奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

かがやく茶畑

2019.12.20 | 授業info | by Staff

1月26日(日)の授業「安全な食とボランティア活動のこと ~畑ヘルパー倶楽部ってなに?~」の案内です。
畑ヘルパー倶楽部とは、農家さんをお手伝いするボランティアグループです。
お手伝いの御礼に、自然農法で作った野菜・お米・お茶などの農産物をいただきます。
詳しくは畑ヘルパー倶楽部のホームページをご覧ください。
http://nglnara.xsrv.jp/

かがやく茶畑_10

今回の授業では、会社員をしながらこの活動を始めた畑ヘルパー倶楽部代表の見掛加奈さんに、この活動を始めたきっかけや活動を通して得られた経験、農作業をする達成感、食べ物を大切にする気持ち、農家の方に感謝していただける喜びなど、会社員時代には味わえなかった数々の貴重な体験をお話しいただく予定です。

かがやく茶畑_2

さて、実はわたくし“もじゅ”は、いつも授業を担当するにあたり、可能な限り事前に体験させていただくのがお決まりになっています。
今回も例によって、このボランティア体験させていただきました。

今回お邪魔したのは、2011年に奈良ひとまち大学で授業をしていただいた竹西農園の竹西多香子さんがご夫婦で営まれている茶畑です。
今回の集合場所は、こちらの竹西農園 遊茶庵。
お茶やお米、野菜などの農園を営む竹西さんが、2004年にご自宅横にオープンされた日本茶カフェです。
無農薬・有機栽培の淹れたての日本茶や、茶葉を使用したスイーツを楽しむことができます。

かがやく茶畑_3

そこから、竹西さんの車で作業をお手伝いする農園に向かいました。
窓から見える晩秋の田原の景色は何とも言えず素晴らしかったです。

かがやく茶畑_4

農園に到着、目の前に広がる壮観な景色。
頼りない私が、ちゃんとできるのか・・・。
ちょっとドキドキです。

かがやく茶畑_5

今回お手伝いする農作業は、どんな作業かというと・・・茶畑の間に生えている草を引く作業です。
畝の上に出ているこの草をきれいに抜き取ります。

かがやく茶畑_6

そして、これが作業後。

かがやく茶畑_7

朝10時から夕方16時まで5人がかりで丸一日の作業。
他の茶畑もあるそうで、それらを全部の作業を終える頃には、また新たな草が生えてきているそうです。

有機農法でお茶を育てている竹西農園は、除草剤などを使わず、1年中こういった手作業を中心に、畑の手入れをしているとのこと。
言葉では気軽に有機栽培や自然農法などと言いますが、自分自身が少しでも携わることで、これだけの手間暇がかかっているということに驚きました。
また、畑作業の全く経験のない私“もじゅ”でも、 疲れ半分、楽しさ半分・・・無心になってできる充実した時間を過ごさせていただきました。

そして、田原の澄み切った空気で英気を養って帰るだけでなく、作業のお礼として農家の方から、このようなものをいただくことができるのです。
いかがですか、興味がわいてきませんか??

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さて、授業の案内に戻りますね!
見掛さんがこの畑ヘルパー倶楽部の活動を始めて丸4年。
この有意義なボランティア活動は、ソーシャルビジネスとして今後も持続可能な形で続けられるよう、更なる発展をめざして新たな活動にも取り組んでいます。
授業当日は、そのようなこれからの展望についてもお話しいただく他、今回私がお邪魔した竹西農園の竹西多香子さんにもお越しいただき、農家側からのお話もお聞きします。
また、日本茶インストラクターでもある竹西さんの、お茶の淹れ方ワークショップも楽しんでいただく予定です。

田原の大自然に囲まれながら、安心安全の食材作りに少しでも力になれる何とも言えない充実感・・・。
日々の生活に物足りなさを感じているあなたッ!
まずは畑ヘルパー倶楽部のボランティアをやってみてください!!

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でもその前に、授業でお話を聴いてみませんか?
たくさんの申し込みお待ちしております。
申込はコチラ↓
http://nhmu.jp/class/33338

(もじゅ)

大和の朝は茶がゆで明ける

2019.12.18 | 授業info | by Staff

茶がゆ。

大和の朝は茶がゆで明ける_1

奈良を代表する郷土料理のひとつです。
江戸時代の農学者・大蔵永常(おおくらながつね)の著書『日用助食 竈の賑ひ(にちようじょしょく かまどのにぎわい)』にも、「大和國は農家にても、一日に四五度宛の茶粥を食する也・・・」と記されています。
今でこそ、お店やホテルの朝食などで提供される特別な料理になっていますが、「大和の朝は茶がゆで明ける」という言葉があるように、かつての奈良では朝食の定番だった家庭も多かったそう。
1月25日(土)の授業「『おかいさん』はソウルフード ~茶がゆのある食卓の風景~」では、大和の茶がゆ文化を伝える活動をしている飯田むつみさんにお話を伺います。

大和の朝は茶がゆで明ける_8

大和の茶がゆは粘り気がなく、さらっとしているのが特徴とのこと。
さて、どうやって作るのか?
「すごく手間暇かけて作るものなんだろうか??」と気になっていたところ、「どんな風に作るか、見てみますか?」と声をかけていただき、飯田さんのお宅にお邪魔してきました。

まずは洗ったお米をお鍋に入れ、水につけておきます。
そのときに、お茶っ葉を入れた袋=「茶袋(ちゃんぶくろ)を一緒に入れておきます。

大和の朝は茶がゆで明ける_2

4時間以上経ってから、その鍋を火にかけます。
沸騰してから10分程度炊いたら、できあがり。

大和の朝は茶がゆで明ける_3

あら、ちゃんと準備さえしておけば、普段の朝のルーティンに組み込めるぐらいの手軽さ。
びっくり!

