結ぶだけ!姿も気持ちも大変身☆
2012.06.24 | 授業 | by Staff
6月の2つめの授業は、「一枚の布から学ぶ、エコな暮らし ~オシャレで便利な風呂敷のお話~」。
奈良時代から使われていたという記録が残る風呂敷を生活のなかにオシャレに採り入れて、
地球にやさしい暮らしも考えるという授業。
しかも教室である名勝大乗院庭園文化館は、
2階から広大な日本庭園とその向こうの奈良ホテルを望む、絶好のなごみスポット!
この授業、広いお庭と畳と木の柱という古民家風な環境でやりたかったんです!
スタッフのこだわりですし、奈良ならではの環境です!!
ちょっとイイトコ取りし過ぎたのか、スタッフの思いが通じたのか、
みなさんからのお申込が定員の2倍以上になりました。ありがとうございます。
急遽、先生と相談し、参加していただけるギリギリまで受け入れることにしたものの、
それでも半数以上の方のご期待に応えることができませんでした。
みなさんにこれだけご期待いただくと、スタッフも気合を入れざるを得ません。
いつものように準備をしながら、教室の飾りでさりげなく雰囲気づくり(していたつもり)。
受付で柴犬がお出迎えしたり、廊下側の窓枠にかけた風呂敷に猫が踊っていたりしました。
気付いていただけたでしょうか?
いよいよ、授業スタート。
まずは、今回の先生であるNPO法人奈良ストップ温暖化の会を紹介。
先生からの会の活動の説明が、そのまま温暖化防止の授業になっていました。
その後、バンダナサイズの風呂敷を結ぶことに。
みなさんお気に入りの風呂敷を手に取って、先生と同じように結びます。
何を作っているのかわからないうちに、先生が「はい、できあがり。それをこう、頭にかぶってください。」
ああ、帽子ですね!
「お料理の時はもちろん、日よけや災害で避難するときにも便利。」
なるほど、簡単にできるんですね。
「はい、では解いてから今度はズボンのベルトを通すところに結びます。」
「はい、ウエストポーチになります。意外にペットボトルなんかも入るんですよ。」
あ、本当だ。荷物を置いて身軽に動きたいけど、貴重品だけは持たないといけないときとか便利ですね。
ここまで来てから、結び方の基本として、「真結び」を教えていただきました。
ふろしきや紐を2回結んで結び目を作った時、結び目に入る線と出てきた先が平行になっているのが「真結び」、直角に交わっているのが「縦結び」で、「真結び」の方が結び目が緩みにくく、「縦結び」は緩みやすいのだそう。
昔外国のホテル火事の時、シーツを「縦結び」に結んで脱出した人が途中で解けて墜落した、なんてエピソードを聞かされると、すぐ覚えてしまいました。
でも先生には「覚えたつもりでも普段使わないと忘れるもの。普段から結ぶことがいざという時のためですよ」と言われました。納得。
その後、次々と使い方のバリエーションを教えていただきました。
2枚1組で作るリュックサック
取っ手付きペットボトル入れ
ティッシュ箱カバー
最後に、リクエストタイム。
先生に用意していただいた見本の包み方のなかから、知りたいものを先生に教えていただくコーナー。
一升瓶の包み方や本やノートを持ち歩く時に鞄代わりになるオシャレな包み方などを教えていただきました。
丸いものを包んでかわいい「うさぎ」型にする包み方などもあり、
「いただきもののリンゴを1つだけおすそ分けするってしにくいですが、こんな包み方だともらう方も嬉しい」と、先生の解説。
そういえば学生の頃、女の子たちが手紙を書いた便箋をハートやシャツの形に折って友達同士で回していましたが、
あれと同じように、手渡された時の相手のドキドキ感を想像して渡す感じでしょうか。
いや私、男の子ですので、それこそ想像ですが。
リクエストでは先生に実演していただくだけで、実際にみなさんに包んでいただくことはできませんでしたが、
そのぶん写真を撮ったりメモを取ったりと、みなさん真剣に見入っていました。
リクエストタイムでは、「洗剤をあまり使わなくでもキレイに洗ったりできる方法」などの質問もありました。
先生からは、重層の使い方やアクリルたわしを使うなど、ご自身の実践からお答えがありました。
これを機会に、地球にやさしい生活の知恵を暮らしに採り入れようと考えていただけたのなら、ありがたいことです。
学生のみなさんからは、
「思っていたより簡単にできたので、実生活でもやってみたくなりました」
「昔からある知恵を紹介する授業もいいもんだと思いました」
などの感想をいただきました。
「節電の夏」と言われる今年は、
昔からある知恵が涼やかに過ごすヒントなんじゃないかと思いました。
今回の授業も、たくさんのご参加、本当にありがとうございました。
(うに)