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甘葛煎って、こんな味!

2020.01.17 | 授業info | by Staff

この1滴でいったいいくらの価値があるのか!
それはまさに黄金色の自然の神秘、古代のオーラ。
これこそが「甘葛煎(あまづらせん)」です。

甘葛煎って、こんな味!_1

12月21日の授業「甘葛煎って、どんな味? ~まぼろしの古代スイーツ、復活!~」にスタッフとして従事した“せとやん”です。
今日はどんなお話が聞けるんだろう?とスタッフながらとても楽しみにしていた授業当日。
少し早めに奈良女子大学の前川先生の研究室にお邪魔すると、エプロン姿の前川先生がご登場!
まさに、今日学生のみなさんに味わっていただく古代スイーツの仕込みの最中なのでした。
今日はよろしくお願いいたしま~す。

甘葛煎って、こんな味!_3

世の中の奈良ひとまち大学ファンのみなさん、そして奈良好きのみなさん!
奈良女子大学の教室で聞く、古代スイーツのお話ですよ!!
まさに「奈良ならでは」とは思いませんか?
超ぜいたくな授業だと思いませんか!?
これだから奈良ひとまち大学は見逃せないのです。
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甘葛煎って、こんな味!_9

さて、授業の内容といいますと、それはもう何度心の「へぇボタン」を押したことでしょう(例えが古い)。
授業の内容は、「ひとまちレポート」もご覧ください。
「はじめてだけど懐かしい味、古代スイーツ」 http://nhmu.jp/report/33391

前川先生のお話が分かりやすかったことはもちろん、材料は手に入りやすく、安心・安全なものばかり。
古代の人も作れるものですもの、難しい食材はそりゃーないに決まっています。

甘葛煎って、こんな味!_4

ところで古代のお菓子といえば「唐菓子」。
油で揚げたほんのり甘い菓子・・・ということぐらいは知っていました。
ああ、あのすごい硬いやつね・・・と思いながら話を聞いていると、バリエーション豊かな形や特徴に、目からウロコでした。
唐菓子は儀式に用いるお菓子で、今でも漢國神社の鎮華(はなしずめ)・三枝(さきくさ)祭で見られるようですよ。
甘葛煎だけではなく、さまざまな古代スイーツの話を楽しく聞くことができて、とても楽しい時間でした。

甘葛煎って、こんな味!_5

さて、授業も後半になり、甘葛煎の材料となるツタを実際に見に行くため、学生のみなさんは構内へと出かけていかれました。
みなさんが帰ってくるまでの間、お楽しみの古代スイーツの盛り付けを手伝わせてもらいましたよ。
いったいどんな味なんでしょう??

甘葛煎って、こんな味!_6

屋外から帰って来たみなさん、さっそく古代スイーツを召し上がってください~。
今日は、唐菓子と粉熟(ふずく)を用意していただきました。
あの硬いイメージの唐菓子ですが、「ほんのり甘くて、しっとりと柔らかくて食べやすい!」といったご感想がありました!
粉熟は、前川先生が再現された古代のレシピです。
これまでは南北朝期のレシピで作られていたそう。
小豆の摺り汁に米粉のおだんご・・・古代のお汁粉みたいな感じですね。
「いつものお汁粉より、こっちのほうが好きです」といった感想もありました。

甘葛煎って、こんな味!_7

さらに、「郁子(むべ)」のシロップのお湯割り、搗栗、そしてなんと特別に「甘葛煎」をひとり1滴味わっていただきました。

いいですね~、いいですね~。
「甘いのに後味がさっぱりとしていて、不思議な感じです」なんて声が。
普段私たちが使っている砂糖とはまた違うんですよね。

今回の奈良ひとまち大学の授業、スタッフながら「すっごく奈良っぽい・・・!!!!」と、いたく感動しておりました。
いろいろと準備してくださった前川先生、そして参加してくださったみなさん、貴重な時間を一緒に過ごすことができてとても嬉しかったです。
本当に、どうもありがとうございました。

(せとやん)

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