奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

やはり漆は素晴らしい!

2021.10.02 | 授業 | by Staff

はじめまして、“あつお”です。
10月2日の授業「奈良は日本の漆器発祥の地!? ~華麗なる奈良漆器の世界へようこそ~」で、奈良ひとまち大学の授業に初めて従事しました!

今までちょっとハードルが高かった漆を深掘りできるし、絵付け体験の様子を見学できるので、ワクワクしながら当日を迎えました♪
教室の準備をして、緑色ののぼり旗を立てて、みなさんをお迎えします。

今回の授業の先生は漆芸家とあって、作務衣を着て髪を後ろで束ねたゴツゴツ指の初老の男性・・・と思いきや、登壇されたのは小柄で素敵な八尾さつきさん。
授業は、先生の自己紹介からスタートしました。

やはり漆は素晴らしい!

授業の様子は「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「うるしのチカラ!」
http://nhmu.jp/report/36579

工芸の世界に入ったきっかけは、幼少期から親御さんに美術館や博物館にたくさん連れて行ってもらって、
歴史が好きになったからだとか。
「やっぱり小さい頃からの目の保養(いいものに沢山ふれさせる)って大事」「うちは外で遊んでばかりだったなぁ・・・(-_-;)」と再確認&反省です。

はじめて漆にかぶれた時の壮絶なエピソードには、思わず引いてしまいました。
あのか細い手足が大根のように膨れ上がり、水ぶくれが全身にできて破れ、のたうちまわったとのこと。
何回も漆かぶれを経験し、それでも諦めなかったのは、漆のもつ魅力に魅せられたからなのでしょう。
※ちなみに授業ではかぶれない新うるしを使用したので大丈夫!

やはり漆は素晴らしい!

漆は美しいけれど、採取する「掻き子さん」のご苦労や、沈金をする時には心臓の鼓動まで伝わってしまうので息を止めるエピソードなどを伺って、やっぱり漆がお高いのは仕方ない・・・と思いました。

絵付け体験に入る前に、学生さんたちの自己紹介です。
*夫の在宅ワークで1日3食提供するようになり、器に凝りたくなった方
*もともと手工芸が好きな方
*漆製品は好きだが手の届かないものだと諦めていたところ今回の授業に出会った方
*夫に子どもたちを預けて自分時間を楽しむために参加した方
・・・などなど、きっかけは様々。

やはり漆は素晴らしい!

いよいよ、お楽しみの箸の絵付けです♪
世界にひとつだけのオリジナル箸を作るため、スマホを操ってデザインを考える方が多く、真剣そのもの・・・。

材料のセットに入っている漆の色は人それぞれ。
足りない色をお互いに都合し合って図柄を完成させていきます。
「朱色をお持ちの方はいませんか~?」「私ありますよ~!」と、いい雰囲気です。

やはり漆は素晴らしい!

塗りあがった箸を見せていただくと・・・まぁ見事!
個性あふれる世界にひとつだけのマイ箸の完成です。

やはり漆は素晴らしい!

漆を乾かすため、一旦、西部公民館でお預かり。
毎日の生活のなかで使うものを手作りするのは、とても素敵!なことだと思いました。

授業が終わっても、先生の周りに学生のみなさんが集まり名残惜しそうにされていて、一期一会の奈良ひとまち大学の授業を実感しました。
授業従事のデビューでいい授業に立ち会うことができて最高でした。

(あつお)

「墨」ってすごいな!

2021.09.30 | 打合せ | by Staff

10月23日(土)の授業「『奈良墨』の新しい取り組み ~松壽堂が提案する楽しみかた~」のご案内です。
墨で書かれた文字は、千年以上経っても消えることがありません。
これって、すっごいことだと思いませんか。
平城宮跡から発掘された木簡には墨で書かれた文字が残っていて、当時の生活を知ることができます。
まさに千数百年の時を経ても残る、究極の筆記具と言えるのではないでしょうか。

さて今回の授業では、ならまちで代々墨作りと販売を手掛けている「松壽堂」の森 克容(かつよし)さんから、墨の歴史や魅力について伺います。

「墨」ってすごいな!

先日、打合せのためにお店に行って来ました。
近鉄奈良駅から歩くこと15分余り、椿井小学校を左に見ながら進むと、町家が並ぶ一角に松壽堂があります。
昔ながらの格子戸を開けると、墨のいい香りがあたり一面に漂っています。
墨の香りが体のなかを駆け巡り、「あー、墨の匂いって妙に落ち着く香りだな・・・」と感じます。
きっと、日本人の遺伝子が騒ぐのでしょう。

「墨」ってすごいな!

