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とってもスペシャルなスペシャリストの奈良案内?!

2016.04.20 | 授業info | by Staff

今回は、5月28日(土)の授業「スペシャリストの奈良案内 ~Nara観光コンシェルジュ、誕生!~」を紹介します。

みなさん、「Nara観光コンシェルジュ」って、聞いたことがありますか?
2015年度、奈良商工会議所主催で「第1回Nara観光コンシェルジュアワード」が開催されました。
この事業は、奈良を訪れる観光客に対する高度な技量とおもてなしの精神を持ち合わせるガイドの発掘をめざしており、この選考会で最優秀賞および優秀賞に選出された方に「Nara観光コンシェルジュ」の称号が付与されるそうです。
「第1回Nara観光コンシェルジュアワード」の選考結果はこちら
http://www.nara-cci.or.jp/concierge/

とってもスペシャルなスペシャリストの奈良案内?!_1

今回の授業は、その「第1回Nara観光コンシェルジュアワード」で最優秀賞を受賞され、初代「Nara観光コンシェルジュ」となった友松洋之子(よしこ)さんが先生です。
友松さんが選考会で発表したプレゼンテーション「秋篠の返呪詛の仏と佐紀盾列古墳群」を授業でもう一度披露していただき、さらにそのプレゼンに沿って、実際にガイドをしていただこうという大胆な企画です。

とってもスペシャルなスペシャリストの奈良案内?!_4

さて、今回の授業タイトルには、「スペシャリストの奈良案内」とありますが・・・授業への参加を決める際には、やはり、何が(どこが)スペシャルなのか、気になりますよね?
実は、私も友松さんにお会いしてお話するまで、どのようにスペシャルなのかわからなかったのですが、その秘密は、友松さんの経歴に隠されていました。

友松さんは、もともと幼稚園の教員をされていたそうです。
結婚を機に退職され、子育てが一段落し、何かに取り組んでみたいと思った時に、現在につながるガイドの募集があったそうです。
子どもが好きだったことや、もともと奈良のことを勉強したいという気持ちがあったことから、試験を受け、修学旅行生へのガイドを始められたそうです。
ガイドを始めると、その魅力にのめり込み、ご自身のガイドのスキルアップをめざして、必死に勉強されたそうです。
「奈良まほろばソムリエ検定」の最上級に合格しても満足することなく、超マニアックな奈良ツアーに参加したり、色々な講演を聞きに行ったりして、今でも日々研鑽し続けているとのことです。

とってもスペシャルなスペシャリストの奈良案内?!_3

友松さんがガイドで常に気を付けていることは、
●メモを見ない(伝わらないので)
●決めつけない(研究者ではないので)
●寺伝・社伝はそのまま伝える

ここまでは、基本的な部分!
ここからが、友松さんのスペシャルなポリシー

ガイドする時は・・・
〇興味を持ってもらえるように話す
〇話があちらこちらに飛ばないように、わかりやすく順序立てて話す
〇飽きさせないように話す

歩く時は・・・
〇お客様が付いて来られているか
〇列が離れすぎていないか
〇車の通行など、色々なことに気を配りながら歩く

とってもスペシャルなスペシャリストの奈良案内?!_5

実はこのポリシーは、友松さんが幼稚園の教員をされていた時の経験によるとのこと。
園児は楽しくないことに興味を示さない、そうなるとその活動は失敗に終わってしまう。
いかに興味を持たせるかをいつも考えて仕事をしていたそうです。
幼稚園で身についたそのような経験が、ガイドや引率をする際に役に立っているそうです。

また、友松さんは今もご自身のガイド術を常に見直し、より良いガイドを追求し続けているとお話されていました。
「Nara観光コンシェルジュアワード」で最優秀賞を受賞された理由がわかるような気がしませんか?

とってもスペシャルなスペシャリストの奈良案内?!_2

「奈良のガイド」と言えば、純粋にもっと奈良を知りたいって方が参加されることが多いですが、今回の友松さんの奈良案内は、子どもや福祉関係のお仕事をされている方にもぜひオススメです。
奈良の奥深い魅力とともに、初代「Nara観光コンシェルジュ」である友松さんのガイド術を、ぜひこの機会に体験してみてください!

申込みはコチラ↓
http://nhmu.jp/class/25619

(もじゅ)

時空を超えて

2016.03.27 | 授業 | by Staff

半年前から準備を進めていた特別授業「時空を超えて奈良を旅する ~これまでの奈良、これからの奈良~」。
当日は、朝、東の空に向かって手を合わすことから始まった。

時空を超えて_1

教室となる興福寺の興福寺会館で9時過ぎから、準備をスタート。
学生のみなさんに渡す資料を袋に詰めたり、椅子を並べ替えたり、横断幕を飾ったり、音響の確認など・・・。
興福寺会館は、音響設備や舞台設備、椅子や机などが整っているので、準備もスムーズ。

時空を超えて_2

おかげで、いつもより余裕を持ってスタッフの打合せができちゃいました。
(ってことは、いつもは時間が・・・!?)