大和の朝は茶がゆで明ける_4

実際に食べてみると・・・あっさりしていて美味しい!!
茶がゆはお茶で炊いている以外、調味料などは何も入れないので、味そのものは淡泊。
だから、おかずには、ちょっと塩気や甘味があるもの、お漬物とか小鉢で出てくるお惣菜などがぴったり。
食材は、できるだけ奈良県産のものや、自分が作ったものにこだわりたいという思いから、奈良県産のお米や大和茶、飯田さんお手製のぬか漬けや小鉢が並びます。
素材を活かした優しい味が、ほっこりと心に沁みわたります。

大和の朝は茶がゆで明ける_5

家庭の味として誕生した大和の茶がゆ文化を絶やしたくないという思いから、10数年前から活動を始めた飯田さん。
活動を始めて、あることに気づいたそう。
それは、茶がゆに欠かせない道具を取り巻く諸事情のこと。
例えば木杓子。

大和の朝は茶がゆで明ける_6

1本の木を削って作る、結構手間がかかるものなのですって。
かつて、奈良県南部では盛んに作られていましたが、茶がゆ文化が廃れるにつれ、作る人がいなくなったそう。
文化が途絶えると、それを支えるモノもなくなっていく。
そういったことも含めて、もっと伝えていかなければと今、感じているそうです。

茶袋は晒を使って作ります。
粉茶と呼ばれる細かく砕いたお茶を袋に入れて炊くのに使うのですが、使い込むごとに色が変化してくる様子、分かりますよね。

大和の朝は茶がゆで明ける_7

授業では、大和の茶がゆ文化や、飯田さんの幼い頃の食卓の想い出などを、茶がゆを目の前で作っていただきながら伺います。
ぜひお申込くださいね!

お申込はこちら↓↓
http://nhmu.jp/class/33333

(なさ)

古代スイーツに誘われて

2019.12.07 | 授業info | by Staff

12月21日(土)の授業「甘葛煎(あまづらせん)って、どんな味? ~まぼろしの古代スイーツ、復活!~」の紹介ブログです。
前回のブログでは、甘葛煎に焦点を当てました。
※未読の方は、ひとまちブログ「削り氷にあまづら入れて・・・」をご覧ください。
https://nhmu.jp/blog/info/14485

今回は、授業の先生・前川佳代さんを紹介しますっ!
じゃ~ん、『奈良かき氷ガイド2019』。

古代スイーツに誘われて_1

このガイドに、「かき氷な奈良ビト」の一員として掲載されています。

古代スイーツに誘われて_2

前川さんの本職は歴史研究家。
源義経や平泉の都市についての研究をライフワークにされています。
2011年に奈良女子大学で初めて行われた甘葛煎の再現の実験に携わったことで、食文化についても本格的に研究するようになりました。
化学調味料がない時代の食を再現したら、素材を活かした味わいが、思いのほか美味しかったのだそう。
今も昔も変わりなく、人の身体は食べたものによって作られます。
歴史的に日本人が食べてきたものを見つけ出し、見直して、現代の食に取り入れることで、日本の食の伝統と文化を継承する試みとして、「歴史を食卓へ ~歴食のすすめ~」をテーマに、食を通して歴史を身近に感じてもらいたいと、さまざまな活動をしています。

そのひとつが、古代スイーツの復活。
古代の史料に記された植物や食品の記述を読み解いて復元したり、植物を用いたスイーツを考案したりしています。

さて、復元とはいえ、当時のレシピが残っているものばかりではありません。
レシピがはっきりしないものも、さまざまな文献や時代考証を行い、考察した上で復元しているそう。
この写真は、Eテレの「趣味どきっ!三都・門前ぐるめぐり」に出演されたときに使われた唐菓子です。

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最近は・・・「むべ」。

古代スイーツに誘われて_4

「むべ」とは、不老長寿の霊果として天智天皇が食したといわれる果実。
天智天皇が一口食べて、「むべなるかな」と言われたことより、「むべ」と名付けられたと伝えられています。
現在、栽培農家は滋賀県近江八幡市に1軒あるのみ。
珍しい果物といってもいいんじゃないでしょうか。

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その「むべ」を使ったスイーツを、「奈良の雑貨とカフェBAR ことのまあかり」にて、12月14日(土)・15日(日)・16日(月)の期間限定でいただけます(予定)。
「冬氷 むべなるかな氷」として提供されるそうですよ。
詳しくはコチラ→ http://kotonomaakari.furukoto.org/calendar.html

今回の授業のことをお話したら、特別に作ってくださいました!!

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野性味も感じる甘さで、なんだか懐かしい味。
古代に思いを馳せながら、ぜひ食べに行ってみてはいかがでしょうか?
ちなみに「奈良の雑貨とカフェBAR ことのまあかり」は学生特典のお店ですぞ。
詳しくはコチラ→ http://nhmu.jp/special/29429

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授業では、甘葛煎のことだけでなく、前川さんの古代スイーツへの思いもたっぷり伺います。
特製の古代スイーツもありますよ。
しかも2種。
うち、ひとつは粉熟(ふずく)。
この写真は南北朝期のレシピで作ったものです。

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これまで粉熟は南北朝期のレシピで復元されてきたのだけど、古代の史料を読み解いたら違うものになりそう・・・らしいのです!
授業では、令和の新作として提供させていただきたいとのこと。
本邦初公開!!
ビジュアルからして異なりそうなので、とっても楽しみです♪

スイーツから古代を身近に感じることができるかもしれません。
みなさんのお申込、お待ちしています。
お申込はこちら↓↓
http://nhmu.jp/class/33167

(なさ)