店先には、様々な墨や墨作りに使う道具が並べられています。
目に入ったのは、「宮内庁御用達」の看板!

「墨」ってすごいな!

なんでも、松壽堂は墨作りの名手の流れをくむ墨匠のお店だとかで、江戸時代には宮中や幕府に、今も宮内庁に、墨を収めているとのことです。
以前、アメリカ合衆国の大統領が皇居を来訪した際、松壽堂の墨を摺って記帳したとのエピソードも。

他にも、金箔で包まれた墨や、木押し型で模様が描かれた墨などなど・・・。

「墨」ってすごいな!

そのなかで“かっぱ”が驚いたのは、これ!
みなさん読めますか?

「墨」ってすごいな!

シャープペンの長さが14㎝なので、墨は9㎝足らず。
そこに500文字の漢字が・・・!
墨に直接書いてあるのかと思いましたが、そんなことはなく、押し型に彫られているのですが、それでも9㎝×3㎝あまりの世界に500文字・・・。
米粒より小さい。
恐るべし。

「墨」ってすごいな!

そんな墨の数々を見たり、墨の歴史などを聞いていると、時間が経つのも忘れてしまいます。

さて、森さんから見せていただいたのが、墨を作るのに必要な材料。
必要な材料は、煤(すす)・膠(にかわ)・香料の3つのみ。

「墨」ってすごいな!

「え、これだけ?」って思いません?
煤は黒っぽい粉、香料は白い粉。
この白い粉が墨の香りの決め手なんですって。
初めて知りました。
ここから墨がどう作られていくかは、授業で聞きましょう。

最近は墨で字を書くことがあまりありませんが、たまには墨で字を書くのもいい時間になりそうだなと、墨を身近に感じた打合せになりました。

気持ちいい秋の時間を、墨の香りとともに過ごしてみませんか。
お申込、お待ちしています。

お申込はこちら↓
http://nhmu.jp/class/36361

(かっぱ)

奈良の面白さ教える“大学”

2021.09.25 | その他 | by Staff

去る9月15日に、NHK奈良放送局の番組「ならナビ」の「ならコレ!」のコーナーで、奈良ひとまち大学の特集が放送されました。
Twitterでさらっと告知していたのですが、ご覧いただけましたか?

奈良の面白さ教える

リポーターの柴原優美香さんから連絡をいただき、7月25日の授業「平城宮跡で眠る6万羽のツバメのこと ~ツバメのねぐら入りを見に行こう~」ができるまでを取材することに決まったのが、4月下旬。
この授業の先生である奈良ツバメねぐら研究部のみなさんと5月末に現地で打合せした際に柴原さんも同行し、撮影兼取材をしてくださいました。
「自然にしてくださいね」「カメラ、気にしないで大丈夫ですよ」と言われつつ、初めてのことに動揺する心を隠しながら打合せ開始。
柴原さんは、こんな感じで撮影してくださっていました。

奈良の面白さ教える

先生方に双眼鏡を借りて、ツバメが飛ぶ姿を探したり、当日どんな感じで見えるかシミュレーションしたり。
残念ながら、その日はツバメがほとんど見られず、「授業、大丈夫かな・・・」という不安を抱えての撮影初日でした。
授業当日、ツバメのねぐら入りに4万羽が集まってくれたときの安心たるや・・・。

奈良の面白さ教える

日は過ぎて7月、「絵本とコーヒーのパビリオン」でも取材を受けました。
いろんなことをしゃべった気がしますが、それらがどんな風になるのか、ドキドキしながら放送当日を迎えました。

奈良の面白さ教える

すごくいい感じにまとめてくださり、「さすがプロの仕事は違うわ・・・」と思いました。
「奈良の面白さ教える“大学”」というフレーズも気に入ってます。
柴原さんをはじめ、撮影してくださったカメラマンさんや音声さんに感謝感謝です。

奈良の面白さ教える

公民館の利用者さんにも「どっかで見たことある人やと思っててん」とか、じっと顔を見られて「テレビ、出てはりましたよね」と言われたり、反響の大きさに驚いています。
ちなみに、絵本とコーヒーのパビリオンでも「テレビ見たよ」との声掛けが多数あったそうですよ。
今回の取材が、奈良ひとまち大学を知っていただくきっかけになれば嬉しいです。

「見逃した・・・!」というあなたにお知らせです。
NHK奈良放送局の「ならナビ」のホームページに、今だけ動画が掲載されているんです!
ぜひご覧くださいね。
(10月13日ぐらいまでかな?)
https://www.nhk.or.jp/nara/program/naracolle/log/log_index.html

(なさ)