「モテ鹿って、どんな鹿?~イケメン鹿の恋愛事情を探る!~」の日は、受付前から風がきつく雲行きが怪しくなってきましたが、それにもかかわらず学生のみなさんは楽しみに来ていただいたみたいです。
「他の授業に応募したんですが、落選してしまいました。とってもおもしろい企画ですね!回を重ねるごとに応募者がもっと増えるでしょうね!」と、嬉しいお言葉を聞くこともできました。
定刻どおり、奈良の鹿愛護会のスタッフの方の軽妙なお話で、いざ出発!
まずは、春日大社参道の句碑や灯籠の話から。今まで灯籠に鹿の姿が彫られているものがあるとは知りませんでした。
また、鹿の生息数を調べるのは、オス・メス・小鹿にわけて目で見てカウントするという、ボランティアの助けによる地味な仕事だそうです。
鹿が芝を食べることによって芝が短く刈りそろえられ、芝の生育が促進され、芝生に鹿が糞を落としてその糞をふん虫が食べ、微生物などによってさらに分解され、芝の養分となり、豊かな芝が生育するという、自然環境の偉大な力で美しい奈良公園が保たれています。自然の摂理とは本当に素晴らしいですね!
だから、奈良公園の鹿にはエサを与えていないそうです。鹿せんべいはおやつだそうです。
ちなみに、せんべいがなくなっても追いかけてくる鹿には、手を広げて鹿の目線で手をふると去って行くそうですよ!
発情期のオスは、首の周囲にたてがみ状の毛が伸びます。これは、オス同士の争いで体を大きく見せたり、威嚇に用いるほか、相手の角から頸部を守るためと考えられるそうです。
発情期にオスは泥に尿をし、混ぜたものを体につけてメスの気をひこうとするそうです。
人間でも鹿でも、気をひこうといろいろ試してみるのは同じですが、美的感覚の違いか、どう見てもこの時期のオスは汚くしか見えません!
観光客から「鹿がどろどろに汚れてるので洗ってやっては?」という電話もあるそうですよ!鹿にとったら、余計なお世話になりますね!
「イケメン」と言っても人間のイケメンとはだいぶ違って、泥だらけの汚れた鹿がモテ鹿と言えるみたいです。
ちなみに、頭の上に白い毛の生えた「白ちゃん」はモテなかったそうです。
鹿苑の中には、怪我をした鹿・人に危害を加えると考えられるオス鹿・奈良公園以外に出て行く癖のある鹿などがいるそうです。鹿苑の鹿には、エサが与えられているそうです。
お弁当を食べた後のゴミ袋はちゃんと持って帰らないと、鹿が食べて死んでしまうこともあるそうです。
鹿が暮らしやすい街・奈良が、住んでいる私たちにとっても暮らしやすい街と言えるのかもしれません。
授業が終わるまでお天気がなんとかもって、良かったです。
(みるく)