防災士としても活動されているのだそう。
「うーん、南極へ行った人がなんで農業?」と思ったあなた。
そこには深~いわけがあるのです。

南極・防災・農業がつなぐもの その1_4

ヒントは「生きる力」。
実は岩野さんのお仕事やライフワークは、この「生きる力」を育むことにつながっています。
私たちは、自然に生かされ、その恵みをいただいて生活していることを、つい忘れてしまいがちですが、震災などの自然の脅威にさらされたとき、それに気づかされます。
岩野さんのお話は、今までのさまざまな経験に基づいた「生きる力」がいっぱい。

詳しくは授業へご参加いただいてのお楽しみ☆彡
ぜひお申込ください
授業申込はこちら↓↓
http://nhmu.jp/class/25174

(なさ)

今回は奈良女子大学記念館!!

2016.03.03 | 授業info | by Staff

「奈良の地はわが国美術の粋とも称すべき古建築の淵叢(えんそう)たり。
 世人すでに似而非(えせ)西洋風建築に嫌厭(けんえん)す。
 宜しく本邦建築の優点を採るべし」
※『奈良国立博物館 仏教美術資料研究センター ~重要文化財 旧奈良県物産陳列場~』より一部抜粋

この文言は、1894年(明治27年)竣工で奈良初の近代建築とされる、旧帝国奈良博物館本館(現:奈良国立博物館なら仏像館)のネオバロック風の外観が、奈良公園に似合わないとして一般には好評ではなかったことから、次に予定されていた旧奈良県庁舎(現在は解体保存中)の建設にあたり、当時の県議会が設計者への要望として伝えられた際のもの・・・だそうです。

えっ?
いきなり何??
なにやら堅苦しい文章を冒頭からぶっこんでいますが・・・
実は、南都銀行本店、奈良ホテル、奈良仏教美術資料研究センターと、これまで3回にわたって開催してきた奈良の近代(レトロ)建築シリーズ第4弾となる授業「奈良が誇る美しい近代建築 ~奈良女子大学記念館をディープに探索~」についての案内をさせていただきたいのです♪

冒頭の文章は近代(レトロ)建築シリーズ第3弾の授業「奈良で生まれた近代和風建築 ~探訪、仏教美術資料研究センター~」でお話いただいた内容の一部です。

今回は奈良女子大学記念館!!_1

明らかにモダンな西洋建築である「なら仏像館」のそばにありながら、対照的な近代和風建築である仏教美術資料研究センター。
当時、奈良県の技師だった関野貞さんは、旧奈良県庁舎を模範とし、それに続く県の施設として設計したと言っています。

明治期の奈良に住んでいたみなさんの思いや当時の風景がイメージできますね☆
そこで、やはり気になるのが、奈良仏教美術資料研究センターの7年後となる1909年(明治42年)に建てられた奈良女子大学記念館(旧奈良女子高等師範学校本館)です。
奈良の近代建築と言えばやはり、この奈良女子大学記念館を思いつく方も多いのではないでしょうか?
この話の流れでいけば、この建物も近代和風建築になっていてもおかしくないですが、ご覧のとおり、和風建築からは程遠い異国情緒たっぷりの建築ですよね!!

今回は奈良女子大学記念館!!_2

このことについて今回の授業の先生・上野邦一奈良女子大学名誉教授にお伺いしたところ・・・一言。
「奈良公園からは少し離れているからじゃないかな?」
「・・・・。」
たしかに(納得)。
奈良の中心地全域に規制があったわけではなさそうですね。
それとも、別の事情があったからなのか?
ともかく、そこまで詳しい資料は残っていないようです。

さて、今回の授業では、アンケートでも要望が多く挙がっていました、奈良女子大学記念館の中をディープに探索していきましょう☆★☆

今回は奈良女子大学記念館!!_6

奈良女子大学記念館の見学と言えば、毎年春と秋に一般公開をしていますので、このブログをご覧の方のなかにも、館内に入ったことのあるよ~って方がいらっしゃると思います。
2015年は改修工事のため一般公開はなかったのですが、その工事が2016年3月に終了するとのことで・・・
なんとこの度、どこよりも早く奈良ひとまち大学の授業で!リニューアル後の館内を見学していただけることとなりました!!!
奈良女子大学の関係者の方に感謝、感謝です☆

そこで、今回、みなさんに授業のご案内をするべく、改修工事中の館内に特別に入れていただきました。
こちらは玄関から入ってすぐ左手(南側)、応接室や宿直室があったところだそうです!
改修工事と聞いていたので、あちこちビニールが貼られてあるのかと想像しましたが・・・
意外とさっぱり☆

今回は奈良女子大学記念館!!_3

こちらは講堂です。
おそらく、授業当日は、創立当初からあるとされる長椅子が並べられているはず・・・。

今回は奈良女子大学記念館!!_4

階段もめっちゃレトロですねぇ・・・
こういうのを見るとワクワクしてしまうのは私だけでしょうか?

今回は奈良女子大学記念館!!_5

ほとんどが当時のままだとのことで、なるべく近代建築の良さをそのままに、現在に遺していることがわかりました。

授業では・・・
建築秘話や建物の特徴、改修についてやその思いについて、1994年(平成6年)の重要文化財指定前に行われた改修工事にも関わられた上野教授にお話いただくとともに、館内をディープにご案内いただきます。
このブログの写真を見るだけではなく、ぜひ実際に歩いてレトロな雰囲気を味わってみてください。
たくさんのお申込をお待ちしています!!

授業申込はこちら↓↓
http://nhmu.jp/class/25172        

(もじゅ)