時空を超えて_3

そうこうしているうちに受付開始時刻に。
門の前には、早くも学生さんが並んでいるじゃありませんか。
受付を開始すると、出足よく、教室の席が埋まっていく。

時空を超えて_11

みんな授業を楽しみにしてくれているんだな・・・と、熱い思いが伝わってくるようでした。
そのためか、授業前から教室の温度は
アッツーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
授業中も、先生方のメチャクチャ熱い奈良の話に教室内も一緒に熱くなって、エアコンの設定温度を下げたりもしたけど、温度を下げても熱いこと熱いこと。

時空を超えて_5

授業の様子は「ひとまちレポート」をご覧くださいね。
「歴史の1ページを刻む現場の様々な様子」
http://nhmu.jp/report/25477

トークショーも終わり、いよいよ・・・。
興福寺の特別なお計らいで実現した、興福寺中金堂再建現場の特別見学。

時空を超えて_6

夏頃には足場が解体されてしまうので、このような機会は、これが最後かも!?
(と、ツイッターで興福寺 波乗坊さん @hajyoubou が呟いておられました)

外に出ると、今にも雨が降ってきそうな雲行き。
(雨よ、あと1時間待て!と祈りの“かっぱ”。)
グループに別れて各層を見学。
1層目は馬場先生に、3層目では辻執事に、中金堂の説明を聞きました。

時空を超えて_7

3層目から眺める風景は、眼下に五重塔を望み、辺りには他に高いものがないので、まさに天空の中金堂って感じです。

時空を超えて_8

ここに登ることができ、このような景色を眺めることができるのは、次は1000年先?2000年先?まさに時空を超えている。
とても貴重な体験をさせていただいた興福寺さまに感謝。

時空を超えて_9

中金堂はこの後、足場が解体され、2018年(平成30年)に落慶法要が営まれる予定です。
その時は、また現場にいたい。

時空を超えて_10

見学の途中には雨が降っていましたが、それも束の間、見学が終わった頃には雨も止み、雲の切れ間からは晴れ間が覗いていました。
夕方、晴れ間の覗いた西の空に感謝の手を合わす。

(かっぱ)

感じ、考え、行動に移す。

2016.03.26 | 授業 | by Staff

3月の最終週、ならまちセンターの一室をお借りして開催した授業「生きる力をつける、ということ ~私が南極・震災・農業で学んだこと~」に、わたくし“ジーニョ”は初めてスタッフとして従事しました。

感じ、考え、行動に移す。_1

ならまちセンターに到着し、慣れない手付きで奈良ひとまち大学ののぼり旗を設置していると・・・いらっしゃいました!!
本日の先生、岩野祥子さんが!
お写真は拝見していましたが、実際にお会いしてみるととてもホワッとした雰囲気、あまりにもナチュラル・・・。
南極越冬隊員!防災士!農業!とは、なかなか結びつかない感じでした。

感じ、考え、行動に移す。_2

机や椅子を移動し、プロジェクターなどの機器を設置し、慌ただしく受付・授業開始となりました。
学生のみなさんからの自己紹介、続いて先生の自己紹介・・・そしていよいよ南極のお話に。
みなさん、一気に話に引き込まれていきました。

*南極とはどんな場所か
*過酷で厳しい南極越冬について
*時に愉快で楽しい昭和基地での時間
*限られた空間・限られたメンバーで生活することの難しさ
*南極大陸の不思議や魅力について  
などなど、たくさんお話してくださいました。
授業の様子はひとまちレポートをご覧くださいね。
「辺境でも中心でも、人は生きなければならない。」
http://nhmu.jp/report/25496

感じ、考え、行動に移す。_3

ここで、授業の後半にお話しくださった被災地でのボランティア活動を通しての内容を少し。
フリーな立場、しがらみのない状態で行ったので、現地の人と人を繋ぐパイプ役ができたという側面がある一方で、自分の実生活を考えてみた時に・・・
自分の足元で何かが起こった時はどうか?
自分が実生活をしている場所での繋がりは?
遠くでネットワークを築いていても「普段の活動地域での繋がりが、災害時にはモノをいう」
と考えるようになったとのこと。

自分が暮らす街で自分の足元を固めるべく地域の劇団に飛び込み、演劇などを通して繋がりを築き、また防災士としての活動にも取り組むようになったそうです。

感じ、考え、行動に移す。_4

そして、生きる力・サバイバル能力について考えた時に、「自分で食べるものを作れるようにしておきたい。生き方を少し変えてみよう。」と思い、農業の世界に飛び込んだのだそうです。
このように、その時その時の自分が置かれている状況において、感じ、考え、行動に移すこと。
その繰り返しが、岩野先生のこれまでの足跡を作ってきたんですね。

「食が命、食べることが命」と日々実感していて、各自が自分で食べ物を確保できるように農業体験や農業について学べる場を作ったり、技術指導などもできるようになれたらいいな・・・と考えているとのこと。
農業についてはまだ手探りの状態だとおっしゃっていましたが、感じ、考え、行動に移す・・・岩野先生は着実に一歩一歩進んでおられます。

ところで、南極についてお話を聞きながら、ひとつ思い出したことがありました。
もう、かれこれウン十年も前の話になりますが、私がこの世に生まれてから初めて映画館で観た映画は、『南極物語』だったということです。
が、しかーし、まだ小さかった私は、座面がはね上がる式の、いわゆる「ザ・映画館の椅子」にうまく座ることができず、何度も何度も座面と背もたれの間にお尻から吸い込まれ、難儀をした・・・という記憶が・・・。
もっと言うと、その「ザ・映画館の椅子」の恐怖(@_@;)だけが、鮮明に残っています。
・・・ドンマイ、私(-“-)。

感じ、考え、行動に移す。_7

そんなこんなで、そのウン十年前に逃してしまった「南極と出会うチャンス」を取り戻すために、私は今回、南極の授業に従事することになったのか!?
・・・と、ちょっと無理矢理なストーリーを思い描いてみたり。
おまけに先日は、何気なくテレビ番組表を見ている時に、『南極料理人』という映画のタイトルが目に飛び込んできた(もちろん録画した)りもして、「なんだか最近、やけに南極づいてるなぁ~( ̄-+ ̄)」 と思ったりしているわけなのですが・・・。
もしや・・・・・・南極が私を呼んでいる!? 

(ジーニョ)